到達目標
移動現象の基礎。特に物質移動現象論を習得する。ニュートンの法則、フィックの法則、物質移動係数を理解すること。またガス吸収については、ヘンリーの法則、ガス吸収速度の考え方を理解し、三角線図、状態図における「てこの原理」を理解する。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
物質移動流束 | 物質移動流束の基礎を理解し、応用できる。 | 物質移動流束の基礎を理解できる。 | 物質移動流束の基礎を理解していない。 |
拡散と境膜モデル | 拡散と境膜モデルを理解し、物質移動速度論を理解している。 | 拡散と境膜モデルを理解している。 | 拡散と境膜モデルを理解していない。 |
状態図 | 拡散と境膜モデルを理解し。成分を読み取れる。 | 物質の状態図を理解しいる。 | 拡散と境膜モデルを理解していない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
ほとんどの化学プロセスは反応、伝熱、分離、混合技術分野の組み合わせからなる。移動現象論Aでは、まず伝熱に関する基本的知識を習得し、熱移動について学ぶ。次いで移動現象Bでは化学工業をはじめ多くの産業の中核技術である物質移動操作の概念や相平衡、物質収支を学習し、蒸留の原理と精留の考え方を理解する。次いでガス吸収と液-液抽出等、材料製造プロセスに着目し、熱および物質移動の考え方および物質収支の考え方の理解を深めることを目標とする。移動現象論Bでは、物質移動現象について主に講義を行う。
授業の進め方・方法:
物質の移動現象の基礎力を構築するとともに、蒸留における相平衡(気液平衡)やガス吸収と液-液抽出における気液平衡、液-液平衡について学び、物質移動操作の考え方を習得する。授業では理解度を深め、レベル向上を図るため演習問題を随時実施する。
注意点:
物質移動操作の考え方や相平衡(気-液平衡)や液-液平衡について理解し、これをもとにした熱、物質収支式の構築方法と考え方を理解する。電卓は常に用意しておくこと。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
物質移動の基礎 |
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2週 |
拡散と対流 |
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3週 |
物質移動モデル |
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4週 |
ガスの溶解度とヘンリーの法則 |
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5週 |
蒸留、気液平衡および相対揮発度 |
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6週 |
2成分平衡状態(三角線図、状態図) |
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7週 |
移動現象の類似性、無次元数の応用 |
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8週 |
到達度試験 |
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2ndQ |
9週 |
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10週 |
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11週 |
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12週 |
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13週 |
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14週 |
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15週 |
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 化学工学 | SI単位への単位換算ができる。 | 3 | |
物質の流れと物質収支についての計算ができる。 | 4 | |
化学反応を伴う場合と伴わない場合のプロセスの物質収支の計算ができる。 | 3 | |
管径と流速・流量・レイノルズ数の計算ができ、流れの状態(層流・乱流)の判断ができる。 | 5 | |
流れの物質収支の計算ができる。 | 5 | |
流れのエネルギー収支やエネルギー損失の計算ができる。 | 3 | |
流体輸送の動力の計算ができる。 | 2 | |
蒸留の原理について理解できる。 | 4 | |
単蒸留、精留・蒸留装置について理解できる。 | 2 | |
蒸留についての計算ができる(ラウールの法則、マッケーブシール法等)。 | 2 | |
バッチ式と連続式反応装置について特徴や用途を理解できる。 | 4 | |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 0 | 0 | 30 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 70 | 0 | 0 | 30 | 0 | 0 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |