産業システム工学概論Ⅲ(4076)

科目基礎情報

学校 八戸工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 産業システム工学概論Ⅲ(4076)
科目番号 5Z19 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 産業システム工学科環境都市・建築デザインコース 対象学年 5
開設期 秋学期(3rd-Q) 週時間数 3rd-Q:2
教科書/教材 教員作成プリント
担当教員 松本 克才

到達目標

移動現象の基礎、特に熱移動に関する基礎知識を習得する。フーリエの法則、フィックの法則、伝熱係数を理解し、応用できること。また腐食と防食の原理を理解し、構造材劣化対策を考察できるようにすること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
熱流束の基礎担当教員の助言なしに、伝熱の原理・特性を説明でき、熱流束解析を行える。教科書等を参照しながら、伝熱の原理・特性を説明でき、熱流束解析を行える。担当教員の助言、教科書等を参照しても、伝熱の原理・特性を理解していない。
腐食・酸化還元反応担当教員の助言なしに、腐食の原理・特性を理解し、酸化還元反応との関連を考察できる。教科書等を参照しながら、腐食の原理・特性を理解し、酸化還元反応との関連性を説明できる。教員の助言、教科書等を参照しても、腐食の原理・特性がわからず、酸化還元反応との関連を理解できない。

学科の到達目標項目との関係

ディプロマポリシー DP3 ◎ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
物質工学の中で、移動現象論と電気化学の境界領域にある分野について講義を行う。実社会においては、構造物内の熱伝導・熱伝達により、構造材の強度に影響を及ぼし、劣化の原因ともなりうる。また物質の移動現象も基礎素材の製造、加工法に直結することから、これらの原理を学びながら、移動現象の基礎を理解することを目標とする。さらに、構造材の劣化は、腐食によっても生じることから、腐食の要因、対策である防食についても基礎的知識を学習する。
授業の進め方・方法:
熱移動現象の基礎力を構築するとともに、基本的なイオン、酸化数、酸化還元反応式について復習した後、腐食と防食の原理、応用について学ぶ。授業では理解度を深め、レベル向上を図るため演習問題を随時実施する。
注意点:
低学年で学んだ「化学」「物理」が基礎となる。特に防食法を学ぶには、酸化数や酸化還元反応の理解が重要である。計算問題も扱うので、電卓を必ず持参すること。授業では理解度を深め、レベル向上を図るため演習を随時実施するので、理解を深めるよう、努力すること。
成績は到達度試験80%、課題・宿題等を20%として評価を行い、総合評価を100点満点として、60点以上を合格とする。答案は採点後返却し、達成度を伝達するので、自分の到達度を把握し、さらに理解を深めるよう、努力すること。
自学自習は到達度試験にて評価する。
(補充試験の場合は、試験の点数のみで合格となる。)

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 流束と収支 移動現象の基礎、レイノルズ数を理解する
2週 伝熱の基礎 熱の移動機構を理解する
3週 伝導伝熱1 1次元のフーリエの式を理解する
4週 伝導伝熱2 円筒座標系の熱伝導速度を理解する
5週 対流伝熱1 伝熱係数について理解する
6週 対流伝熱2 熱貫流係数について理解する
7週 腐食と防食、表面処理 イオン化傾向、めっきについて理解する
8週 到達度試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学(一般)化学(一般)イオン式とイオンの名称を説明できる。2
化学反応を反応物、生成物、係数を理解して組み立てることができる。2
酸化還元反応について説明できる。3
イオン化傾向について説明できる。3
金属の反応性についてイオン化傾向に基づき説明できる。3

評価割合

試験発表相互評価課題・宿題等ポートフォリオその他合計
総合評価割合80002000100
基礎的能力4000200060
専門的能力400000040
分野横断的能力0000000