1. 各実験テーマの専門及び周辺知識の修得
2. 実験技術及び測定技術の修得
3. 報告書作成能力及び報告能力の修得
概要:
本科で学んできたことを基礎として、マテリアル・バイオ工学専攻の基幹となる有機化学・無機化学・分析化学・物理化学・化学工学・生物工学の6分野のより高度な応用実験と共に実験を行う。同時に実験の事前調査やデータ解析、レポート作成も行い、特別研究を遂行するための、より高度な専門知識とその周辺知識、および実験技術・測定技術を修得すると同時に、データ解析能力・文章作成能力・プレゼンテーション能力を向上させることが目標である。
授業の進め方・方法:
前期は、有機化学・無機化学・分析化学・物理化学・化学工学・生物工学の6分野から4テーマの実験を行う。各実験では、1テーマ当たり33時間を基本として4テーマ行い、まとめの時間3時間、合計135時間行う。なお、詳細なスケジュールは別途通知する。
注意点:
学問分野が多岐にわたるため、実験方法等がかなり異なる。各担当教員から実験に対する内容のみならず安全性にいたるまで十分に修得することが必要である。成績評価は物
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 化学(一般) | 化学(一般) | 化学反応を反応物、生成物、係数を理解して組み立てることができる。 | 4 | |
化学反応を用いて化学量論的な計算ができる。 | 4 | |
電離について説明でき、電解質と非電解質の区別ができる。 | 4 | |
質量パーセント濃度の説明ができ、質量パーセント濃度の計算ができる。 | 4 | |
モル濃度の説明ができ、モル濃度の計算ができる。 | 4 | |
酸・塩基の定義(ブレンステッドまで)を説明できる。 | 4 | |
酸・塩基の化学式から酸・塩基の価数をつけることができる。 | 4 | |
電離度から酸・塩基の強弱を説明できる。 | 4 | |
pHを説明でき、pHから水素イオン濃度を計算できる。また、水素イオン濃度をpHに変換できる。 | 4 | |
中和反応がどのような反応であるか説明できる。 | 4 | |
中和滴定の計算ができる。 | 4 | |
酸化還元反応について説明できる。 | 4 | |
イオン化傾向について説明できる。 | 4 | |
金属の反応性についてイオン化傾向に基づき説明できる。 | 4 | |
ダニエル電池についてその反応を説明できる。 | 4 | |
鉛蓄電池についてその反応を説明できる。 | 4 | |
一次電池の種類を説明できる。 | 4 | |
二次電池の種類を説明できる。 | 4 | |
電気分解反応を説明できる。 | 4 | |
電気分解の利用として、例えば電解めっき、銅の精錬、金属のリサイクルへの適用など、実社会における技術の利用例を説明できる。 | 4 | |
ファラデーの法則による計算ができる。 | 4 | |
化学実験 | 化学実験 | 実験の基礎知識(安全防具の使用法、薬品、火気の取り扱い、整理整頓)を持っている。 | 4 | |
事故への対処の方法(薬品の付着、引火、火傷、切り傷)を理解し、対応ができる。 | 4 | |
測定と測定値の取り扱いができる。 | 4 | |
有効数字の概念・測定器具の精度が説明できる。 | 4 | |
レポート作成の手順を理解し、レポートを作成できる。 | 4 | |
ガラス器具の取り扱いができる。 | 4 | |
基本的な実験器具に関して、目的に応じて選択し正しく使うことができる。 | 4 | |
試薬の調製ができる。 | 4 | |
代表的な気体発生の実験ができる。 | 4 | |
代表的な無機化学反応により沈殿を作り、ろ過ができる。 | 4 | |
専門的能力 | 分野別の工学実験・実習能力 | 化学・生物系分野【実験・実習能力】 | 有機化学実験 | 加熱還流による反応ができる。 | 5 | |
蒸留による精製ができる。 | 5 | |
吸引ろ過ができる。 | 5 | |
再結晶による精製ができる。 | 5 | |
分液漏斗による抽出ができる。 | 5 | |
薄層クロマトグラフィによる反応の追跡ができる。 | 5 | |
融点または沸点から生成物の確認と純度の検討ができる。 | 5 | |
収率の計算ができる。 | 5 | |
分析化学実験 | 中和滴定法を理解し、酸あるいは塩基の濃度計算ができる。 | 5 | |
酸化還元滴定法を理解し、酸化剤あるいは還元剤の濃度計算ができる。 | 5 | |
キレート滴定を理解し、錯体の濃度の計算ができる。 | 5 | |
陽イオンおよび陰イオンのいずれかについて、分離のための定性分析ができる。 | 5 | |
代表的な定性・定量分析装置としてクロマト分析(特にガスクロ、液クロ)や、物質の構造決定を目的とした機器(吸光光度法、X線回折、NMR等)、形態観察装置としての電子顕微鏡の中の代表的ないずれかについて、その原理を理解し、測定からデータ解析までの基本的なプロセスを行うことができる。 | 5 | 前1,前2,前3 |
固体、液体、気体の定性・定量・構造解析・組成分析等に関して必要な特定の分析装置に関して測定条件を選定し、得られたデータから考察をすることができる。 | 5 | 前1,前2,前3 |
物理化学実験 | 温度、圧力、容積、質量等を例にとり、測定誤差(個人差・器差)、実験精度、再現性、信頼性、有効数字の概念を説明できる。 | 5 | |
各種密度計(ゲールサック、オストワルド等)を用いて、液体および固体の正確な密度を測定し、測定原理を説明できる。 | 5 | |
粘度計を用いて、各種液体・溶液の粘度を測定し、濃度依存性を説明できる。 | 5 | |
熱に関する測定(溶解熱、燃焼熱等)をして、定量的に説明できる。 | 5 | |
分子量の測定(浸透圧、沸点上昇、凝固点降下、粘度測定法等)により、束一的性質から分子量を求めることができる。 | 5 | |
相平衡(液体の蒸気圧、固体の溶解度、液体の相互溶解度等)を理解して、平衡の概念を説明できる。 | 5 | |
基本的な金属単極電位(半電池)を組み合わせ、代表的なダニエル電池の起電力を測定できる。また、水の電気分解を測定し、理論分解電圧と水素・酸素過電圧についても説明できる。 | 5 | |
反応速度定数の温度依存性から活性化エネルギーを決定できる。 | 5 | |
化学工学実験 | 流量・流速の計測、温度測定など化学プラント等で計測される諸物性の測定方法を説明できる。 | 5 | |
液体に関する単位操作として、特に蒸留操作の原理を理解しデータ解析の計算ができる。 | 5 | |
流体の関わる現象に関する実験を通して、気体あるいは液体の物質移動に関する原理・法則を理解し、物質収支やエネルギー収支の計算をすることができる。 | 5 | |
生物工学実験 | 光学顕微鏡を取り扱うことができ、生物試料を顕微鏡下で観察することができる。 | 5 | |
滅菌・無菌操作をして、微生物を培養することができる。 | 5 | 前10,前11,前12 |
適切な方法や溶媒を用いて、生物試料から目的の生体物質を抽出し、ろ過や遠心分離等の簡単な精製ができる。 | 5 | 前13,前14,前15 |
分光分析法を用いて、生体物質を定量することができる。 | 5 | 前13,前14,前15 |
クロマトグラフィー法または電気泳動法によって生体物質を分離することができる。 | 5 | 前13,前14,前15 |
酵素の活性を定量的または定性的に調べることができる。 | 5 | |