科学技術社会論(0081)

科目基礎情報

学校 八戸工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 科学技術社会論(0081)
科目番号 0075 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 _物質工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 池内了『科学のこれまで、科学のこれから』岩波ブックレット、鈴木達治郎・猿田佐世『アメリカは日本の原子力政策をどうみているか』岩波ブックレット、デカルト『方法序説』岩波文庫
担当教員 平川 武彦,河村 信治

到達目標

科学・技術と社会との関わりや、その境界領域の問題について深く考え、主体的な判断ができるようになる。
自分の研究や専門的知見を、専門外の他者にわかりやすく伝えることができるようになる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
科学的合理性、論理力、批判力をしっかり身につける科学的理解とその限界について相対的に認識することができる科学を盲目的に信じる。あるいは根拠なく懐疑的な見方をする。
科学・技術と社会の関わりに生じる課題を詳しく理解し、その解決に向けてとりくむ意欲をもつ科学・技術と社会の関わりに生じるさまざまな問題について理解できる科学・技術と社会の関わりに生じるさまざまな問題を理解できていない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
科学技術社会論(STS)とは、科学・技術と社会との関わりや、その境界領域の問題について考える学問分野である。具体的には、科学技術が社会に及ぼす影響と技術者の社会的責任(工学倫理、技術者倫理)、科学技術コミュニケーション、科学技術リテラシー、環境問題にみられる科学と政策決定の規範(環境倫理)などのテーマをとりあげ、課題の理解と、倫理観を深めていく。
授業の進め方・方法:
今年度の授業は2名の教員が交代で担当し、平川(7回)は科学史・工学倫理・技術者倫理、河村(7回)は科学技術リテラシーと環境倫理を主たるテーマとし、当該地域の問題もとりあげる。
注意点:
授業は受け身で聴講するのではなく、積極的かつ協調性を持った参加態度が求められる。自主探究的に自分で調べる課題も課す。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
2週 科学技術社会論とは
3週 近代科学の成立(平川)
4週 水俣病の科学技術社会論(河村)
5週 大学と科学の発展(平川)
6週 地球温暖化問題の科学技術社会論(河村)
7週 現代社会と科学技術の発展(平川)
8週 科学技術リテラシー(河村)
2ndQ
9週 科学技術と現代社会の関係(平川)
10週 原子力問題の科学技術社会論①(河村)
11週 科学技術と倫理(1)(平川)
12週 原子力問題の科学技術社会論②(河村)
13週 科学技術と倫理(2)(平川)
14週 テーマ学習(河村)
15週 到達度試験
16週 ふりかえりとまとめ

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を理解し、社会における技術者の役割と責任を説明できる。3
説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。3
技術者を目指す者として、社会での行動規範としての技術者倫理を理解し、問題への適切な対応力(どうのように問題を捉え、考え、行動するか)を身に付けて、課題解決のプロセスを実践できる。3
環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。3
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。3
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。3
技術史技術史歴史の大きな流れの中で、科学技術が社会に与えた影響を理解し、自らの果たしていく役割や責任を理解できる。3
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能相手の意見を聞き、自分の意見を伝えることで、円滑なコミュニケーションを図ることができる。3
相手を理解した上で、説明の方法を工夫しながら、自分の意見や考えをわかりやすく伝え、十分な理解を得ている。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力10000000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000