到達目標
木造住宅における構造計算ルートを理解し、梁・柱の算定ができる。
連列された軸力材、トラス、梁の問題を、マトリックス法によって解くことができる。また、マトリックス法と有限要素法の関係性を理解できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 木造住宅の構造計算ルートについて理解し、説明できる。 | 木造住宅の構造計算ルートについて理解する。 | 木造住宅の構造計算ルートについて理解できない。 |
評価項目2 | 連列された軸力材、トラス、梁の問題を、マトリックス法による計算の流れを理解し、正しく解くことができる。 | 連列された軸力材、トラス、梁の問題を、マトリックス法によって解くことができる。 | 連列された軸力材、トラス、梁の問題を、マトリックス法によって解くことができない。 |
評価項目3 | マトリックス法と有限要素法の関係性を理解し、説明できる。 | マトリックス法と有限要素法の関係性を理解している。 | マトリックス法と有限要素法の関係性を理解していない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
本科の建築構造の授業を基礎として、本講義では構造設計手法について理解することを目的とする。1stQにおいては,木造住宅における構造計算ルートを理解し、各種荷重を考慮した梁・柱の断面の算定方法について演習を行いながら学習する。2ndQにおいては、軸力材および梁(曲げ部材)の基礎式と境界条件を理解し、種々の方法で変形条件式を導出できることを学習し、特に軸力材をベースに有限要素法の概念についても概説する。比較的簡単な問題である連結された軸力材から有限要素法の基礎となるマトリックス法の流れを学び、この知識を、トラス、梁とより複雑な問題へ拡張していく。
授業の進め方・方法:
授業資料に基づき講義を進め、授業後半では演習問題を通してさらに理解を深める。
試験(中間および期末)70%、課題 30%として評価を行い、総合評価は 100 点満点として、60 点以上を合格とする。答案は採点後返却し、達成度を伝達する。
注意点:
授業資料の該当する部分を事前によく読んでくること。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス、荷重Ⅰ |
木造住宅の構造計算の流れを理解し、部位ごとの固定荷重を拾い、計算対象に合わせて積載荷重を拾える。
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2週 |
荷重Ⅱ |
木造住宅における積雪荷重・地震力・風圧力を計算することができる。
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3週 |
梁Ⅰ |
断面性能の3つの公式を押え、部材の許容応力度を求めることができる。
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4週 |
梁Ⅱ |
梁の応力と変形量を確認し、梁の仮定断面の算定と跳出し梁の仮定断面の算定ができる。
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5週 |
柱・基礎 |
柱の仮定断面・基礎の仮定断面を算定することができる。
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6週 |
木造住宅構造計算練習Ⅰ |
モデルプランを用いて梁の断面算定ができる。
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7週 |
木造住宅構造計算練習Ⅱ |
モデルプランを用いて柱の断面算定ができる。
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8週 |
中間試験 |
1~7週のまとめ
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2ndQ |
9週 |
ガイダンス、軸力材の基礎式と境界条件、変形条件式 |
梁の基礎式と境界条件を理解できる。 微分方程式を解くことにより変形条件式を導出できる。
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10週 |
連結された軸力材の構造解析 |
連結された軸力材の例題によって、マトリックス法による計算を実践できる。
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11週 |
有限要素法の概念 |
単一の軸力材によって仮想仕事の原理、最小ポテンシャルエネルギーの原理、重み付き残差法を理解できる。 これらからも変形条件式を導出できる。
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12週 |
斜め方向に傾いた軸力材の変形条件式 |
斜め方向に傾いた軸力材の変形条件式を導出できる。
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13週 |
トラスの構造解析 |
トラスの例題によって、マトリックス法による計算を実践できる。
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14週 |
梁(曲げ部材)の基礎式と境界条件、変形条件式 |
梁の基礎式と境界条件を理解できる。 微分方程式を解くことにより変形条件式を導出できる。
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15週 |
梁の構造解析 |
梁の例題によって、マトリックス法による計算を実践できる。
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16週 |
期末試験 |
9~15週のまとめ
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | 課題 | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 30 | 100 |
専門的能力 | 70 | 30 | 100 |