表現法(5004)

科目基礎情報

学校 八戸工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 表現法(5004)
科目番号 0026 科目区分 一般 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 産業システム工学専攻環境都市・建築デザインコース 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 1
教科書/教材 伊勢田哲治ほか『科学技術をよく考える』名古屋大学出版会
担当教員 戸田山 みどり

到達目標

科学技術の社会における位置づけを理解する。科学技術に関して意見の分かれる諸課題について、対立する意見を検討し、自分たちで議論することを通して、論点を整理し、自分なりの意見を述べる方法を学ぶ。各テーマごとに、教科書等を参考にしながらテーマの要点を確認し、グループに分かれて意見交換をする。クリティカル・シンキングの技法を学ぶとともに、本科で学んだ科学技術社会論の基礎知識を応用できるようにする。


ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1建設的な討論ができる。目的にあった効果的な討論ができる。目的に応じた討論が成立しない。
評価項目2論理的な説明が的確にできる。論理的な説明がおおむねできる。論理的な説明ができない。
評価項目3多様な意見を整理して紹介できる。多様な意見を紹介できる。多様な意見をみとめることができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 DP1 地球環境と科学技術の重要性 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 DP5 異文化理解と討議・発表力・英語基礎力 説明 閉じる
地域志向 〇 説明 閉じる

教育方法等

概要:
教科書を参考に、科学技術と社会の関係に関して、理解を深める。科学技術をめぐる対立する立場からの意見を比較・検討することで、対立の背後にあると考えられる社会的背景を読み取る。今後、工学に関わるものとしての態度決定に際して、何が重要かを考えるようにする。
授業の進め方・方法:
講義とグループワークによる演習形式を組み合わせてすすめる。グループごとの成果発表、各自のレポート等によって評価を行う。
注意点:
討論には積極的に参加すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業の概略
2週 予防原則
3週 原因推定の方法
4週 自由主義とパターナリズム
5週 二重盲検法
リスクコミュニケーション
6週 異文化コミュニケーションとしての科学コミュニケーション
7週 シミュレーションの信頼性
8週 科学コミュニケーション
科学技術政策の変遷
2ndQ
9週 科学的事実が確立するには
「予断」の必要性
10週 動物としての人間
11週 功利主義とマクシミン規則
12週 グループにわかれて発表の準備
13週 情報の整理
14週 討論
15週 グループごとの発表
16週 まとめ

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。4
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。4
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。4
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。4
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。4
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。4
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。4
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。4
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。4
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。4
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。4
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。4
工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。4
現代社会の具体的な諸問題を題材に、自ら専門とする工学分野に関連させ、技術者倫理観に基づいて、取るべきふさわしい行動を説明できる。4
技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を認識している。4
社会における技術者の役割と責任を説明できる。4
情報技術の進展が社会に及ぼす影響、個人情報保護法、著作権などの法律について説明できる。4
高度情報通信ネットワーク社会の中核にある情報通信技術と倫理との関わりを説明できる。4
環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。4
環境問題を考慮して、技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。4
国際社会における技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。4
過疎化、少子化など地方が抱える問題について認識し、地域社会に貢献するために科学技術が果たせる役割について説明できる。4
知的財産の社会的意義や重要性の観点から、知的財産に関する基本的な事項を説明できる。4
知的財産の獲得などで必要な新規アイデアを生み出す技法などについて説明できる。4
技術者の社会的責任、社会規範や法令を守ること、企業内の法令順守(コンプライアンス)の重要性について説明できる。4
技術者を目指す者として、諸外国の文化・慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令を守ることの重要性を把握している。4
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。4
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。4
科学技術が社会に与えてきた影響をもとに、技術者の役割や責任を説明できる。4
科学者や技術者が、様々な困難を克服しながら技術の発展に寄与した姿を通し、技術者の使命・重要性について説明できる。4
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能他者の意見を聞き合意形成することができる。4
合意形成のために会話を成立させることができる。4
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。4
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。4
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。4
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。4
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。4
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。4
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。4
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる4
複数の情報を整理・構造化できる。4
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。4
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。4
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業や大学等でどのように活用・応用されるかを説明できる。4
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合07030000100
基礎的能力0351500050
専門的能力0000000
分野横断的能力0351500050