プロセス工学(8917)

科目基礎情報

学校 八戸工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 プロセス工学(8917)
科目番号 0012 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 産業システム工学専攻マテリアル・バイオ工学コース 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 プロセス開発工学入門,池田;信山社
担当教員 松本 克才

到達目標

1. プロセス開発の手法や実験装置の組立法を理解できる。
2. 化学プロセスの熱および物質収支の計算ができる。
3. 例題を通して、化学プラント設計手法の基礎を習得する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
装置組み立てプロセス開発の手法や実験装置の組立法を理解し、応用できる。プロセス開発の手法や実験装置の組立法を理解できる。プロセス開発の手法や実験装置の組立法を理解できない。
収支式の計算化学プロセスの熱および物質収支の計算ができ、応用できる。化学プロセスの熱および物質収支の計算ができる。化学プロセスの熱および物質収支の計算ができない。
プラント設計化学プラント設計手法を習得する。化学プラント設計手法の基礎を習得する。化学プラント設計手法の基礎を習得していない。

学科の到達目標項目との関係

ディプロマポリシー DP3 ◎ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
工業的生産活動や技術開発においては、経済性、安全性、信頼性、社会および環境への影響を考慮しながら遂行することが必要である。化学プラントにおいては、上記の評価を行いながら、プロセスの組立てが行われている。ここでは、専門知識、ならびに経済性、信頼性、法規、環境等への影響を考慮した開発・設計手法の重要性について述べる。具体的な例題のもとに、所要条件を考慮したプロセス設計手法を学ぶ。
授業の進め方・方法:
プロセス開発研究の進め方、プロセスの設計上の留意点、経済的評価、プロセス開発者の役割と資質、ならびにスケールアップの基礎について学習する。さらに、それぞれの収支式の重要性を理解するとともに、平衡、移動現象、化学反応速度の取り扱い方についての理解を深める。
注意点:
プロセス開発の目的を把握し、それに必要な実験の考え方や実験装置設計の基本的な考え方を習得する。これを基にプロセス検討を実施する際、プロセスの物質収支、熱収支や経済性の評価を含め、基本計画や基本設計の進め方に対する考え方を習得する。
成績は到達度試験40%、課題発表40%、演習等を20%として評価を行い、総合評価を100点満点として、60点以上を合格とする。自分の到達度を把握し、さらに理解を深めるよう、努力すること。
(補充試験の場合は、試験の点数のみで合格となる。)

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 プロセス開発研究の意義
2週 新しい技術の規範
3週 近代化学工業とプロセス
4週 化学プロセスの構成
5週 プロセスの開発
6週 プロセスの設計
7週 プロセス開発の化学工学
8週 スケールアップの基礎
2ndQ
9週 物質およびエネルギー収支
10週 平衡現象と操作
11週 移動現象および運動量移動と操作
12週 熱移動と操作
13週 物質移動と操作
14週 化学反応速度と操作
15週 到達度試験
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野化学工学SI単位への単位換算ができる。5
物質の流れと物質収支についての計算ができる。5
化学反応を伴う場合と伴わない場合のプロセスの物質収支の計算ができる。4
管径と流速・流量・レイノルズ数の計算ができ、流れの状態(層流・乱流)の判断ができる。5
流れの物質収支の計算ができる。5
流れのエネルギー収支やエネルギー損失の計算ができる。5
流体輸送の動力の計算ができる。3
蒸留の原理について理解できる。3
単蒸留、精留・蒸留装置について理解できる。3
蒸留についての計算ができる(ラウールの法則、マッケーブシール法等)。3
基本的な抽出の目的や方法を理解し、抽出率など関係する計算ができる。2
吸着や膜分離の原理・目的・方法を理解できる。2
バッチ式と連続式反応装置について特徴や用途を理解できる。5

評価割合

試験発表相互評価演習等ポートフォリオその他合計
総合評価割合404002000100
基礎的能力4000200060
専門的能力040000040
分野横断的能力0000000