測量学・同実習Ⅱ(4081)

科目基礎情報

学校 八戸工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 測量学・同実習Ⅱ(4081)
科目番号 2Z33 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 産業システム工学科環境都市・建築デザインコース 対象学年 2
開設期 春学期(1st-Q),夏学期(2nd-Q) 週時間数 1st-Q:4 2nd-Q:4
教科書/教材 改訂測量学Ⅰ・Ⅱ 堤隆ほか著 コロナ社、よくわかる測量実習(増補) 細川吉晴ほか著 コロナ社
担当教員 丸岡 晃,庭瀬 一仁,李 善太

到達目標

1. 平板測量の方法を理解し、実践できる。
2. 地形測量の方法を説明できる。
3. 等高線の性質とその利用について説明できる。
4. 昇降式や器高式による直接水準測量を説明でき,測量結果から計算ができる。
5. 水準測量を実行し、成果のまとめができ,誤差の扱いを説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1平板測量の方法を理解し、実践できる。さらに、説明できる。平板測量の方法を理解し、実践できる。平板測量の方法を正しく理解していない。また、十分に実践できない。
評価項目2地形測量の方法を理解し、各方法の内容から名称を分類できる。さらに、名称から内容を説明できる。地形測量の方法を理解し、各方法の内容から名称を分類できる。地形測量の方法を正しく理解していない。また、各方法の内容から名称を正しく分類できない。
評価項目3等高線の性質とその利用について理解し、等高線の位置の計算ができる。さらに、説明できる。等高線の性質とその利用について理解し、等高線の位置の計算ができる。等高線の性質とその利用について正しく理解していない。また、正しく等高線の位置の計算ができない。
評価項目4昇降式や器高式による直接水準測量を十分に説明でき、測量結果から計算ができる。昇降式や器高式による直接水準測量の基本を説明でき、測量結果から計算ができる。昇降式や器高式による直接水準測量の基本も説明できない。測量結果から計算ができない。
評価項目5十分に水準測量が実行でき、図面作成などの成果を正確にまとめることができる。また,生じる誤差の取扱いを正確に説明できる。水準測量が実行でき、図面作成などの成果をまとめることができる。また,生じる誤差の取扱いを説明できる。水準測量が実行できない。誤差調整や図面作成などの成果をまとめることができない。

学科の到達目標項目との関係

ディプロマポリシー DP2 〇 説明 閉じる
ディプロマポリシー DP3 ◎ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
測量は、国土に関する計画や建設工事の計画・設計・施工及び検査の基礎となる作業で、建設技術者は測量に関する充分な知識と技能をもち、かつその理論についての正しい知識が必要である。基本的な専門知識と技術を習得し、実務に対処できる技術者を育成することを目標とする。
授業の進め方・方法:
1学年に引き続いて、現場で地物を図紙上に一定の縮尺で作図する測量やある基準面からのある地点の高さを鉛直方向の距離として求める測量、測量の基幹となる点の水平位置を求める測量についての理論や手法、そして測量作業を学ぶ。
到達度試験70点、実習成果、レポート等を30点として評価を行う。答案及びレポートは採点後返却し、達成度を伝達する。総合評価は100点満点として、60点以上を合格とする。補充試験は実施しない。
注意点:
理論的理解はもちろん、実習を通じて測量の諸法を体得することが重要である。実習は少人数チームで行うため、チームワークを発揮してほしい。なお、所定の成果をあげられない場合、再度測量を命じる場合がある。成果をまとめた報告書ないし製図は指示された期限までに提出すること。欠席した場合、後日担当教員を訪ね、指示を受けること。電卓は必ず持参。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 平板測量(概要、標定、誤差) 平板測量の原理、使用器具、標定、誤差について理解し、標定できる。
2週 平板測量(道線法、前方交会法) 道線法、前方交会法について理解し、前方交会法を実践できる。
閉合誤差の調整を実践できる。
3週 平板測量(放射法、支距法、細部測量) 放射法、支距法を理解し、それらを用いた細部測量を実践できる。
4週 平板測量(細部測量) 細部測量の結果をトレースでき、地図に表すことができる。
5週 地形測量(概要、現地測量) 地形測量(現地測量)の概要、作業工程を理解し、各作業工程の内容から名称を分類できる。
6週 地形測量(等高線) 等高線の性質とその利用について理解し、等高線の位置の計算ができる。
7週 地形測量(TS等またはGNSS測量機を用いた細部測量) TS等またはGNSS測量機を用いた細部測量について理解できる。
8週 到達度試験(答案返却とまとめ) 基本的な平板測量および地形測量の間連知識について,到達度60%以上であること。
2ndQ
9週 水準測量(目的,全体の手順,レベルの据え付けから使い方の実習) 水準測量に関する目的と全体の手順を理解している。実際に機器を使用でき用語を用いて使用法を説明できる。
10週 直接水準測量(高さの定義,閉合水準測量,往復水準測量) 高さの定義が説明できる。閉合水準測量の結果を昇降式野帳に整理できる。往復水準測量を実行して,仮B.M.を設定できる。
11週 直接水準測量(基準点,器高式水準測量,路線測量) 基準点について説明できる。器高式水準測量を理解し,器高式野帳を記録することができる。縦断測量を実行できる。
12週 直接水準測量(水準測量の誤差,縦断測量のデータ整理) 水準測量の誤差について説明できる。縦断測量を実行して,結果をデータ整理できる。
13週 直接水準測量(誤差の調整,横断測量) 視準軸誤差、標尺の零目盛誤差、標尺の傾きによる誤差、両差、既知点を結ぶ水準測量の調整、重みを考慮した標高の決定等について理解できる。横断測量を実行し,器高式野帳を記録することができる。
14週 交互水準測量(渡海(河)測量),縦横断測量 交互水準測量の手順を理解し,測定結果を処理できる。縦横断測量を実行し,その結果をまとめることができる。
15週 縦横断測量のデータ整理と道路計画 縦断面図、横断面図を作製し、さらに、道路計画を入れることができる。
16週 到達度試験(答案返却とまとめ) 基本的な水準測量の実行から成果のまとめまでの間連知識について、到達度60%以上であること。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理実験物理実験光に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3
専門的能力分野別の専門工学建設系分野測量昇降式や器高式による直接水準測量を説明でき、測量結果から計算ができる。3
生じる誤差の取扱いを説明できる。3
地形測量の方法を説明できる。3
等高線の性質とその利用について、説明できる。3
製図図の配置、尺度、表題欄、寸法と寸法線の規約について、説明できる。3
建築系分野設計・製図図面の尺度・縮尺について理解し、図面の作図に反映できる。3
分野別の工学実験・実習能力建設系分野【実験・実習能力】建設系【実験実習】水準測量について理解し、器具を使って測量できる。3
建築系分野【実験・実習能力】建築系【実験実習】建築生産で利用されている測量(例えば、レベル、トランシット、トータルステーション、GPS測量など)について機器の取り扱いができる。3
測量の結果を整理できる。3

評価割合

到達度試験課題・報告書等相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70300000100
基礎的能力0000000
専門的能力70300000100
分野横断的能力0000000