有機化学ⅡA(3096)

科目基礎情報

学校	八戸工業高等専門学校	開講年度	2017
授業科目	有機化学ⅡA(3096)
科目番号	0119	科目区分	専門 / 必修
授業形態	講義	単位の種別と単位数	履修単位: 1
開設学科	産業システム工学科マテリアル・バイオ工学コース	対象学年	3
開設期	前期	週時間数	2
教科書/教材	基礎有機化学／H. Hart著／秋葉欣哉・奥彬共訳／培風館／2002
担当教員	佐藤 久美子

到達目標

到達レベルは、授業や教科書の演習問題等を自力で解答できること。各項目は以下の通り。
１．各有機化合物（芳香族化合物、ハロゲン化アルキル、アルコール）の種類、命名法、各種性質、合成法、反応等を理解できていること。
２．有機反応の本質を把握するため、反応の電子論や反応機構（求電子置換反応、求核置換反応、求核付加反応等）を理解できていること。
３．立体異性体について、その種類、命名法、物理的性質を理解できていること。

ルーブリック

	理想的な到達レベルの目安	標準的な到達レベルの目安	未到達レベルの目安
評価項目1	各有機化合物（芳香族化合物、ハロゲン化アルキル、アルコール）の種類、命名法、各種性質、合成法、反応等を理解して、その演習問題等を90％以上自力で解答できる。	各有機化合物（芳香族化合物、ハロゲン化アルキル、アルコール）の種類、命名法、各種性質、合成法、反応等を理解して、その演習問題等を70～80％自力で解答できる。	各有機化合物（芳香族化合物、ハロゲン化アルキル、アルコール）の種類、命名法、各種性質、合成法、反応等の演習問題等を自力で解答できるのが50％未満である。
評価項目2	反応の電子論や反応機構（求電子置換反応、求核置換反応、求核付加反応等）を理解して、その演習問題等を90％以上自力で解答できる。	反応の電子論や反応機構（求電子置換反応、求核置換反応、求核付加反応等）を理解して、その演習問題等を70～80％自力で解答できる。	反応の電子論や反応機構（求電子置換反応、求核置換反応、求核付加反応等）の演習問題等を自力で解答できるのが50％未満である。
評価項目3	立体異性体の種類、命名法、物理的性質についての演習問題等を90％以上自力で解答できる。	立体異性体の種類、命名法、物理的性質についての演習問題等を70～80％自力で解答できる。	立体異性体の種類、命名法、物理的性質についての演習問題等を自力で解答できるのが50％未満である。

教育方法等

概要:

有機化合物の原子からの構成原理（結合論、構造式、異性体、分類等）、各化合物の物理的性質と反応性、合成法等について学習し、必要な問題解決に応用出来るようにする。　化合物は芳香族炭化水素、有機ハロゲン化物、アルコールを主に扱う。本科目は有機系科目の基礎として重要であると同時に生物系科目の基盤としても重要である。

授業の進め方・方法:

１．有機化合物（芳香族化合物、ハロゲン化アルキル、アルコール）について、命名法、物理および化学的性質、合成法、反応等を学習する。
２．化学結合の多様性より生ずる立体異性体について、種類、命名法、物理的性質を学習する。
３．２年生の「有機化学Ⅰ」の履修内容を踏まえ、酸素・窒素・ハロゲン原子を含む複雑な有機化合物へと進む。構造式と命名法、および演習を重視する。随時学生諸君からの解答を求める演習問題を行い、各自の到達度を確認する。

注意点:

１．有機化合物は構成する元素は数少ないが物質は多様であり、複雑にもなり、学んだことを忘れやすい。　暗記も必要であるが、よく整理されて使える知識を身につけるためには、理屈を基本に考えることが大切である。
2．理解しにくい点の予習復習等、日常的・継続的な自学自習が必要である。とくに演習問題や構造式の練習等を
常に行うこと。

授業計画

		週	授業内容	週ごとの到達目標
前期
	1stQ
		1週	芳香族化合物（求電子置換の種類、求電子置換機構）
		2週	芳香族化合物（求電子置換の種類、求電子置換機構）
		3週	芳香族化合物（置換反応復習、配向性、反応性と配向性の関係）
		4週	芳香族化合物（置換反応復習、配向性、反応性と配向性の関係）
		5週	芳香族化合物（配向性機構と反応性、合成への応用）
		6週	芳香族化合物（配向性機構と反応性、合成への応用）
		7週	立体異性（分類、キラリティ、立体配置、投影式、命名法、エナンチオマーの性質）
		8週	立体異性（分類、キラリティ、立体配置、投影式、命名法、エナンチオマーの性質） と中間テスト
	2ndQ
		9週	有機ハロゲン化物（定義、分類、命名法、置換反応の種類）
		10週	有機ハロゲン化物（定義、分類、命名法、置換反応の種類）
		11週	有機ハロゲン化物（置換反応の機構、脱離反応とその機構、置換と脱離の競合）
		12週	有機ハロゲン化物（置換反応の機構、脱離反応とその機構、置換と脱離の競合）
		13週	アルコール類（定義、分類、命名法、物理的性質、酸性度）
		14週	アルコール類（定義、分類、命名法、物理的性質、酸性度）
		15週	到達度試験
		16週	答案返却とまとめ

評価割合

	中間試験	到達度試験	合計
総合評価割合	40	60	100
基礎的能力	0	0	0
専門的能力	40	60	100
分野横断的能力	0	0	0