到達目標
1.顕微鏡やマイクロピペットなどのバイオ工学に使用する道具を正確に使えること
2.微生物培養における無菌操作ができ、抗生物質の最小阻止濃度を測定できること。
3.生体分子の抽出や分光光度計などを用いた定量ができること。
4.電気泳動などにより生体分子の分離ができること。
5.種々の分析機器の取り扱い方法を理解し使用できること。
6.各実験内容を把握・理解し適切なレポート作成ができること。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1
生体物質の抽出・観察・検出 | 定められた方法に従って糖、核酸、タンパク質などの生体分子を抽出、検出でき、結果を科学的に考察して適切にレポートにまとめることがきること。 | 定められた方法に従って糖、核酸、タンパク質などの生体分子を抽出、検出でき、結果をレポートにまとめることができること。
| 定められた方法に従って糖、核酸、タンパク質などの生体分子の抽出や検出できない、あるいは結果を適切にレポートにまとめることができないこと。 |
評価項目2
無菌操作 | 微生物を無菌的に分離でき、結果を科学的に考察して適切にレポートにまとめることがきること。
| 微生物を無菌的に分離でき、結果をレポートにまとめることがきること。
| 微生物を無菌的に分離できないこと。 |
評価項目3
生体分子の分離・定量
| 電気泳動などの分離技術により生体分子を分離し、種々の分析機器を用いて定量し、科学的に考察して適切にレポートにまとめることがきること。 | 電気泳動などの分離技術により生体分子を分離し、種々の分析機器を用いて定量し、適切にレポートにまとめることがきること。 | 電気泳動などの分離技術による生体分子の分離や、分析機器を用いて定量ができずレポートにまとめることができない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
2、3学年の生物系の科目ではエネルギー代謝などの基礎的な生化学などを扱った。4学年の生物コースにおける授業では分子生物学と細胞工学の基礎を学んでいる。ここでは、座学において得た知識を実際に眼で観察し、体験することを目標とする。
授業の進め方・方法:
確実に出席し、自分で手を動かすことが重要である。生物工学実験の基礎となる微生物培養と生体分子の抽出・検出の実技を学ぶことを目的とする。また分析に用いられる分析装置の取り扱い方法などを習得する。実験は少人数のグループごとに実施、ローテーションが組まれた各テーマを取組み。各テーマの実験終了後にはレポート作成日を設定しており、適切なレポート作成について学ぶ。実験のテキストは教員配布資料を用い、ガイダンスと併せて理解を深める。
注意点:
確実に出席し、自分で手を動かすことが重要である。事前に配布された実験書をよく読み、内容を理解した上で実験に臨むこと。内容の理解に関連する科目の復習も必要である。実験終了後はレポートを締め切りまでに提出すること。実験の内容に応じて危険防止などの留意点が異なるので、教員の指示を尊重すること。成績評価はレポート評価80%、実験態度20%により評価し、総合評価は100点満点として、60点以上を
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
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2週 |
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3週 |
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4週 |
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5週 |
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6週 |
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7週 |
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8週 |
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2ndQ |
9週 |
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10週 |
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11週 |
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12週 |
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13週 |
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14週 |
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15週 |
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
生化学実験ガイダンス1回目 |
オールドバイオテクノロジーとニューバイオテクノロジーの概要を理解する。
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2週 |
生化学実験ガイダンス2回目 |
生体分子の検出・分析方法の概要を理解する。
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3週 |
機器分析による物質の分析 |
X線回折装置などを用いて分析できること。
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4週 |
機器分析による物質の分析 |
X線回折装置などを用いて分析できること。
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5週 |
レポート作成 |
実験報告書の適切な作成ができること。
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6週 |
酵素反応による生体分子の分解とその解析 |
酵素反応を理解することができること。生成物の分解による構造変化を顕微鏡で観察できること。
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7週 |
微生物の培養とDNAの抽出・電気泳動による観察 |
微生物の無菌培養とDNA抽出ならびに電気泳動の原理を理解し解析できること。
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8週 |
レポート作成 |
実験報告書の適切な作成ができること。
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4thQ |
9週 |
生化学実験ガイダンス3回目 |
微生物の取り扱い・培養方法を理解する。
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10週 |
生化学実験ガイダンス4回目 |
化学実験を理解し生物工学実験との関連性を理解できること。
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11週 |
合成実験および演習 |
物質の合成方法を理解し実践できること。
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12週 |
合成実験および演習 |
物質の合成方法を理解し実践できること。
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13週 |
レポート作成 |
実験報告書の適切な作成ができること。
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14週 |
抗生物質の最小阻止濃度の測定 |
無菌操作により微生物を培養し、抗生物質による最小阻止濃度を決定できること。
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15週 |
アルコール発酵の分析 |
酵母のを無菌的に培養し、炭酸ガスの発生からアルコール発酵の最適条件を決定できること。
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16週 |
レポート作成 |
実験報告書の適切な作成ができること。
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 物理実験 | 物理実験 | 実験報告書を決められた形式で作成できる。 | 3 | 後5,後8,後13,後16 |
有効数字を考慮して、データを集計することができる。 | 3 | 後5,後8,後13,後16 |
波に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。 | 4 | |
電子・原子に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。 | 4 | |
専門的能力 | 分野別の工学実験・実習能力 | 化学・生物系分野【実験・実習能力】 | 分析化学実験 | 代表的な定性・定量分析装置としてクロマト分析(特にガスクロ、液クロ)や、物質の構造決定を目的とした機器(吸光光度法、X線回折、NMR等)、形態観察装置としての電子顕微鏡の中の代表的ないずれかについて、その原理を理解し、測定からデータ解析までの基本的なプロセスを行うことができる。 | 4 | 後3,後4 |
固体、液体、気体の定性・定量・構造解析・組成分析等に関して必要な特定の分析装置に関して測定条件を選定し、得られたデータから考察をすることができる。 | 4 | 後3,後4 |
生物工学実験 | 光学顕微鏡を取り扱うことができ、生物試料を顕微鏡下で観察することができる。 | 4 | 後6 |
滅菌・無菌操作をして、微生物を培養することができる。 | 4 | 後7,後14,後15 |
適切な方法や溶媒を用いて、生物試料から目的の生体物質を抽出し、ろ過や遠心分離等の簡単な精製ができる。 | 4 | 後6,後7 |
分光分析法を用いて、生体物質を定量することができる。 | 4 | 後6 |
クロマトグラフィー法または電気泳動法によって生体物質を分離することができる。 | 4 | 後7 |
酵素の活性を定量的または定性的に調べることができる。 | 4 | 前6,後6 |
評価割合
| レポート | 発表 | 相互評価 | 実験態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 0 | 0 | 20 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 80 | 0 | 0 | 20 | 0 | 0 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |