到達目標
本校専攻科の教育目標の一つは、情報処理技術を習得することである。そのため本科目では情報処理の基礎としての情報理論について講義を行う。情報理論は深く幅広い内容を持つ分野である。随所で実例による詳細な説明を行いつつも情報理論の全体像をつかむことに重点をおいて講義を行う。
目標としては、個々の技術を理解しつつ、符号化、伝送、復号化のシステム全体の流れをつかんでいること、等があげられる。「情報」とは何か、という問に技術者としての自らの答を見つけることも期待する。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 誤り訂正の持つ意味を、情報理論的観点から説明できる。 | 個々の技術を理解しつつ、符号化、伝送、復号化のシステム全体の流れをつかんでいる。 | 相互情報量の計算ができない。 |
評価項目2 | | | |
評価項目3 | | | |
学科の到達目標項目との関係
学習・教育到達度目標 DP2 産業発展への寄与
説明
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教育方法等
概要:
[開講時期] 春期:週2時間、夏期:週2時間、
本校専攻科の教育目標の一つは、情報処理技術を習得することである。そのため本科目では情報処理の基礎としての情報理論について講義を行う。情報理論は深く幅広い内容を持つ分野である。随所で実例による詳細な説明を行いつつも情報理論の全体像をつかむことに重点をおいて講義を行う。
目標としては、個々の技術を理解しつつ、符号化、伝送、復号化のシステム全体の流れをつかんでいること、等があげられる。「情報」とは何か、という問に技術者としての自らの答を見つけることも期待する。
※実務との関係
担当教員は、民間の通信会社において実務・研究に20年以上従事しており、長距離通信、特に光ファイバ通信の実際のシステムに詳しい。その経験は、この授業での情報量の伝送や誤り訂正の技術の伝授により具体性を与えることに生かされている。
授業の進め方・方法:
【 授業概要・方針 】
情報理論の個々の技術(データ圧縮、誤り訂検出等、に関する手法)について実例による詳細な説明を行いつつも、それぞれの技術の関係を明確にし、全体像をつかむことに重点をおいて講義をすすめる
注意点:
【 履修上の留意点 】
個々の技術は確率論や線形代数などに密接に関係があるので、これらについての知識が必要である。あらかじめ復習しておくことが望ましい。基本的な演習問題を課題として与えるので、積極的に取り組むこと。
平常の課題・演習等で20%、期末の到達度テストの得点を80%として、成績を決定する。補充試験は原則として行なう。その際は、平常点は評価に入れず、補充試験の得点100%として成績評価する。
授業とは別に課題を提出させる。その学習をもって自宅での学習とする。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
「情報」と「通信」そして「計算」の概念
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2週 |
条件付き確率とマルコフ過程
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3週 |
情報量とエントロピー
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4週 |
平均符号長と復号可能性
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5週 |
拡大情報源によるデータ圧縮
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6週 |
ハフマン符号による情報源符号化 |
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7週 |
結合エントロピーと条件付きエントロピー
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8週 |
相互情報量とマルコフ情報源のエントロピー |
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2ndQ |
9週 |
通信路モデル
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10週 |
通信路容量
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11週 |
通信路の平均誤り率
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12週 |
誤り検出訂正とパリティ符号
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13週 |
線形符号
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14週 |
巡回符号 |
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15週 |
期末試験
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16週 |
期末試験の答案返却とまとめ
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 数学 | 数学 | 数学 | いろいろな確率を求めることができる。余事象の確率、確率の加法定理、排反事象の確率を理解している。 | 3 | |
条件付き確率を求めることができる。確率の乗法定理、独立事象の確率を理解している。 | 3 | |
1次元および2次元のデータを整理して、平均・分散・標準偏差・相関係数・回帰曲線を求めることができる。 | 3 | |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 50 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 | 60 |
分野横断的能力 | 30 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 | 40 |