1. 専門用語を理解し、図、説明文、英語の専門用語から対応する専門用語を答えることができる。
2. 理論や公式の導出過程を理解し、基本的な公式を暗記し、使用できる。
3. 構造力学の基本原理である「力のつり合い」について理解し、静定構造の自由物体図を図示でき、自由物体図から未知力を求めることができる。
4. 静定梁および静定トラスの反力と断面力を計算でき、断面力図を図示できる。
5. 静定梁および静定トラスの影響線を計算・図示でき、影響線を用いて反力や断面力を計算できる。
概要:
構造力学は各種構造物の力学的性質を知り、それらを安全に設計し、建設するための基礎となる学問である。本授業は、他の力学系専門科目の基礎となるため、しっかりと理解する必要がある。授業では多くの演習問題を解き、理論の理解とともに実際的な計算能力を身につける。
授業の進め方・方法:
構造力学の最も基本的な内容について学習する。構造力学で扱う最も基本的な構造である静定梁(単純梁・片持梁・張出梁・ゲルバー梁)と静定トラスを取り上げ、力のつり合いに関する基礎的事項および反力と断面力の求め方、また、影響線を用いた反力と断面力の求め方について学ぶ。説明と演習をセットで行うので授業時間内に理解してほしい。専門用語については、英語表記も示すので覚えるようにしてほしい。
到達度試験70%、課題30%として評価を行い、総合成績は100点満点として、60点以上を合格とする。答案は採点後返却し、達成度を伝達する。
それぞれの学期単位での到達度試験の点数が6割未満の学生に対して、教員が指示する条件(補充課題が提出されているか等)を満足する場合に、学期単位での補充試験を実施する。この場合、補充試験の6割までの点数と到達度試験の点数を比べて大きい方を到達度試験の点数として置き換える。
注意点:
1. 教科書、配布プリントをもとに授業を進める。わからないと感じたときには、何度も教科書や配布プリントを読み直し、復習すること。
2. 自宅学習用の課題を適宜課す。必ず自力で実施し、提出が求められた場合には指定された期限内に提出すること。
3. A4ファイルを用意し、授業で配布するプリント、課題、到達度試験答案をファイリングして残しておくこと。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス、力、力の合成と分解、力のモーメント |
力の合成と分解、力のモーメントについて理解する。
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2週 |
平行な力の合力とその作用位置、偶力と力のモーメントの関係 |
平行な力の合力とその作用位置、偶力と力のモーメントの関係について理解する。
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3週 |
静力学と力のつり合い、質点の静力学、自由物体、自由物体図、剛体の静力学 |
自由物体図、力のつり合いについて理解する。
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4週 |
支持条件と反力、単純支持梁、静定、不静定、安定、不安定不静定次数を用いた構造の判別 橋に作用する荷重 |
支持条件と反力、静定構造の反力の求め方、構造の判別(外的)について理解する。 橋に作用する荷重の種類について理解する。
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5週 |
単純梁の反力 (集中・等分布・等変分布・モーメント)荷重の作用する(単純・片持・張出)梁の反力 |
単純梁の反力の求め方について理解する。 種々の荷重の作用する基本的な静定構造の反力を求めることができる。
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6週 |
外力と内力、応力と断面力、断面力の種類と正の方向, 断面力による変形 |
外力と内力、断面力についての事項について理解する。
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7週 |
(集中・モーメント)荷重が作用する(単純・片持・張出)梁の断面力 |
断面力の求め方と断面力図の書き方について理解する。 (集中・モーメント)荷重の作用する基本的な梁の断面力を求め、断面力図を書くことができる。
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8週 |
春学期到達度試験 (答案返却とまとめ) |
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2ndQ |
9週 |
等分布荷重の作用する単純梁の断面力 反力・断面力計算のルール |
等分布荷重の作用する単純梁の断面力を求め、断面力図を書くことができる。 反力・断面力計算のルールを理解し、これまでに学んできたことがルールに当てはまることを理解する。
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10週 |
(集中・等分布・モーメント)荷重の作用する(単純・片持・張出)梁の断面力 |
種々の荷重の作用する基本的な静定構造の断面力を求め、断面力図を書くことができる。
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11週 |
断面力の図式解法 |
種々の荷重の作用する基本的な静定構造の断面力の図式解法を理解し、実践できる。
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12週 |
ゲルバー梁の反力 |
ゲルバー梁の反力の求め方について理解する。
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13週 |
種々のゲルバー梁の反力と断面力 |
ゲルバー梁の反力と断面力を求め、断面力図を書くことができる。
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14週 |
間接荷重の作用する単純梁の反力と断面力 |
間接荷重の作用する単純梁の反力と断面力を求め、断面力図を書くことができる。
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15週 |
夏学期到達度試験に向けた問題演習 |
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16週 |
