科学技術社会論(0081)

科目基礎情報

学校 八戸工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 科学技術社会論(0081)
科目番号 4Z04 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 産業システム工学科環境都市・建築デザインコース 対象学年 4
開設期 春学期(1st-Q),夏学期(2nd-Q) 週時間数 1st-Q:2 2nd-Q:2
教科書/教材 藤垣裕子『科学者の社会的責任』(岩波書店)
担当教員 長者久保 雅仁,戸田山 みどり,佐伯 彩

到達目標

科学・技術と社会との関わりや、その境界領域の問題について深く考え、主体的な判断ができるようになる。
自分の研究や専門的知見を、専門外の他者にわかりやすく伝えることができるようになる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1科学的合理性、論理力、批判力をしっかり身につける科学的理解とその限界について相対的に認識することができる科学を盲目的に信じる、あるいは根拠なく懐疑的な見方をする
評価項目2科学・技術と社会の関わりに生じる課題を詳しく理解し、その解決に向けてとりくむ意欲をもつ科学・技術と社会の関わりに生じるさまざまな問題について理解できる科学・技術と社会の関わりに生じるさまざまな問題を理解できていない
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

ディプロマポリシー DP1 ◎ 説明 閉じる
ディプロマポリシー DP5 〇 説明 閉じる
地域志向 ◎ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
【開講学期】春~夏学期 週2時間
科学技術社会論(STS)とは、科学・技術と社会との関わりや、その境界領域の問題について考える学問分野である。具体的には、科学技術が社会に及ぼす影響と技術者の社会的責任(工学倫理、技術者倫理)、科学技術コミュニケーション、科学技術リテラシー、環境問題にみられる科学と政策決定の規範(環境倫理)などのテーマをとりあげ、課題の理解と、倫理観を深めていく。
授業の進め方・方法:
春学期(戸田山担当)は科学コミュニケーション・情報技術と社会・科学技術とジェンダー・科学者の社会的責任、夏学期(長者久保担当)は社会科学の方法からの検証、個人と企業、近代化の諸問題、応用倫理としての技術者倫理、などを主たるテーマとして授業を行う。
注意点:
授業は受け身で聴講するのではなく、積極的かつ協調性を持った参加態度が求められる。自主探究的に自分で調べる課題も課す。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス:科学技術社会論とは/「情報」技術の歴史(戸田山)
2週 情報技術と社会(戸田山)
3週 科学コミュニケーションとは(戸田山)
4週 科学コミュニケーションの実践(戸田山)
5週 科学技術とジェンダー(戸田山)
6週 多様性と科学技術(戸田山)
7週 科学者の社会的責任(戸田山)
8週 春学期まとめ(戸田山)
2ndQ
9週 近代化と近代科学の成立(長者久保)
10週 社会科学の方法からの検証(長者久保)
11週 道具的理性と批判的理性(長者久保)
12週 個人の研究成果と企業収益(長者久保)
13週 技術者と立場:手仕事の日本(長者久保)
14週 応用倫理のテーゼ 1(長者久保)
15週 応用倫理のテーゼ 2(長者久保)
16週 全体のふりかえりとまとめ(長者久保)

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学ライフサイエンス・アースサイエンスライフサイエンス・アースサイエンス地球温暖化の問題点、原因と対策について説明できる。3
人文社会科学社会現代社会の考察現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定させ、資料を活用して探究し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望できる。3
工学基礎技術者倫理技術者倫理説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。3
現代社会の具体的な諸問題を題材に、自ら専門とする工学分野に関連させ、技術者倫理観に基づいて、取るべきふさわしい行動を説明できる。3
技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を認識している。3
社会における技術者の役割と責任を説明できる。3
情報技術の進展が社会に及ぼす影響、個人情報保護法、著作権などの法律について説明できる。3
高度情報通信ネットワーク社会の中核にある情報通信技術と倫理との関わりを説明できる。3
環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。3
環境問題を考慮して、技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。3
国際社会における技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。3
過疎化、少子化など地方が抱える問題について認識し、地域社会に貢献するために科学技術が果たせる役割について説明できる。3
技術者の社会的責任、社会規範や法令を守ること、企業内の法令順守(コンプライアンス)の重要性について説明できる。3
技術者を目指す者として、諸外国の文化・慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令を守ることの重要性を把握している。3
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。3
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。3
科学技術が社会に与えてきた影響をもとに、技術者の役割や責任を説明できる。3
科学者や技術者が、様々な困難を克服しながら技術の発展に寄与した姿を通し、技術者の使命・重要性について説明できる。3
分野横断的能力基盤的資質・能力自己理解自己理解技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。2

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合602000020100
基礎的能力602000020100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000