分離工学(3143)

科目基礎情報

学校 八戸工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 分離工学(3143)
科目番号 0166 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 _物質工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教員作成プリント
担当教員 本間 哲雄

到達目標

1.質点の力学を理解し応用できること。
2.理論式・相関式・実験式の特徴に留意して正確な計算ができること。
3.化学工学熱力学を理解し応用できること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1質点の力学を理解し応用できる 質点の力学を理解できる質点の力学を理解できない
評価項目2理論式・相関式・実験式の特徴に留意して正確な計算ができる理論式・相関式・実験式正確な計算ができる理論式・相関式・実験式正確な計算ができない
評価項目3化学工学熱力学を理解し応用できる化学工学熱力学を理解できる化学工学熱力学を理解できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
原料から製品化までは多数の工程から成り立ち、工程別における品質管理は均質な製品に要求される不可欠な要素となる。特に、製品から不純物の分離および精製といった工程はきわめて重要な部分を担う。これらを適切に行うために要求されるのは、合理的な装置の設計・製作ならびに操作である。本講義の目標は分離・精製分野に求められる工学的な基礎知識の習得、すなわち物質の特性に着目した分離法を学ぶところにある。
授業の進め方・方法:
本講義の前半は物質の固体の性状に着目した分離、すなわち機械的分離法の概要を学ぶ。ここでは、単一粒子の運動を基本として粒子群への応用を図るものとする。後半では物理化学的な分離法について学ぶ。ここでは、物質保存則・原子の保存則(化学反応)・エネルギー保存則について講義する。蒸留に関しては2成分系の気液平衡および精留塔の設計計算を行う。
注意点:
履修済み科目「物理」「化学工学」そして「情報処理」については丁寧に復習のうえ受講して頂きたい。電卓等の計算用道具は必携となる。また、課題等の提出に際しては期限の厳守が要求される。集中講義の演習はグループによる対応となる。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 粉体の粒度: 粒子の大きさと形状、粒度分布と粒度分布測定
2週 粉体の粒度: 粒子の大きさと形状、粒度分布と粒度分布測定
3週 流体中における粒子の運動: 流れの状態と終末速度、過渡状態、二次元運動、沈降条件
4週 流体中における粒子の運動: 流れの状態と終末速度、過渡状態、二次元運動、沈降条件
5週 分級と集塵: 分級成績の評価、スクリーニング、分級、フードと配管、サイクロン、フィルター
6週 分級と集塵: 分級成績の評価、スクリーニング、分級、フードと配管、サイクロン、フィルター
7週 粒子層を流れる流体: 充填層の中を透過する流動、流動層
8週 粒子層を流れる流体: 充填層の中を透過する流動、流動層
4thQ
9週 熱力学的分離操作(1): 相図・相律、熱力学的平衡条件
10週 熱力学的分離操作(1): 相図・相律、熱力学的平衡条件
11週 熱力学的分離操作(2): 化学ポテンシャル、気液平衡
12週 熱力学的分離操作(2): 化学ポテンシャル、気液平衡
13週 熱力学的分離操作(3): 蒸留操作
14週 熱力学的分離操作(3): 蒸留操作
15週 到達度試験
16週 答案返却とまとめ

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野化学工学SI単位への単位換算ができる。4
物質の流れと物質収支についての計算ができる。4
管径と流速・流量・レイノルズ数の計算ができ、流れの状態(層流・乱流)の判断ができる。4
分級や粒径分布について理解している。4
粉体の固定層・流動層など流動性について理解している。4
粉砕、沈降、ろ過、集じん方法について理解し、必要な計算ができる。4
蒸留の原理について理解できる。5
単蒸留、精留・蒸留装置について理解できる。5
蒸留についての計算ができる(ラウールの法則、マッケーブシール法等)。5
吸着や膜分離の原理・目的・方法を理解できる。4
バッチ式と連続式反応装置について特徴や用途を理解できる。4

評価割合

試験小テスト相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力0000000
専門的能力80200000100
分野横断的能力0000000