物性物理学(5901)

科目基礎情報

学校 八戸工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 物性物理学(5901)
科目番号 0098 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 産業システム工学専攻環境都市・建築デザインコース 対象学年 専2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 固体物理の基礎(上・1)アシュクロフト・マーミン著
担当教員 中村 美道

目的・到達目標

1.金属の自由電子論を理解する。
2.量子力学を使った定式化ができ、導かれる性質を理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1  金属の自由電子論の理解古典的扱いと量子論的扱いを理解できている。電子気体の基底状態の性質を理解している。電子気体の基底状態の性質が理解できていない。
評価項目2  結晶構造の表現方法の理解。結晶構造(結晶面、結晶軸)の数学的な表現方法を理解できていること。各種結晶構造の幾何学的な特徴を理解し、そのイメージを頭の中で描くことができること。各種結晶構造の幾何学的な特徴を理解できていない。
評価項目3  周期ポテンシャル中の電子状態の理解。一般的定式化、および導かれる一般的性質を理解している。独立電子近似を理解している。独立電子近似を理解していない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 DP3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
原著(SOLID STATE PHYSICS, Ashcroft/Mermin)を4分割した日本語訳の先頭巻(上・1巻)を中心に授業を行います。
固体物理の基本的な理論体系をしっかり理解します。
授業の進め方と授業内容・方法:
使用する教科書(固体物理の基礎 上・1)は原著の4分割の先頭部分に相当します。金属の理論、自由電子モデルの破綻、結晶格子(逆格子、X線回折による結晶構造決定)、周期ポテンシャル中の電子状態等を学びます。セミナー形式の発表・報告を取り入れつつ、授業を進めます。
注意点:
基本的な理論体系を理解するためには「数学力」はもちろんですが「読解力」も大切です。教科書は英語原著の日本語訳ですが、理解や解釈が曖昧になりそうな箇所があれば、原著の対応する部分の英文を直接読み込むことがあります。

授業計画

授業内容・方法 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス、固体物理学入門 各自の専攻と物性物理のつながりを探す。
2週 金属のDrude理論 モデルの基礎仮定を理解する。
3週 電子気体の基底状態の性質 量子化条件を理解する。
4週 自由電子気体の熱的性質 フェルミディラック分布、フェルミエネルギーを理解する。
5週 金属のゾンマーフェルト理論 古典速度分布をフェルミディラック分布で置き換え検討する。
6週 自由電子モデルの破綻 ゾンマーフェルト自由電子モデルと実験の矛盾点を把握する。
7週 結晶格子 ブラベー格子、基本単位格子、単位構造のある格子を理解する。
8週 逆格子 逆格子の定義、ブリルアンゾーン、格子面のミラー指数を理解する。
4thQ
9週 X線回折による結晶構造の決定 固体の微視的構造がX線回折でどのように決定されるか理解する。
10週 演習 前週までの重要なポイントを演習により確認する。
11週 周期ポテンシャルとブロッホの定理 ブロッホの定理について、第一の証明、第二の証明ができる。
12週 状態密度 1電子の物理量を電子状態について重みをつけて計算できる。
13週 弱い周期ポテンシャルの中の電子 ポテンシャルが弱い場合のシュレーディンガー方程式に対する一般的近似を理解する。
14週 エネルギーバンド エネルギーギャップが電子の輸送現象において重要となる由来を理解する。
15週 期末試験
16週

評価割合

試験課題合計
総合評価割合8020100
基礎的能力000
専門的能力8020100
分野横断的能力000