物性物理学(5901)

科目基礎情報

学校 八戸工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 物性物理学(5901)
科目番号 0036 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 産業システム工学専攻マテリアル・バイオ工学コース 対象学年 専2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 固体物理の基礎(上・1)アシュクロフト・マーミン著
担当教員 中村 美道

到達目標

1.古典的モデルで金属電子論を理解する。
2.量子論的モデルで金属電子論を理解する。
3.上記1と2を英語からも学びとることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 古典的モデルによる金属電子論の理解古典的モデルの基礎仮定を正確に説明でき、同モデルに基づいて正確な物性計算ができる。古典的モデルの基礎仮定を理解でき、同モデルに基づいて物性計算の式を立てることができる。古典的モデルの基礎仮定を理解できず、同モデルに基づいて物性計算の式を立てられない。
評価項目2 量子論的モデルによる金属電子論の理解量子論的モデルの基礎仮定を正確に説明でき、同モデルに基づいて正確な物性計算ができる。量子論的モデルの基礎仮定を理解でき、同モデルに基づいて物性計算の式を立てることができる。量子論的モデルの基礎仮定を理解できず、同モデルに基づいて物性計算の式を立てられない。
評価項目3 金属電子論を英語で理解金属電子論を英語でも正確に理解できる。金属電子論を英語でもある程度理解できる。金属電子論を英語で全く理解できない。

学科の到達目標項目との関係

ディプロマポリシー DP3 ◎ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
原著(SOLID STATE PHYSICS, Ashcroft/Mermin)を4分割した日本語訳の先頭巻(上・1巻)を中心に授業を行います。
金属電子論の基本的な理論体系をしっかり理解します。
授業の進め方・方法:
使用する教科書(固体物理の基礎 上・1)は原著の4分割の先頭部分に相当します。その中から金属の理論を中心に学びます。セミナー形式の発表・報告を取り入れつつ、授業を進めます。日本語だけでなく、英語によっても理解を深めます。
注意点:
基本的な理論体系を理解するためには「数学力」はもちろんですが「読解力」も大切です。教科書は英語原著の日本語訳ですが、理解や解釈が曖昧になりそうな箇所があれば、原著の対応する部分の英文を直接読み込みます。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス、固体物理学入門 各自の専攻と物性物理のつながりを理解できる。
2週 金属のDrude理論 Drude理論の基礎仮定を理解できる。
3週 金属電子気体の物性 金属電子気体の各種物性値を計算できる。
4週 独立電子近似と自由電子近似 独立電子近似と自由電子近似を理解し説明できる。
5週 自由電子の衝突時間・緩和時間 金属伝導論における衝突時間・緩和時間の役割を理解できる。
6週 金属の直流電気伝導度 金属の直流電気伝導度を導ける。
7週 Drudeモデルの限界 Drudeモデルの限界を具体例で示すことができる。
8週 電子の波動性 電子の波動性を説明できる。
4thQ
9週 金属のSommerfeld理論 Sommerfeld理論の基礎仮定を理解できる。
10週 Fermi-Dirac分布 Fermi-Dirac分布を説明できる。
11週 自由電子のSchrödinger方程式 自由電子のSchrödinger方程式を解くことができる。
12週 電子気体の基底状態の性質① 電子気体の基底状態の性質を計算・説明できる。
13週 電子気体の基底状態の性質② 電子気体の基底状態の性質を計算・説明できる。
14週 自由電子モデルの破綻 自由電子モデルの破綻を説明できる。
15週 到達度試験
16週 答案返却とまとめ

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題合計
総合評価割合7030100
基礎的能力000
専門的能力7030100
分野横断的能力000