建設工学実験Ⅰ(4206)

科目基礎情報

学校 八戸工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 建設工学実験Ⅰ(4206)
科目番号 3Z33 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 産業システム工学科環境都市・建築デザインコース 対象学年 3
開設期 秋学期(3rd-Q),冬学期(4-th-Q) 週時間数 3rd-Q:4 4th-Q:4
教科書/教材 土木材料実験指導書(第三回改訂版):土木学会、土質試験―基本と手引きー:地盤工学会,構造実験指導書:土木学会
担当教員 清原 雄康,菅原 隆

到達目標

具体的な現象を目前にして基礎式を展開し、その内容を理解・考察すると同時に、結果を文章にて取りまとめる能力を習得する事が目標である。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1実験装置を使用する場合に実験実習安全必携と八戸高専安全マニアルをグループで確認できる。実験装置を使用する場合に実験実習安全必携と八戸高専安全マニアルを個人的に確認した。機構実験実習安全必携と八戸高専安全マニアルを確認していない。安全重要事項も覚えていない。
評価項目2具体的な現象を目前にして基礎式を展開し、その内容を理解・考察することができる。結果を文章にて取りまとめることができる。結果を文章にて取りまとめることができない。
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

ディプロマポリシー DP2 〇 説明 閉じる
ディプロマポリシー DP3 ◎ 説明 閉じる
ディプロマポリシー DP4 〇 説明 閉じる
ディプロマポリシー DP6 〇 説明 閉じる

