科目基礎情報

学校 一関工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 倫理
科目番号 0009 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 未来創造工学科(一般科目) 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:プリントを配布します。副教材:『アプローチ倫理資料』、編著:東京法令出版
担当教員 千田 芳樹

到達目標

【教育目標】B,F
①古代の西洋倫理思想(キリスト教、ギリシャ思想、等)を理解できる。
②近代の西洋倫理思想(ルネサンス、近代哲学、等)を理解できる。
③現代の倫理的な諸問題(青年期と自己形成、環境倫理、工学倫理)の基礎を理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
古代の西洋倫理思想を理解できる。古代の西洋倫理思想を理解し、代表的な哲学者・思想家の学説を簡単に説明できる。古代の西洋倫理思想を理解できる。古代の西洋倫理思想を理解できない。
近代の西洋倫理思想を理解できる。近代の西洋倫理思想を理解し、代表的な哲学者・思想家の学説を簡単に説明できる。近代の西洋倫理思想を理解できる。近代の西洋倫理思想を理解できない。
現代の倫理的諸問題を理解できる。現代の倫理的諸問題を理解し、その基礎について簡単に説明できる。現代の倫理的な諸問題について理解できる。現代の倫理的な諸問題が何か理解できていない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
倫理学の根本問題の一つは「善く生きる」とは何かを探求することである。この問題意識のもとで、哲学者たちの思想の基礎を学習すると同時に、その思想が生み出された歴史的背景を理解する。それを通じて、現代社会における「善き生」を考える素地を養う。
授業の進め方・方法:
主に講義形式で授業を進める。
適宜、問題を与え、小グループごとに討議してもらう時間を設ける場合もある。
注意点:
【事前学習・履修上の注意点】教科書の内容を事前に読み、前回の授業内容のノートに目を通しておくこと。
【評価方法・評価基準】試験結果100%で評価する。詳細は第一回目の授業で告知する。哲学者の倫理思想を中心とした基本事項の理解の程度を評価する。中間試験および期末試験の総合成績60点以上で単位取得とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション、初期ギリシャ思想(1) 授業への導入および説明。自然哲学者の思想を理解できる。
2週 初期ギリシャ思想(2) エレア派、原子論者たちの哲学を理解できる。
3週 初期ギリシャ思想(3) ソフィストの思想を理解できる。
4週 ソクラテス ソクラテスの倫理的意義を理解できる。
5週 プラトン(1) プラトンのイデア論と想起説を理解できる。
6週 プラトン(2) プラトンの政治哲学を理解できる。
7週 アリストテレス(1) イデア論批判と形相・質料の哲学を理解できる。
8週 中間試験 中間試験
2ndQ
9週 アリストテレス(2)
『ニコマコス倫理学』の倫理思想を理解できる。
10週 ヘレニズムの思想 エピクロスとストア派の思想を理解できる。
11週 ユダヤ教(1) ユダヤ教の歴史的背景を理解できる。
12週 ユダヤ教(2) 預言者モーセとエレミヤの歴史的意義を理解できる。
13週 キリスト教(1) イエスの教えとその意義を理解できる・
14週 キリスト教思想 パウロの回心とキリスト教の歴史的展開を理解できる。
15週 まとめ 前期のまとめ
16週
後期
3rdQ
1週 青年期と自己形成 人間の生涯における青年期の意義を理解できる。
2週 ルネサンス ルネサンスと人文主義の歴史的意義を理解できる。
3週 宗教改革(1) ルターの宗教改革の歴史的意義を理解できる。
4週 宗教改革(2) カルヴァンの思想とカトリック改革について理解できる。
5週 連携授業(環境倫理入門) 環境倫理の初歩を理解できる。
6週 工学倫理入門 工学倫理の初歩を理解できる。
7週 モラリスト モンテーニュやパスカルの思想を理解できる。
8週 中間試験 中間試験
4thQ
9週 近代科学の誕生 近代科学思想の歴史的背景を理解できる。
10週 大陸合理論(1) デカルトの哲学を理解できる。
11週 大陸合理論(2) スピノザ、ライプニッツの哲学を理解できる。
12週 イギリス経験論(1) ベーコン、ロックの哲学を理解できる。
13週 イギリス経験論(2) バークリ、ヒュームの哲学を理解できる。
14週 社会契約論 社会契約論について理解できる。
15週 まとめ 後期のまとめ
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会地理歴史的分野民族、宗教、生活文化の多様性を理解し、異なる文化・社会が共存することの重要性について考察できる。2前11,前12,前13,前14,後2,後3,後4
公民的分野人間の生涯における青年期の意義と自己形成の課題を理解し、これまでの哲学者や先人の考え方を手掛かりにして、自己の生き方および他者と共に生きていくことの重要性について考察できる。2後1
自己が主体的に参画していく社会について、基本的人権や民主主義などの基本原理を理解し、基礎的な政治・法・経済のしくみを説明できる。2後14
現代社会の考察現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定させ、資料を活用して探究し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望できる。2後2,後5,後9
工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を認識している。1後6
社会における技術者の役割と責任を説明できる。1後6
環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。2後5
環境問題を考慮して、技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。2後5
グローバリゼーション・異文化多文化理解グローバリゼーション・異文化多文化理解様々な国の生活習慣や宗教的信条、価値観などの基本的な事項について説明できる。2前11,前12,前13,前14,後2,後3,後4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
古代の倫理思想500000050
近代の倫理思想400000040
現代の倫理的諸問題100000010