到達目標
・自然現象は深く確率・統計と関わっていることを理解すること。
・物理量の測定と、統計力学に基づいた物理量の計算方法の関係を理解すること。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1
順列組合せおよび確率の概念の理解。 | 順列組合せの考え方を理解し、それを確率の概念と結びつけることができる。 | 順列組合せの考え方と計算方法を理解している。 | 順列組合せの考え方が理解できていない。 |
評価項目2
状態数とエントロピーの関係の理解。 | 具体的なモデルに対して状態数の計算ができること。 | 統計力学におけるエントロピーの定義を理解できている。 | 状態数の計算方法を充分に理解できていない。 |
評価項目3
各種分布関数の性質の理解。 | 分布関数を用いて熱力学的な物理量を計算できること。 | 各種分布関数の意味を理解し、どのような場合に用いられるかを理解できている。 | 各種分布関数の意味を理解できていない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
「応用物理Ⅴ」では、材料工学系の専門科目を学ぶうえでの基礎知識である統計力学の初歩を学ぶ。 材料の性質を知るためには、それを構成する多数の原子や分子の機能を理解する必要がある。多数(~1023 )の原子や電子の集団の性質を理解するためには確率・統計の考え方が必要となる。「応用物理Ⅴ」では、統計力学が示すミクロの世界の法則を理解し、物質の中での集団としての原子や電子の性質を理解することを目標とする。なお、統計力学で導入されるエントロピーの定義は、情報科学で用いられるエントロピーの概念の基礎となっている。
授業の進め方・方法:
統計力学は確率・統計の考え方を基礎としている。授業ではそれらの復習を兼ねながら進めていく。
注意点:
・確率・統計の基本をよく復習しておくこと。
・講義内容、テキストの本文中の公式の導出や、例題および基本的演習問題は自ら考え計算してみること。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
ガイダンス、自然現象と確率統計、順列組み合わせの復習 |
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2週 |
出現確率と状態数、温度とエネルギー分布 |
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3週 |
熱平衡状態とミクロ状態数(1) (ボルツマン因子) |
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4週 |
熱平衡状態とミクロ状態数(2) (エントロピー) |
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5週 |
混合エントロピー、情報科学とエントロピー |
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6週 |
統計熱力学の方法 (状態和の計算と熱力学的諸量) |
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7週 |
量子統計力学 (フェルミ統計とボース統計) |
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8週 |
到達度試験 (答案返却とまとめ) |
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4thQ |
9週 |
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10週 |
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11週 |
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12週 |
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13週 |
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14週 |
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15週 |
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 到達度試験 | 課題・小テスト等 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 80 | 20 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 |