建設材料学Ⅰ(4087)

科目基礎情報

学校 八戸工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 建設材料学Ⅰ(4087)
科目番号 2Z34 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位A: 1
開設学科 産業システム工学科環境都市・建築デザインコース 対象学年 2
開設期 秋学期(3rd-Q) 週時間数 3rd-Q:2
教科書/教材 図説 やさしい建築材料 松本進 学芸出版社,建設材料 中嶋清実・角田 忍・菅原 隆 コロナ社
担当教員 庭瀬 一仁

到達目標

主要な建設材料であるコンクリートの基本的な性質を履修する。コンクリートは,セメントと骨材,混和材からなる複合材料であり,一つひとつの材料の性質を知るとともに,コンクリートとしての力学特性について修得する。力学特性については,木材についても基本的な知識を修得する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1コンクリートの構成材料について説明でき,それぞれの関係性を説明できる。コンクリートの構成材料について説明できる。コンクリートの構成材料について説明できない。
評価項目2コンクリートの力学特性について,その品質向上の要点も含めて説明できる。コンクリートの力学特性について説明できる。コンクリートの力学特性について説明できない。
評価項目3木材の材料特性について,特徴が説明できる。木材の材料特性について,概要が説明できる。木材の材料特性について,概要が説明できない。

学科の到達目標項目との関係

ディプロマポリシー DP3 ◎ 説明 閉じる
地域志向 ◎ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
建設材料の中で主要なものは,コンクリートであることから,これについて詳しく講義する。また,力学特性については,木材についても講義する。特に,①個々の材料の性質、②まだ固まらないコンクリートの性質、③硬化したコンクリートの性質、④コンクリートの配合設計が重要であることから,各自が設計や強度計算ができるように演習問題を解きながらこれらを重点的に修得する。
※実務との関係:この科目は,企業でコンクリート構造物の設計を担当していた教員が,その経験を活かし,設計例を踏まえて各種配合設計や費用対効果の考え方などを講義形式で授業を行う。
授業の進め方・方法:
授業では,プロジェクターを利用して,上述の重要点についての図解や,実物の写真などを交えた内容を講義する。自学自習用の課題(提出5回),図面作成,レポート作成をの提出を求める。評価は到達度試験(中間試験含む)70%、小テスト・演習など30%として行い、100点満点として60点以上を合格とする。なお、答案は採点後返却し、達成度を伝達する。
注意点:
要点をノートに整理するとともに,自学自習用の課題(提出5回)などをとおして,自分の習得度を確認すること。図面作成やレポートの提出については,できるだけパソコンを利用すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 シラバスの説明と授業の進め方など 材料の特徴・分類を説明できる。
コンクリートの特徴を理解している。
2週 セメントの種類と製造方法 セメントの概要、種類、製造、性質について理解している。
セメントの概要、種類、製造、性質について説明できる。
ポルトランドセメントを理解している。
ポルトランドセメントを説明できる。
3週 セメント材料と実験データに基づく図面作成と考察 材料の力学的性質及び物理的性質を説明できる。
4週 骨材(細骨材・粗骨材)、細骨材の性質、粗骨材の性質 骨材の製造・種類・性質について説明できる。
5週 混和材料(混和材と混和剤) 混合セメントを説明でき、用途を選択できる。
混和材料(混和材、混和剤等)を理解している。
混和材料(混和材、混和剤等)を説明でき、設計・施工時の状況によって添加剤を選択できる。
6週 建設材料(コンクリートと木材)の力学特性 材料の力学的性質及び物理的性質を説明できる。
7週 到達度試験前のおさらい
8週 到達度試験(答案返却とまとめ)

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野材料材料に要求される力学的性質及び物理的性質に関する用語、定義を説明できる。3
鋼材の種類、形状を説明できる。3
鋼材の力学的性質(応力-ひずみ関係、降伏強度、引張強度、弾性係数等)を説明できる。3
セメントの物理的性質、化学的性質を説明できる。3
各種セメントの特徴、用途を説明できる。3
骨材の含水状態、密度、粒度、実積率を説明できる。3
骨材の種類、特徴について、説明できる。3
混和剤と混和材の種類、特徴について、説明できる。3
コンクリートの長所、短所について、説明できる。4後1
建築系分野材料木材の種類について説明できる。3
傷(節など)について説明できる。3
耐久性(例えば腐れ、枯渇、虫害など)について説明できる。3
耐火性について説明できる。3
近年の木材工業製品(集成材、積層材など)の種類について説明できる。3
木材の成長と組織形成から、物理的性質の違いについて説明できる。3
セメントの製造方法(廃棄物の利用も含む)について説明できる。3
セメントの種類・特徴について説明できる。3
コンクリート用軽量骨材があることを知っている。3
混和材(剤)料の種類(例えばAE剤と減水剤、フライアッシュやシリカフュームなど)をあげることができる。3
コンクリートの強度(圧縮、引張、曲げ、せん断)の関係について説明できる。3
各種(暑中・寒中など)・特殊(水密、高強度など)コンクリートの名称をあげることができる。3
コンクリート製品(ALC、プレキャストなど)の特徴について説明できる。3
耐久性(例えば中性化、収縮、凍害、塩害など)について現象名をあげることができる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力3000002050
専門的能力3000001040
分野横断的能力100000010