耐震工学(4507)

科目基礎情報

学校 八戸工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 耐震工学(4507)
科目番号 0325 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 _建設環境工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 1
教科書/教材
担当教員 清原 雄康

到達目標

地震の発生メカニズム,断層,強震観測,レベル1,レベル2地震動について理解する.定常波による1自由度減衰振動,インパルス応答による不規則波の扱いなど,基本的な内容を習得したのち,それら基礎理論を背景にした,強震動に対する構造物の揺れと耐震対策,設計手法について理解する.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1教科書の演習問題を理解でき,応用できるレベル教科書の演習問題を理解できるレベル教科書の演習問題を理解できないレベル
評価項目2
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 DP3 説明 閉じる
地域志向 〇 説明 閉じる

教育方法等

概要:
日本は地震国であり、地震防災に関連した技術を習得することは重要である。近年における、構造物の地震被害の経験から、耐震工学の内容は、その都度改善されてきた。 この授業では、各種構造物の耐震解析を行う上で基本となる地震及び地震動の知識を学ぶとともに、入力地震動に対する構造物や地盤応答の考え方、さらに各種構造物の耐震設計法、液状化現象などの地震地盤災害について理解を深める。
授業の進め方・方法:
各種構造物の耐震解析を行う上で基本となる地震及び地震動の知識を学ぶ。また、入力地震動に対する構造物の応答を解析するための動力学の基礎を学ぶ。さらに各種構造物の耐震設計の概要を説明する。
注意点:
定数係数2階の線形微分方程式の解法を復習しておくこと。第1回~第3回については,非常勤講師による集中講義形式で実施する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 地殻変動,地震発生のメカニズム,断層,地震の種類,震源域,震度,マグニチュード,地震災害の事例
2週 地震波の伝播,波動方程式の導出,地盤の固有周期,大規模地震の観測体制
・土の動的性質と挙動
3週 液状化現象のメカニズム,液状化の判定と対策工
4週 振動の定義,ニュートンの第2法則,1自由度系自由振動における運動方程式
・1自由度系の減衰振動
5週 1自由度系の定常振動,共振,外力による応答
6週 ・変位(地震)による強制振動,
・インパルス応答による不規則波の扱い
7週 耐震設計の基本方針,震度法に基づく耐震設計
応答変位法,応答スペクトル法
耐震設計に関する基本的な考え方(震度法など)について説明できる。
8週 到達度試験
(答案返却とまとめ)
4thQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学速度と加速度の概念を説明できる。3後2
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。3後1
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。3後6
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。3後6
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。3後5
平均の速度、平均の加速度を計算することができる。3後1
物体に作用する力を図示することができる。3後2
力の合成と分解をすることができる。3後2
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。3
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。3後1,後4
質点にはたらく力のつりあいの問題を解くことができる。3後5
慣性の法則について説明できる。3後2,後4,後7
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。3後2,後4
運動方程式を用いた計算ができる。3後2,後4
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。3後2,後4
運動の法則について説明できる。3後4
仕事と仕事率に関する計算ができる。3後7
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。3後7
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3後4
物体の質量と速度から運動量を求めることができる。3後2,後6
運動量の差が力積に等しいことを利用して、様々な物理量の計算ができる。3後6
運動量保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3後6
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。3後4
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。3後4
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。3
力のモーメントを求めることができる。2後2
角運動量を求めることができる。2後2
角運動量保存則について具体的な例を挙げて説明できる。2後2
波動波の振幅、波長、周期、振動数、速さについて説明できる。3後2,後4
横波と縦波の違いについて説明できる。3後2,後4
波の重ね合わせの原理について説明できる。3後2
2つの波が干渉するとき、互いに強めあう条件と弱めあう条件について計算できる。3後2
ホイヘンスの原理について説明できる。2
波の反射の法則、屈折の法則、および回折について説明できる。2後2
共振、共鳴現象について具体例を挙げることができる。3
専門的能力分野別の専門工学建設系分野構造応力とその種類、ひずみとその種類、応力とひずみの関係を理解し、弾性係数、ポアソン比やフックの法則などの概要について説明でき、それらを計算できる。3後1
地盤有効応力の原理を説明できる。3後2
飽和砂の液状化メカニズムを説明できる。3後2,後3
地盤改良工法や液状化対策工法について、説明できる。3後9
地盤調査の分類と内容について、説明できる。2後3,後7

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合8000010090
基礎的能力5000005
専門的能力6500010075
分野横断的能力100000010