到達目標
化学反応の反応速度を表現するための基本となる反応速度式の導出法を学び、反応速度を数値的に表すことができる。
反応解析のために必要な活性化エネルギーと速度定数や反応温度との関係、反応速度に影響を与える触媒作用について理解する。
固体表面への物質の吸着や諸反応について理解する。
また、授業の中で論文紹介する機会を設け、物理化学的な視点から考察できることを目指す。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
1. 反応速度と速度論的解析 | 反応速度式、反応次数の決定法などを理解し、基本反応の反応速度式から化学計算ができる。 | 基本反応の反応速度式から化学計算ができる。 | 基本反応の反応速度式から化学計算ができない。 |
2. 固体表面と表面での諸反応 | 固体表面の性質と表面への物質の吸着について理解しており、説明ができる。 | 固体表面の性質と表面への物質の吸着について理解している。 | 固体表面の性質と表面への物質の吸着について理解していない。 |
3. 技術英語と論文発表 | 論文の内容を理解しており、自分の言葉で発表できる。 | 論文の内容を理解できる。 | 論文の内容を理解できていない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
【開講学期】前期(春学期+夏学期)週2時間
反応速度論は、物理化学の中でも化学反応の一連の過程を理解するためには必須の学問である。本講義では、化学反応の反応速度について重点的に学習し、速度論的解析について学ぶ。さらに、反応速度に影響を与える触媒作用や固体表面での物質の吸着過程について学び、固体表面のキャラクタリゼーションの実際について理解する。
講義の一部に論文紹介を取り入れ、発表を通して物理化学的な視点を養う。
授業の進め方・方法:
前半は、反応速度論、速度論的解析を中心に、触媒や固体表面についての講義を行う。
後半は、化学全般に関する技術英語に触れながら、論文発表を行い、発表についてのディスカッションを行う。
成績は期末試験70%、論文発表30%として評価を行い、総合評価を100点満点として60点以上を合格とする。
答案や課題は採点後返却し、達成度を伝達する。
注意点:
本科で学習した事柄(物理化学ⅡBなど)を絶えず復習確認して授業に臨むとともに、他の講義や専攻実験・特別研究で経験する機器分析法の実際と結びつけて理解されたい。
講義中に演習問題を出題するので電卓を用意すること。
技術英語に触れる機会を設けるので英和辞書等を適宜用意すること。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
反応速度の表し方と速度式 |
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2週 |
基本反応の速度式 |
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3週 |
複合反応の速度式 |
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4週 |
反応機構と速度式 |
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5週 |
化学反応とエネルギー、触媒作用の影響 |
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6週 |
固体表面の成長と構造 |
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7週 |
物理吸着と化学吸着、吸着等温式① |
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8週 |
物理吸着と化学吸着、吸着等温式② |
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2ndQ |
9週 |
表面における触媒作用① |
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10週 |
表面における触媒作用② |
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11週 |
固体表面のキャラクタリゼーション |
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12週 |
論文発表 |
英語論文を自分で選び、発表する能力を身に着ける。また、質疑応答する能力を身に着ける。
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13週 |
論文発表 |
英語論文を自分で選び、発表する能力を身に着ける。また、質疑応答する能力を身に着ける。
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14週 |
論文発表 |
英語論文を自分で選び、発表する能力を身に着ける。また、質疑応答する能力を身に着ける。
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15週 |
期末試験 |
期末試験
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16週 |
答案返却 |
答案返却
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 30 | 100 |
専門的能力 | 70 | 30 | 100 |