建設生産施工(4395)

科目基礎情報

学校 八戸工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 建設生産施工(4395)
科目番号 5Z28 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 産業システム工学科環境都市・建築デザインコース 対象学年 5
開設期 集中 週時間数
教科書/教材 市ヶ谷出版社 松村 秀一 他「建築生産(第二版)」、オーム社 絵とき「土木施工(改訂版)」、教員作成資料
担当教員 松橋 敏,金 善旭,西田 剛市,中村 淳一,江口 尚之,大井 紀一

到達目標

建設生産・施工における基本的な理論を理解し説明できること。
実際の施工の基礎的事項を説明できること。
建築生産の仕組みとともに社会環境の変化との関連性を理解すること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1建設生産施工における基本的な理論をよく理解し説明できる。建設生産施工における基本的な理論を理解しある程度説明できる。建設生産施工における基本的な理論の理解と説明ができない。
評価項目2実際の施工の基礎的事項について良く説明できる。実際の施工の基礎的事項についてある程度説明できる。実際の施工の基礎的事項について説明できない。

学科の到達目標項目との関係

ディプロマポリシー DP3 ◎ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
建設生産施工における基礎的な学力、考え方についてテキストを参照しながら解説するとともに、実際の構造物の施工例を紹介し施工現場における技術の活用、施工管理、安全管理、現場経験等について解説する。
※実務との関係
この科目は,建設生産施工における基本理論や実際の施工の基礎について講義形式で授業を行うものであり、企業で建設生産施行を担当していた者が担当する。
授業の進め方・方法:
土木部門においては基本的な理論・考え方とともに実際の橋梁施工例をスライドやVTRを使用し、実際の現場での施工状況を紹介しながら学習を進める。また、建築部門においては、建築生産の基本概念と流れ、躯体工事、仕上・設備工事、維持管理・解体工事に関する授業を行った上で、具体的な事例の紹介を通じて理解を深めるとともに参考問題等の解説による学習を進める。
注意点:
専門・実務性の高い授業であることから、建設技術者として初めて仕事をするときにも大いに参考になると思われる。よって授業における教員の説明や指示をよく聞くよう心がけてほしい。またあらかじめテキストを熟読し受講することがのぞましい。非常勤講師による土木部門と一部の建築部門の授業は集中講義形式で全5回行う(1回あたり6時間)。また、教員による授業と非常勤講師による授業は別々の試験を行う。尚、不合格者に対する補充は行わない。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ・建築生産とそれを取り巻く環境の変化
・建築生産と産業構造Ⅰ
・建築生産に影響を与える多様な要素について説明できる。
・住宅産業の構成と住宅産業の成立過程について理解する。
2週 ・建築生産と産業構造Ⅱ ・一般建設業の構成と建設業の成り立ちについて理解する。
3週 ・建築生産と社会規範 ・建築生産のどのような部分に社会規範がどのようにかかわるか説明できる。
4週 ・建築プロジェクトの起こり方 ・建築プロジェクトの必要性について理解した上で、時代かつ状況別建築プロジェクトの起こり方について説明できる。
5週 ・経済行為としての建築プロジェクト ・建築プロジェクトにおいての多様な経済行為について理解する。
6週 ・建築プロジェクトと企画 ・建築プロジェクトにおける企画の役割を理解し、企画業務の内容・担い手・フローについて説明できる。
7週 ・秋学期到達試験 1~6週の内容の到達度の確認
8週 ・発注と契約 ・建築プロジェクトの発注と契約における担い手・方式・内容について説明できる。
2ndQ
9週 ・設計と監理 ・設計と監理業務の担い手・成り立ち・流れなどについて説明できる。
10週 ・コスト管理 ・建築プロジェクトの各段階におけるコスト管理手法と内容について説明できる。
11週 ・生産管理 ・建築生産における生産管理の内容について理解した上で、施工段階での品質・工程・安全衛生管理の具体的な管理手法と内容について説明できる。
12週 ・解体と資源循環 ・解体・廃棄・リサイクルに関する多様な方法と内容について説明できる。
13週 ・建築の持続的経営と維持保全 ・建築生産と施設経営との関係を理解した上で、維持管理の具体的な内容について説明できる。
14週 ・ストック時代の建築生産 ・時代変化に伴う今後の建築生産について理解する。
15週 ・冬学期到達試験 8~14週の内容の到達度の確認
16週
後期
3rdQ
1週 ・土工およびコンクリートについて
・基礎工および構造物について
土工およびコンクリートおよび基礎工、構造物について理解できる
2週 ・土工およびコンクリートについて
・基礎工および構造物について
土工およびコンクリートおよび基礎工、構造物について理解できる
3週 ・土工およびコンクリートについて
・基礎工および構造物について
土工およびコンクリートおよび基礎工、構造物について理解できる
4週 ・道路と舗装および測量について
・建設機械および施工計画
