到達目標
触媒は、化学工業に欠くことのできないキーマテリアルであり、新規な触媒の開発が革命的な化学プロセスを生み出したことは周知のとおりである。本講義では、化学工業を中心とした触媒利用ならびに環境保全に貢献する環境触媒について重要性を認識させる。さらに、反応機構や触媒の諸特性について理解することを目的とする。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 触媒の定義を詳細に説明することができる。 | 基本的な触媒の役割を説明することができる。 | 左記に至っていない。 |
評価項目2 | 代表的な化学製造プロセスと用いられる触媒を挙げ,触媒の機能と課題を挙げることができる。 | 代表的な化学製造プロセスと用いられる触媒を挙げることができる。 | 左記に至っていない。
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評価項目3 | | | |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
触媒は、化学工業に欠くことのできないキーマテリアルであり、新規な触媒の開発が革命的な化学プロセスを生み出したことは周知のとおりである。本講義では、化学工業を中心とした触媒利用ならびに環境保全に貢献する環境触媒について重要性を認識させる。さらに、反応機構や触媒の諸特性について理解することを目的とする。
授業の進め方・方法:
不均一系触媒を中心に触媒作用がなぜ発現するのか、触媒の構造や反応機構により説明する。ついで、石油化学や化成品の合成に使用されている触媒について反応機構や触媒の構造等を詳しく説明する。さらに、自動車排気ガスの浄化に代表されるような環境浄化やセンサー等、触媒の応用について最近の技術を紹介する。
注意点:
1.触媒の合成にあたっては、結晶構造や表面構造などの固体化学的な知識が基礎となる。
2.触媒反応は有機化学、無機化学、化学工学等で学んだ基礎的な反応や物質の性質についての理解が必要である。
3.触媒は技術革新を生み出すキーマテリアルである。さまざまな角度からその利用について関心を持ち、認識を深めること。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
触媒化学序論 |
触媒とは何か説明できる
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2週 |
分子の活性化と触媒機能の発現 |
触媒による分子の活性化について説明できる。
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3週 |
触媒機能の発現 |
固体表面の構造と活性について説明できる。
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4週 |
触媒の利用 |
触媒の応用分野について説明できる。また、触媒分野の基本的な用語の説明ができる。
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5週 |
触媒反応プロセス |
グリーンケミストリーにおける触媒プロセスの役割について説明できる。
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6週 |
石油の利用と触媒化学 |
石油の脱硫プロセスについて説明できる。
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7週 |
炭化水素のクラッキング |
クラッキング反応の概要が説明できる。
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8週 |
炭化水素のクラッキング |
ゼオライトの構造やクラッキング反応における効果を説明できる。
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4thQ |
9週 |
接触改質反応 |
ナフサの接触改質について説明できる。
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10週 |
炭化水素の水蒸気改質 |
炭化水素を原料に水素や合成ガスを製造する方法について説明できる。
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11週 |
無機化学品の製造 |
アンモニアの製造方法について説明できる。
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12週 |
化学品製造のための触媒プロセス |
不均一系反応による水素化反応を説明できる。
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13週 |
ガソリンエンジンの排気ガス浄化触媒 |
ガソリンエンジンの排気ガスに含まれる有害成分とその浄化方法を説明できる。
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14週 |
ガソリンエンジン排気ガス浄化触媒 |
低燃費と排気ガス浄化の両立について説明できる。
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15週 |
ディーゼルエンジン排気ガス浄化触媒 |
ディーゼルエンジン排気ガスに含まれる有害成分とその浄化方法を説明できる。
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16週 |
到達度試験 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | 小テスト | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 80 | 20 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 |