情報工学(5205)

科目基礎情報

学校 八戸工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 情報工学(5205)
科目番号 0031 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 産業システム工学専攻環境都市・建築デザインコース 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 情報理論のエッセンス(平田廣則、オーム社)
担当教員 工藤 憲昌

到達目標

本校専攻科の教育目標の一つは、情報処理技術を習得することである。そのため本科目では情報処理の基礎としての情報理論について講義を行う。情報理論は深く幅広い内容を持つ分野である。随所で実例による詳細な説明を行いつつも情報理論の全体像をつかむことに重点をおいて講義を行う。
目標としては、個々の技術を理解しつつ、符号化、伝送、復号化のシステム全体の流れをつかんでいること、等があげられる。「情報」とは何か、という問に技術者としての自らの答を見つけることも期待する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1誤り訂正の持つ意味を、情報理論的観点から説明できる。個々の技術を理解しつつ、符号化、伝送、復号化のシステム全体の流れをつかんでいる。相互情報量の計算ができない。
評価項目2
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

ディプロマポリシー DP1 ◎ 説明 閉じる
ディプロマポリシー DP2 〇 説明 閉じる
ディプロマポリシー DP3 〇 説明 閉じる

教育方法等

概要:
[開講時期] 春期:週2時間、夏期:週2時間、
本校専攻科の教育目標の一つは、情報処理技術を習得することである。そのため本科目では情報処理の基礎としての情報理論について講義を行う。情報理論は深く幅広い内容を持つ分野である。随所で実例による詳細な説明を行いつつも情報理論の全体像をつかむことに重点をおいて講義を行う。
目標としては、個々の技術を理解しつつ、符号化、伝送、復号化のシステム全体の流れをつかんでいること、等があげられる。「情報」とは何か、という問に技術者としての自らの答を見つけることも期待する。

※実務との関係
担当教員は、民間企業において通信の実務・研究に11年以上従事しており、通信の符号化、誤り訂正などの実際のシステムに詳しい。その経験は、この授業での情報量の伝送や誤り訂正の技術の伝授により具体性を与えることに生かされている。
授業の進め方・方法:
【 授業概要・方針 】
情報理論の個々の技術(データ圧縮、誤り訂検出等、に関する手法)について実例による詳細な説明を行いつつも、それぞれの技術の関係を明確にし、全体像をつかむことに重点をおいて講義をすすめる

注意点:
【 履修上の留意点 】
個々の技術は確率論や線形代数などに密接に関係があるので、これらについての知識が必要である。あらかじめ復習しておくことが望ましい。基本的な演習問題を課題として与えるので、積極的に取り組むこと。
平常の課題・演習等で20%、期末の到達度テストの得点を80%として、成績を決定する。補充試験は原則として行なう。その際は、平常点は評価に入れず、補充試験の得点100%として成績評価する。
授業とは別に課題を提出させる。その学習をもって自宅での学習とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 「情報」と「通信」そして「計算」の概念
「情報」と「通信」そして「計算」の概念
を理解し説明できる。
2週 条件付き確率とマルコフ過程
条件付き確率とマルコフ過程
を理解し説明できる。
3週 情報量とエントロピー
情報量とエントロピー
を理解し説明できる。
4週 平均符号長と復号可能性
平均符号長と復号可能性
を理解し説明できる。
5週 拡大情報源によるデータ圧縮

拡大情報源によるデータ圧縮
を理解し説明できる。
6週 ハフマン符号による情報源符号化 ハフマン符号による情報源符号化
を理解し説明できる。
7週 結合エントロピーと条件付きエントロピー

結合エントロピーと条件付きエントロピー
を理解し説明できる。
8週 相互情報量とマルコフ情報源のエントロピー 相互情報量とマルコフ情報源のエントロピー
を理解し説明できる。
2ndQ
9週 通信路モデル
通信路モデル
を理解し説明できる。
10週 通信路容量
通信路容量
を理解し説明できる。
11週 通信路の平均誤り率

を理解し説明できる。
12週 誤り検出訂正とパリティ符号

を理解し説明できる。
13週 線形符号

線形符号
を理解し説明できる。
14週 巡回符号 巡回符号
を理解し説明できる。
15週 期末試験
期末試験
を理解し説明できる。
16週 期末試験の答案返却とまとめ

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学独立試行の確率、余事象の確率、確率の加法定理、排反事象の確率を理解し、簡単な場合について、確率を求めることができる。3
条件付き確率、確率の乗法定理、独立事象の確率を理解し、簡単な場合について確率を求めることができる。3
1次元のデータを整理して、平均・分散・標準偏差を求めることができる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力0000000
専門的能力5000001060
分野横断的能力3000001040