概要:
日本は地震国であり、地震防災に関連した技術を習得することは重要である。近年における、構造物の地震被害の経験から、耐震工学の内容は、その都度改善されてきた。 この授業では、各種構造物の耐震解析を行う上で基本となる地震及び地震動の知識を学ぶとともに、入力地震動に対する構造物や地盤応答の考え方、さらに各種構造物の耐震設計法、液状化現象などの地震地盤災害について理解を深める。
授業の進め方・方法:
各種構造物の耐震解析を行う上で基本となる地震及び地震動の知識を学ぶ。また、入力地震動に対する構造物の応答を解析するための動力学の基礎を学ぶ。さらに各種構造物の耐震設計の概要を説明する。
注意点:
定数係数2階の線形微分方程式の解法を復習しておくこと。第1回~第3回については,非常勤講師による集中講義形式で実施する。
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 物理 | 力学 | 速度と加速度の概念を説明できる。 | 3 | 後1,後2 |
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。 | 5 | 後1,後5 |
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。 | 4 | 後5 |
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。 | 4 | 後5 |
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。 | 4 | 後5 |
物体に作用する力を図示することができる。 | 3 | 後2 |
力の合成と分解をすることができる。 | 3 | 後2 |
慣性の法則について説明できる。 | 4 | 後2 |
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。 | 4 | 後2 |
運動方程式を用いた計算ができる。 | 4 | 後2 |
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。 | 4 | 後2 |
仕事と仕事率に関する計算ができる。 | 2 | 後7 |
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。 | 3 | 後7 |
物体の質量と速度から運動量を求めることができる。 | 2 | 後2 |
力のモーメントを求めることができる。 | 2 | 後2 |
角運動量を求めることができる。 | 2 | 後2 |
角運動量保存則について具体的な例を挙げて説明できる。 | 2 | 後2 |
波動 | 波の振幅、波長、周期、振動数、速さについて説明できる。 | 4 | 後2 |
横波と縦波の違いについて説明できる。 | 4 | 後2 |
波の重ね合わせの原理について説明できる。 | 3 | |
ホイヘンスの原理について説明できる。 | 2 | |
波の反射の法則、屈折の法則、および回折について説明できる。 | 2 | 後2 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 建設系分野 | 材料 | せん断応力(終局限界状態)を説明できる。 | 2 | |
構造 | 地球の構造を理解し、地震発生メカニズムや直下型・海溝型などの地震の種類について説明できる。 | 4 | 後1 |
マグニチュードについて説明できる。 | 4 | 後1 |
地震活動について説明できる。 | 4 | 後1 |
地震による構造物の被害と対策について理解している。 | 4 | 後1 |
防災、減災について理解している。 | 4 | 後7 |
耐震設計に関する基本的な考え方(震度法など)について説明できる。 | 3 | 後1,後2,後9 |
振動解析モデルについて理解している。 | 4 | 後4,後9 |
1自由度系の自由振動について理解している。 | 5 | 後4 |
1自由度系の強制振動について理解している。 | 5 | 後5 |
減衰を持つ振動について理解している。 | 5 | 後4,後7 |
地盤 | 飽和砂の液状化メカニズムを説明できる。 | 4 | 後3 |
地盤改良工法や液状化対策工法について、説明できる。 | 4 | 後3,後9 |
N値について理解している。 | 2 | 後7 |
原位置試験および室内試験の内容ついて説明できる。 | 2 | 後7 |
サンプリングやサウンディングについて理解している。 | 1 | 後7 |