・道路と舗装および測量について理解できる
・建設機械および施工計画について理解できる
5週 ・道路と舗装および測量について
・建設機械および施工計画
・道路と舗装および測量について理解できる
・建設機械および施工計画について理解できる
6週 ・道路と舗装および測量について
・建設機械および施工計画
・道路と舗装および測量について理解できる
・建設機械および施工計画について理解できる
7週 ・建築計画および法規について
・建築構造および施工について
・建築計画および法規について理解できる
・建築構造および施工について理解できる
8週 ・建築計画および法規について
・建築構造および施工について
・建築計画および法規について理解できる
・建築構造および施工について理解できる
4thQ
9週 ・建築計画および法規について
・建築構造および施工について
・建築計画および法規について理解できる
・建築構造および施工について理解できる
10週 ・工程管理および安全管理
・品櫃管理、騒音と振動対策
・トンネル工事
・工程管理および安全管理について理解できる
・品櫃管理、騒音と振動対策について理解できる
・トンネル工について理解できる
11週 ・工程管理および安全管理
・品櫃管理、騒音と振動対策
・トンネル工事
・工程管理および安全管理について理解できる
・品櫃管理、騒音と振動対策について理解できる
・トンネル工について理解できる
12週 ・工程管理および安全管理
・品櫃管理、騒音と振動対策
・トンネル工事
・工程管理および安全管理について理解できる
・品櫃管理、騒音と振動対策について理解できる
・トンネル工について理解できる
13週 ・プレストレストコンクリート橋の施工
・維持補修方法について
・プレストレストコンクリート橋の施工について理解できる
・維持補修方法について理解できる
14週 ・プレストレストコンクリート橋の施工
・維持補修方法について
・プレストレストコンクリート橋の施工について理解できる
・維持補修方法について理解できる
15週 試験
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野施工・法規工事執行までの各プロセスを説明できる。3前1,後4
施工計画の基本事項を説明できる。3後4,後5
品質管理、原価管理、工程管理、安全衛生管理、環境管理の仕組みについて、説明できる。3前11,後10,後11
建設機械の概要を説明できる。3後5
主な建設機械の作業能力算定法を説明できる。3後6
土工の目的と施工法について、説明できる。3後1
掘削と運搬および盛土と締固めの方法について、説明できる。3後1
基礎工の種類別に目的と施工法について、説明できる。3後2
コンクリート工の目的と施工法について、説明できる。3後2,後3
型枠工・鉄筋工・足場支保工・打設工の流れについて、説明できる。3後3
トンネル工の目的と施工法について、説明できる。3後10,後11,後12
建築系分野材料石材の種類・性質について説明できる。3
石材の使用方法について説明できる。3
屋根材(例えば和瓦、洋瓦、金属、アスファルト系など)の特徴をあげることができる。3
タイルの種類、特徴をあげることができる。3
ガラスの製法、種類をあげることができる。3
塗料の種類に応じた下地、使用環境などの適合性について説明できる。3
下地材の種類(例えば繊維板、パーティクルボード、石こうボードなど)をあげることができる。3
床の仕上げ材料(カーペット、フローリング、レベリング、長尺シート等)をあげることができる。3
内装材料(壁・天井)として(モルタル、しっくい、クロス、珪藻土、合板、ボードなど)をあげることができる。3
施工・法規請負契約(見積り、積算を含む)について説明できる。3前8
瑕疵・保証について説明ができる。3前11
現場組織の編成について説明できる。3後7
設計図書と施工図の関係について説明できる。3前9
各種書類の行政への届出先と期限について説明できる。3後7
ネットワーク工程表の計算ができる。3前11
バーチャート工程表について説明できる。3前11
5大管理項目(品質、原価、工程、安全、環境)の特徴について説明できる。3前11
鉄筋の加工について説明できる。3後8,後9
継手(重ね、圧接、機械式、etc.)の仕組みについて説明できる。3後8,後9
定着の仕様とメカニズムについて説明できる。3後8,後9
鉄筋の組立ての基準・仕様について説明できる。3後8,後9
かぶりの必要性、かぶり厚さの基準・仕様・法令について説明できる。3後8,後9
型枠の材料、種類をあげることができる。3後8
型枠の組立て手順について説明できる。3後8
せき板の存置期間について説明できる。3後8
支保工の存置期間について説明できる。3後8
使用材料の試験・管理値について説明できる。3後9,後13
生コンの発注について説明できる。3後9,後13
運搬・締固め(打込み)の方法・手順について説明できる。3後9,後13
養生の必要性について説明できる。3後9,後13
現場組立て(建方)方法、工法について説明できる。3後9
工事の流れ(仮設・準備・基礎・地業・躯体・仕上げ・設備(電気・空調・給排水・衛生)・解体)について説明できる。3後7
建築物の保守・維持管理の概要・現状について説明できる。3前13,後14

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力300000030
専門的能力500000050
分野横断的能力200000020