環境エネルギー工学(5216)

科目基礎情報

学校 八戸工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 環境エネルギー工学(5216)
科目番号 0038 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 産業システム工学専攻環境都市・建築デザインコース 対象学年 専2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教員作成プリント
担当教員 中ノ 勇人,李 善太

到達目標

1. 地球環境問題の原因と背景に関する科学的知識を把握して説明できる。
2. 水環境、大気環境、廃棄物、土壌に関する基本的知識とその対策技術を習得して説明できる。
3. 情報エントロピーと熱力学エントロピーの関係を数理的に理解できる。
4. 情報が、無益な熱から仕事を取り出す「資源」になることを理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1地球環境問題の原因と背景に関する科学的知識を把握して説明でき、応用もできる。 地球環境問題の原因と背景に関する科学的知識を把握して説明できる。地球環境問題の原因と背景に関する科学的知識を把握できていない。
評価項目2水環境、大気環境、廃棄物、土壌に関する基本的知識とその対策技術を習得して説明でき、応用もできる。水環境、大気環境、廃棄物、土壌に関する基本的知識とその対策技術を習得して説明できる。水環境、大気環境、廃棄物、土壌に関する基本的知識とその対策技術を習得していない。
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

ディプロマポリシー DP1 ◎ 説明 閉じる
ディプロマポリシー DP2 〇 説明 閉じる
ディプロマポリシー DP3 〇 説明 閉じる

教育方法等

概要:
環境エネルギー問題は、すべての技術者に関わる今世紀最大の課題であり、一人一人が正しい科学的知見に基づいた長期的視野をもって、持続可能な社会実現のための方策を見出してゆくことが必要である。例えばエネルギー問題では、発生や消費にかかわる機器、装置の個別技術と並んでこれらをエネルギーシステムとして横断的、マクロ的に把握し取り扱うこともまた大切である。このようなグローバルな立場で環境エネルギー問題に対処できる能力の育成をめざす。
授業の進め方・方法:
エネルギー分野では、情報処理とエネルギーの関係を数理的に理解する。 ①熱力学からのエネルギー効率の分析、②情報エントロピーと熱力学エントロピーの対応関係、③情報処理に必要なエネルギーと、情報を利用して熱から仕事を取り出す原理、の授業を行う。環境分野では、日本および世界における環境問題の経緯と変遷、地球温暖化についてその現状と今後の予測、対策について論ずる。また、水環境、大気環境、廃棄物、土壌についてその実態と対策を学習し、環境保全と公害防止の技術について基礎知識を習得させる。演習課題・レポートの提出と到達度試験をそれぞれ20点、80点とし、60点以上を合格とする。定期試験の答案は採点後返却し、達成度を確認させる。
注意点:
① 数理モデルが主体になるので、エネルギーシステムの本質を捉えることに留意する。②メディアで紹介される環境エネルギーの問題に普段から関心を持つことが望ましい。
また自学自習の成果は演習課題や到達度試験で評価する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 熱力学の復習   
カルノー・サイクルと効率
2週 自由エネルギーとエントロピー
3週 情報理論と相互情報量  
4週 情報理論と相互情報量  
5週 情報と熱
6週 マックスウェルの妖怪と、情報による仕事の取り出し 
7週 まとめ
8週 環境問題の変遷と環境基本法 環境問題の変遷と環境基本法の目的、適宜などの基本的事項について説明できる。
4thQ
9週 公害防止組織
水資源と水質指標
公害防止組織が必要な工場、公害防止に関する担当者の種類、職務、手続きについて説明できる。
水資源の現状と水質指標の種類について説明できる。
10週 水質環境基準と排水基準
上下水道
水質環境基準と排水基準について説明できる。
上下水道について説明できる。
11週 浄水処理
下水処理
浄水処理技術の種類、原理、除去可能物質について説明できる。
下水処理技術の種類、原理、除去可能物質について説明できる。
12週 地球温暖化
大気汚染と防止
地球温暖化の問題点、原因と対策について説明できる。
大気汚染の発生源、現状、汚染物質および汚染防止法と対策技術について説明できる。
13週 循環型社会の形成
廃棄物とリサイクル
循環型社会の形成
廃棄物とリサイクル
14週 化学物質対策
土壌汚染
環境アセスメント
化学物質対策
土壌汚染
環境アセスメント
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学ライフサイエンス/アースサイエンスライフサイエンス/アースサイエンス地球温暖化の問題点、原因と対策について説明できる。4後2,後3,後4,後5,後6

評価割合

試験発表相互評価演習課題ポートフォリオその他合計
総合評価割合80002000100
基礎的能力0000000
専門的能力80002000100
分野横断的能力0000000