教育方法等

概要:
建設工学の主要分野である構造工学、材料学、土質工学に関する基本的な専門知識・技術を体験・習得し、応用・展開する能力の素養を身に付ける。継続的、自律的に学習できる生涯自己学習能力の養成。種々の科学・技術・情報を利用して社会の要請を解決するためのデザイン能力を養成する。与えられた制約の下で計画的に仕事をまとめる能力を身に付ける。
授業の進め方・方法:
建設工学における様々な現象を、体験学習を通して理解を促すのがこの科目の目的である。また、実験を通じて、計画能力、計画に従い実施する能力、実際の現象を理解する能力、自分の考えを伝達する能力の素養を習得する。社会基盤整備に必要な構造物を構築する際によく用いられる木材・コンクリート及び土質の分野について実験を行う。
注意点:
この科目は、必得科目であり、提出期限厳守で報告書が提出されなければならない。やむを得ない事情により実験を欠席した場合、報告書期限を延長する場合には担当教員の指示を受けること。また、電卓は必携である。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス,実験内容,手順の説明 JIS,JGS規格に基づく試験方法の説明を行う.計算方法,ノギスの読み方,有効数字の処理.
2週 セメントの密度試験
JISに基づくセメントの密度試験を行う.
3週 試料土の分取,土の土粒子密度試験
試料分収,土粒子密度の測定の原理,計算方法を理解する.
4週 骨材のふるい分け試験,吸水率試験
ふるい分け試験,吸水率試験,表面乾燥飽水状態を理解する.
5週 土の液性限界,塑性限界試験 土の液性・塑性限界について理解し、器具を使って実験できる。
6週 コンクリートの圧縮強度試験のための供試体作製,スランプ,空気量試験 配合計算に基づき,品質管理,供試体作製が出来る.コンクリート打設.
7週 土の粒度試験 粒度試験について理解し、器具を使って実験できる。
8週 実験レポート点検 実験結果の整理,考察,演習問題についての確認.
4thQ
9週 鉄筋引張り試験 鉄筋引張試験について理解し、器具を使って実験できる。
10週 土の締固め試験 土の突固め試験について理解し、器具を使って実験できる。
11週 コンクリート供試体の圧縮試験 コンクリート供試体の圧縮試験から,応力ひずみ曲線,ヤング率の計算が出来る.
12週 土の圧密試験 実験手引書を見ながら実験結果をまとめる能力を身に付ける。圧密試験について理解する.
13週 コンクリート実験レポート点検 実験手引書を見ながら実験結果をまとめる能力を身に付ける。
14週 土の圧密試験結果の整理 実験手引書を見ながら圧密試験結果をまとめる能力を身に付ける。
15週 土の定水位透水試験  透水試験の原理,ダルシーの法則を理解し,手引き書に則って,実験,データ整理を行う能力を身に付ける。
16週 実験レポート点検 実験と理論を比較しながらレポートをまとめる能力を身に付ける。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理実験物理実験測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。3前8
安全を確保して、実験を行うことができる。3前8
実験報告書を決められた形式で作成できる。3前8
有効数字を考慮して、データを集計することができる。3前8
力学に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3前9
工学基礎工学実験技術工学実験技術物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3前13
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3前14
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3前15
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3前9
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3前9
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3前10
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。3前10
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3後9
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3前10
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3前1
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3前10
専門的能力分野別の専門工学建設系分野材料材料に要求される力学的性質及び物理的性質に関する用語、定義を説明できる。3
鋼材の種類、形状を説明できる。3
鋼材の力学的性質(応力-ひずみ関係、降伏強度、引張強度、弾性係数等)を説明できる。3
セメントの物理的性質、化学的性質を説明できる。3
各種セメントの特徴、用途を説明できる。3
骨材の含水状態、密度、粒度、実積率を説明できる。3
骨材の種類、特徴について、説明できる。3
混和剤と混和材の種類、特徴について、説明できる。3
コンクリートの長所、短所について、説明できる。3
各種コンクリートの特徴、用途について、説明できる。3
配合設計の手順を理解し、計算できる。3
非破壊試験の基礎を説明できる。3
フレッシュコンクリートに求められる性質(ワーカビリティー、スランプ、空気量等)を説明できる。3
硬化コンクリートの力学的性質(圧縮強度、応力-ひずみ曲線、弾性係数、乾燥収縮等)を説明できる。3
コンクリート構造物の維持管理の基礎を説明できる。3
地盤土の生成、基本的物理量、構造などについて、説明できる。3後13
土の粒径・粒度分布やコンシステンシーを理解し、地盤材料の工学的分類に適用できる。3後8
土の締固め特性を説明できる。3後6
ダルシーの法則を説明できる。3
透水係数と透水試験について、説明できる。3後10
土の圧密現象及び一次元圧密理論について、説明できる。3後10
圧密沈下の計算を説明できる。3後10
有効応力の原理を説明できる。3
建築系分野材料コンクリートの調合のうち、水セメント比の計算ができる。3前3,前7
スランプ、空気量について、強度または、耐久性の観点でその影響について説明できる。3前2
分野別の工学実験・実習能力建設系分野(実験・実習能力)建設系分野(実験・実習能力)骨材のふるい分け試験について理解し、器具を使って実験できる。3前3,前16
骨材の密度、吸水率試験について理解し、器具を使って実験できる。3前5
コンクリートのスランプ試験について理解し、器具を使って実験できる。3前2
コンクリートの空気量試験について理解し、器具を使って実験できる。3前2
コンクリートの強度試験について理解し、器具を使って実験できる。4前7
土粒子の密度試験について理解し、器具を使って実験できる。3前13,前14,前15,前16,後4,後6
液性限界・塑性限界試験について理解し、器具を使って実験できる。3前16,後9
粒度試験について理解し、器具を使って実験できる。3前15,前16,後7,後8,後10
透水試験について理解し、器具を使って実験できる。3後7,後9,後11,後12,後13,後14
突固めによる土の締固め試験について理解し、器具を使って実験できる。3後5,後6,後7,後11,後12,後14
建築系分野(実験・実習能力)建築系分野(実験・実習能力)実験の目的と方法を説明できる。3前10,前15
建築に用いる構造材料(例えば木、コンクリート、金属など)の物理的特性を実験により明らかにすることができる。3前11
実験結果を整理し、考察できる。3前11
実験の目的と方法を説明できる。3前10,前11
実験結果を整理し、考察できる。3

評価割合

報告書合計
総合評価割合100100
基礎的能力00
専門的能力100100