夏学期到達度試験 (答案返却とまとめ) |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
影響線について 単純梁の影響線 |
影響線の考え方について理解する。 単純梁の影響線を作成でき、単純梁の影響線から反力や断面力を求めることができる。
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2週 |
片持梁の影響線 |
片持梁の影響線を作成でき、影響線から反力や断面力を求めることができる。
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3週 |
張出梁の影響線 |
張出梁の影響線を作成でき、影響線から反力や断面力を求めることができる。
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4週 |
ゲルバー梁の影響線 |
ゲルバー梁の影響線を作成でき、影響線から反力や断面力を求めることができる。
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5週 |
間接荷重の作用する単純梁の影響線 |
関節荷重の作用する単純梁の影響線を作成でき、影響線から反力や断面力を求めることができる。
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6週 |
連行荷重について 連行荷重の作用する単純梁の最大断面力(最大せん断力、最大曲げモーメント) |
連行荷重について理解する。 連行荷重の作用する単純梁の最大断面力を求めることができる。
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7週 |
連行荷重の作用する単純梁の絶対最大断面力(絶対最大せん断力、絶対最大曲げモーメント) |
連行荷重の作用する単純梁の絶対最大断面力を求めることができる。
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8週 |
秋学期到達度試験 (答案返却とまとめ) |
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4thQ |
9週 |
トラスについて、内的安定(静定・不静定)・不安定 |
トラスの種類、各部の名称、構造の判別(内的)について理解する。
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10週 |
トラスの反力の部材力、トラスの解法1(節点法) |
基本的なトラスの部材力を節点法によって求めることができる。
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11週 |
トラスの解法2(断面法):平行弦トラス |
基本的なトラスの部材力を断面法によって求めることができる。
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12週 |
応用的なトラスの部材力の解法:Kトラス、曲弦トラス |
応用的なトラスの部材力を節点法または断面法によって求めることができる。
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13週 |
トラスの部材力(上弦材、下弦材、斜材)の影響線 |
トラスの部材力(上弦材、下弦材、斜材)の影響線を断面法によって作成できる。トラスの部材力を影響線から求めることができる。
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14週 |
トラスの部材力(垂直材)の影響線 両端回転支点の問題、ゼロになる部材力 |
トラスの部材力(垂直材)の影響線を適切な解法(断面法、節点法)によって作成できる。トラスの部材力を影響線から求めることができる。 両端回転支点の問題を理解する。ゼロになる部材力について理解する。
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15週 |
冬学期到達度試験に向けた問題演習 |
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16週 |
冬学期到達度試験 (答案返却とまとめ) |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 建設系分野 | 構造 | 各種静定ばりの断面に作用する内力としての断面力(せん断力、曲げモーメント)、断面力図(せん断力図、曲げモーメント図)について、説明できる。 | 3 | 前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14 |
トラスの種類、安定性、トラスの部材力の意味を説明できる。 | 3 | 後9 |
節点法や断面法を用いて、トラスの部材力を計算できる。 | 3 | 後10,後11,後12,後14 |
影響線を利用して、支点反力や断面力を計算できる。 | 3 | 後1,後2,後3,後4 |
影響線を応用して、与えられた荷重に対する支点反力や断面力を計算できる。 | 3 | 後5,後6,後7,後13,後14 |
構造物の安定性、静定・不静定の物理的意味と判別式の誘導ができ、不静定次数を計算できる。 | 2 | 前4 |
建築系分野 | 構造 | 力の定義、単位、成分について説明できる。 | 3 | 前1 |
力のモーメントなどを用い、力のつり合い(合成と分解)に関する計算ができる。 | 3 | 前2,前3 |
骨組構造物の安定・不安定の判定ができる。 | 3 | 前4 |
骨組構造物に作用する荷重の種類について説明できる。 | 3 | 前4 |
トラスの種類を説明でき、トラスの部材力の意味について説明できる。 | 3 | 後9 |
節点法や切断法を用いて、トラスの部材応力を計算できる。 | 3 | 後10,後11,後12 |
はりの支点の種類、対応する支点反力、およびはりの種類やその安定性について説明できる。 | 3 | 前4,前5 |
はりの断面に作用する内力としての応力(軸力、せん断力、曲げモーメント)、応力図(軸力図、せん断力図、曲げモーメント図)について説明することができる。 | 3 | 前6 |
はり(単純ばり、片持ちはり)の応力を計算し、応力図を描くことができる。 | 3 | 前7 |
構造物の安定性、静定・不静定の物理的意味と判別式の誘導ができ、不静定次数を計算できる。 | 2 | 前4 |