物理化学特論(8901)

科目基礎情報

学校 八戸工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 物理化学特論(8901)
科目番号 0004 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 産業システム工学専攻マテリアル・バイオ工学コース 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 杉浦剛介・井上亨・秋貞英雄、化学熱力学中心の基礎物理化学、学芸図書出版 磯直道、基礎演習物理化学、東京教学社 池上雄作、岩泉正基、手老省三、第2版 物理化学Ⅰ、丸善
担当教員 小船 茉理奈

到達目標

量子力学の理論を理解し、簡単な分子の量子化学計算を実行できる。
分光学について学習し、吸光、発光、分子振動について理解する。
また、授業の中で論文紹介する機会を設け、物理化学的な視点から考察できることを目指す。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 量子化学シュレーディンガー方程式、ヒュッケル近似について理解し、量子化学計算ができる。シュレーディンガー方程式、ヒュッケル近似を用いて、量子化学計算ができる。シュレーディンガー方程式、ヒュッケル近似を用いて、量子化学計算ができない。
評価項目2 分光学吸光、発光、分子振動について理解しており、説明ができる。吸光、発光、分子振動について理解している。吸光、発光、分子振動について理解できていない。
評価項目3 論文発表論文の内容を理解しており、自分の言葉で発表できる。論文の内容を理解できる。論文の内容を理解できていない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 DP3 専門分野・他分野の知識・技術と応用力 説明 閉じる

教育方法等

概要:
量子力学は、分子レベルで材料特性を理解するのには必須の学問である。
本講義では、量子力学について学習し、シュレーディンガー方程式、ヒュッケル近似を用いた簡単な分子の理論計算を目標とする。
また、分光学についても学習し、吸光、発光、分子振動について講義を行う。
講義の一部に、論文紹介を取り入れており、発表を通して物理化学的な視点を養う。
授業の進め方・方法:
前半は、量子力学、分光学について学習する。
後半は、論文発表を行う。
注意点:
本科で学習した事柄を絶えず復習確認して授業に臨むとともに、他の講義や専攻実験・特別研究で経験する機器分析法の実際と結びつけて理解されたい。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 古典力学と量子力学 量子力学と古典力学の違いを知る。
2週 シュレーディンガー方程式の導出 シュレーディンガー方程式を導出する。
3週 井戸型ポテンシャルへのシュレーディンガー方程式の適用 井戸型ポテンシャルについてシュレーディンガー方程式を適応し、解くことができる。
4週 水素原子へのシュレーディンガー方程式の適用 水素原子についてシュレーディンガー方程式を適応し、解の意味を理解する。
5週 水素分子へのシュレーディンガー方程式の適用 水素分子についてシュレーディンガー方程式を適応し、解の意味を理解する。
6週 分子軌道法、Huckel法の基礎 分子軌道法、Huckel近似について理解する。
7週 Huckel法のブタジエンへの適用 物理化学的性質の推算 ブタジエンの分子起動のエネルギーをヒュッケル近似を用いて解く。
8週 Huckel法のベンゼン等への応用 ベンゼンの分子起動のエネルギーをヒュッケル近似を用いて解く。
2ndQ
9週 分子スペクトルの強度、赤外分光法と赤外吸収スペクトル 電子吸収スペクトル、赤外吸収スペクトルを読むことができる。
10週 電子遷移と紫外・可視吸収・蛍光スペクトル 光の吸収、発光について理解する。
11週 赤外吸収と分子振動 物質の振動運動について理解する。
12週 論文発表 英語論文を自分で選び、発表する能力を身に着ける。また、質疑応答する能力を身に着ける。
13週 論文発表 英語論文を自分で選び、発表する能力を身に着ける。また、質疑応答する能力を身に着ける。
14週 論文発表 英語論文を自分で選び、発表する能力を身に着ける。また、質疑応答する能力を身に着ける。
15週 期末試験 期末試験
16週 答案返却 答案返却

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表合計
総合評価割合7030100
専門的能力7030100