有機合成化学Ⅰ(3306)

科目基礎情報

学校 八戸工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 有機合成化学Ⅰ(3306)
科目番号 0184 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 _物質工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教員作成プリント、および「基礎有機化学」 H.Hart著、秋葉欣哉・奥 共著、培風館
担当教員 川口 恵未

到達目標

1.立体化学の性質・特徴・命名法、並びに立体化学反応の基本的内容を修得する。
2.主要な転位反応を反応機構論で解説できること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1立体化学の性質・特徴・命名法、並びに立体化学反応の内容を修得できる。立体化学の性質・特徴・命名法、並びに立体化学反応の基本的内容を修得できる。立体化学の性質・特徴・命名法、並びに立体化学反応の基本的内容を修得できない。
評価項目2主要な転位反応を反応機構論で解説できる。テキスト類を参考に主要な転位反応を反応機構論で解説できる。主要な転位反応を反応機構論で解説できない。
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
有機化合物は、現代文明を支える素材としての用途を担う石油化学、繊維、プラスチック、ゴム等多岐に渡る化学工業のみならず、生体系に関連した医薬、農薬等のファインケミカルの分野にも密接に関わっている。本科目では、ファインケミカル(医薬、食品、香料等)の分野で重要となる立体化学や、化学工業分野ではしばしば実用的に用いられている転位反応について系統的に学習し、これまで学んだ基礎的な有機化学の知識をさらに深めて応用力を身につけることを目指す。
授業の進め方・方法:
1.立体化学に関する分野について、3年次に学修した立体異性を基にさらに発展して学ぶ。生体系の物質を扱う分野(医薬、食品、香料等)では不可欠な基礎分野である。
2.化学工業分野でしばしば用いられている転位反応について実用されている反応を取り入れながら系統的に説明する。
注意点:
2年および3年で学んだ有機化学を基に授業を行うため、反応論、物性論、命名法などの予習復習等、日常的な自学自習が必要である。また、演習問題や有機化学の基本である構造式の練習等を常に行うこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 立体化学(復習、RS命名法、複雑な化合物のRS命名法とEZ命名法1) 複雑な化合物のRS命名法とEZ命名法が理解できる
2週 立体化学(複雑な化合物のRS命名法とEZ命名法2) 複雑な化合物のRS命名法とEZ命名法が理解できる
3週 立体化学(ジアステレオマー、メソ化合物、光学分割) ジアステレオマー、メソ化合物、光学分割について理解できる
4週 立体化学(求核置換反応機構) SN1反応とSn2反応が理解できる
5週 立体化学(シス付加とトランス付加) シス付加とトランス付加反応が理解できる
6週 立体化学(トランス脱離) トランス脱離が理解できる
7週 立体化学(不斉合成) 不斉合成が理解できる
8週 中間テスト
2ndQ
9週 転位反応(転位反応序論) 転位反応について理解できる
10週 転位反応(カルボカチオンの転位1) カルボカチオンについて理解できる
11週 転位反応(カルボカチオンの転位2) カルボカチオンについて理解できる
12週 転位反応(石油化学工業における転位反応) 石油化学工業と転位反応の関わりについて理解できる
13週 転位反応(電子不足窒素および酸素の転位1) 電子不足窒素の転位反応について理解できる
14週 転位反応(電子不足窒素および酸素の転位2) 電子不足酸素の転位反応について理解できる
15週 到達度試験
16週 (答案返却とまとめ)

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

到達度試験中間テスト合計
総合評価割合6040100
基礎的能力000
専門的能力6040100
分野横断的能力000