物理化学ⅡA(3118)

科目基礎情報

学校 八戸工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 物理化学ⅡA(3118)
科目番号 0171 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 _物質工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 杉浦剛介・井上亨・秋貞英雄、化学熱力学中心の基礎物理化学、学芸図書出版社、磯直道、基礎演習物理化学、東京教学社
担当教員 齊藤 貴之

到達目標

化学ポテンシャル・化学平衡・相平衡・希薄溶液の性質・電解質理論における基礎を理解し、説明できる。
各分野の基礎式を理解し、式の誘導や式を使った計算ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1化学ポテンシャル・化学平衡・相平衡・希薄溶液の性質・電解質理論における基礎を理解し、詳しく説明できる。化学ポテンシャル・化学平衡・相平衡・希薄溶液の性質・電解質理論における基礎を理解し、簡単に説明できる。化学ポテンシャル・化学平衡・相平衡・希薄溶液の性質・電解質理論における基礎を理解し、説明できない。
評価項目2各分野の基礎式を理解し、式の誘導や式を使った様々な計算ができる。各分野の基礎式を理解し、式の誘導や式を使った簡単な計算ができる。各分野の基礎式を理解し、式の誘導や式を使った計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
物理化学ⅡAでは、これまで学習してきた化学熱力学の基礎をもとに、化学熱力学を様々な現象にあてはめた事柄について学習する。化学平衡・相平衡・束一的性質・電解質溶液の基礎的概念を理解するとともに各種物理化学量を計算し評価できる能力を身につける。
授業の進め方・方法:
自由エネルギーと化学ポテンシャルを基に化学平衡、相平衡、希薄溶液の性質、電解質溶液に関する基礎理論を学ぶ。授業では基礎理論の学習を中心に進める。授業中の演習や課題の取り組みで理解を深め、応用力を身につける必要がある。
注意点:
数学と物理の基礎的知識が欠かせないので、関数の微分、積分等の数学的手法、物理量の単位、エネルギー量、運動の法則など質点の力学などを必要に応じて復習することが望ましい。関数電卓を常時用意すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 Maxwellの関係式、化学ポテンシャルと部分モル量
2週 Maxwellの関係式、化学ポテンシャルと部分モル量
3週 化学平衡
4週 化学平衡
5週 相平衡、相律、1成分系相平衡、Clausius-Clapeyron式
6週 相平衡、相律、1成分系相平衡、Clausius-Clapeyron式
7週 2成分系の相平衡、Raoultの法則、固-液平衡
8週 2成分系の相平衡、Raoultの法則、固-液平衡
2ndQ
9週 溶液理論、Henryの法則、Gibbs-Duhem式、活量
10週 溶液理論、Henryの法則、Gibbs-Duhem式、活量
11週 希薄溶液の束一的性質
12週 希薄溶液の束一的性質
13週 電解質溶液理論、表面張力、粘度
14週 電解質溶液理論、表面張力、粘度
15週 到達度試験
16週 答案返却

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野物理化学純物質の状態図(P-V、P-T)を理解して、蒸気圧曲線を説明できる。4
2成分の状態図(P-x、y、T-x、y)を理解して、気液平衡を説明できる。4
束一的性質を説明できる。4
蒸気圧降下、沸点上昇より、溶質の分子量を計算できる。4
凝固点降下と浸透圧より、溶質の分子量を計算できる。4
相律の定義を理解して、純物質、混合物の自由度(温度、圧力、組成)を計算し、平衡状態を説明できる。4
平衡の記述(質量作用の法則)を説明できる。4
諸条件の影響(ルシャトリエの法則)を説明できる。4
均一および不均一反応の平衡を説明できる。4
表面張力の定義を理解して、測定法・計算法を説明できる。4

評価割合

試験課題・小テスト合計
総合評価割合8020100
基礎的能力401050
専門的能力401050