到達目標
1.原子構造と原子軌道、量子数の関係を説明できる。
2.分子軌道法によって分子の構造を説明できる。
3.結晶の充填構造・充填率・イオン半径比などの基本的な計算ができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 原子構造と原子軌道、量子数の関係を数式により説明できる。 | 原子構造と原子軌道、量子数の関係が説明できる。 | 原子構造と原子軌道、量子数の関係が説明できない。 |
評価項目2 | 分子軌道のエネルギー準位や混成軌道による分子構造について説明でき、結合次数の説明ができる。 | 分子軌道のエネルギー準位や混成軌道による分子構造について説明できる。 | 分子軌道のエネルギー準位や混成軌道による分子構造について説明できない。
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評価項目3 | 結晶の充填構造や充填率、限界半径比の説明と計算ができる。 | 結晶の充填構造や充填率、限界半径比の説明ができる。 | 結晶の充填構造や充填率、限界半径比の説明ができない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
無機化学は、現在知られているすべての元素を取り扱う化学である。多様な化学結合によりつくられる無機化合物は様々な性質を持つ。これを体系化する基礎となるのが周期表である。元素の周期性はその電子配列に由来し、化学反応を考える上で重要なものとなっている。本科目では、原子構造、化学結合、結晶構造など無機化学における基本事項を理解する。
授業の進め方・方法:
基礎となる原子の構造とその電子状態について学んだ上で、原子間の結合について基本事項を説明する。なお、化合物の命名法や英語名についてはその都度説明する。
注意点:
1.無機化学は1年の化学をさらに専門的に深く学ぶ。よって1年の化学の基礎について十分理解しておくこと。
2.講義は多くの演習をまじえて行う。また、課題や小テストも積極的に行うので予習・復習を必ず行うこと。
3.下記の参考図書も理解を深めるので是非参考にすること。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
原子の構造 |
原子の構成粒子について説明できる
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2週 |
原子の種類と質量 |
原子質量単位について説明できる
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3週 |
量子数と電子の状態 |
質量欠損の計算ができる
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4週 |
質量欠損と原子力 |
質量欠損をもとに核の結合エネルギーが計算できる
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5週 |
Bohrの水素原子模型 |
水素原子スペクトルについて説明できる
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6週 |
量子数と電子の状態 |
量子数とオービタルの概形を関連づけることができる
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7週 |
原子の電子配置と周期表 |
原子中の電子配置について説明できる
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8週 |
原子の一般的性質 |
イオン化エネルギーと電子親和力の周期表の傾向を説明することができる
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2ndQ |
9週 |
共有結合 |
結合性、反結合性分子軌道や原子軌道のかsだなりによる分子軌道について説明できる。
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10週 |
二原子分子の結合 |
分子軌道エネルギー準位や結合次数の説明ができる
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11週 |
混成軌道 |
混成軌道によって分子の立体的な構造が説明できる
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12週 |
電子対反発則 |
電子対反発則によって分子の構造が予想できる
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13週 |
金属結晶 |
結晶格子や細密充填構造について理解しており、空間充填率の計算ができる
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14週 |
イオン結晶 |
限界半径比と結晶の立体構造の関係について説明できる
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15週 |
到達度試験 |
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16週 |
答案返却 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 有機化学 | σ結合とπ結合について説明できる。 | 4 | |
混成軌道を用い物質の形を説明できる。 | 4 | |
無機化学 | 主量子数、方位量子数、磁気量子数について説明できる。 | 4 | |
電子殻、電子軌道、電子軌道の形を説明できる。 | 4 | |
パウリの排他原理、軌道のエネルギー準位、フントの規則から電子の配置を示すことができる。 | 4 | |
価電子について理解し、希ガス構造やイオンの生成について説明できる。 | 4 | |
元素の周期律を理解し、典型元素や遷移元素の一般的な性質を説明できる。 | 4 | |
イオン化エネルギー、電子親和力、電気陰性度について説明できる。 | 4 | |
イオン結合と共有結合について説明できる。 | 4 | |
基本的な化学結合の表し方として、電子配置をルイス構造で示すことができる。 | 4 | |
金属結合の形成について理解できる。 | 4 | |
代表的な分子に関して、原子価結合法(VB法)や分子軌道法(MO法)から共有結合を説明できる。 | 4 | |
電子配置から混成軌道の形成について説明することができる。 | 4 | |
結晶の充填構造・充填率・イオン半径比など基本的な計算ができる。 | 4 | |
水素結合について説明できる。 | 4 | |
評価割合
| 到達度試験 | 小テスト | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 80 | 20 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 |