微分積分ⅠA

科目基礎情報

学校 一関工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 微分積分ⅠA
科目番号 0026 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 未来創造工学科(一般科目) 対象学年 2
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 教科書:新微分積分Ⅰ,著者:高遠節夫ほか6名,発行:大日本図書/問題集:新微分積分Ⅰ問題集,著者:高遠節夫ほか6名,発行:大日本図書
担当教員 高橋 知邦,松尾 幸二,中川 勝國

到達目標

①数列の一般項とその和を計算で求めることができる.
②関数の極限を理解し,基本的な関数について極限値を計算することができる.
③微分係数や導関数の定義およびその性質を理解できる.
④基本的な公式や,合成関数の微分法,逆関数の微分法,対数微分法を用いて,関数の導関数を求めることができる.
⑤導関数と関数の増減の関係を理解し,極値やグラフの概形を求めることができる.

【教育目標】C

【キーワード】等差・等比数列,数列の和,数列の極限,漸化式,数学的帰納法,関数の極限,微分係数,導関数,合成関数の導関数,逆関数の微分法,対数微分法,接線・法線,関数の増減・極値,関数の最大・最小

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
①数列の一般項とその和を計算で求めることができる.数列とその和に関する基本問題と応用問題が解ける.また、漸化式や数学的帰納法に関する問題が解ける.数列とその和に関する基本問題が解ける.数列とその和に関する基本問題が解けない.
②関数の極限を理解し,基本的な関数について極限値を計算することができる.関数の極限に関する基本問題と応用問題が解ける.関数の極限に関する基本問題が解ける.関数の極限に関する基本問題が解けない.
③微分係数や導関数の定義およびその性質を理解できる.微分係数と導関数の定義に関する発展的な問題が解ける.微分係数と導関数の定義に関する基本問題を解くことができる.微分係数と導関数の定義に関する基本問題を解くことができない.
④基本的な公式や,合成関数の微分法,逆関数の微分法,対数微分法を用いて,関数の導関数を求めることができる.複雑な関数の導関数を求めることができる.基本的な関数の導関数を求めることができる.基本的な関数の導関数を求めることができない.
⑤導関数と関数の増減の関係を理解し,極値やグラフの概形を求めることができる.関数の増減に関する応用問題と基本問題が解ける.関数の増減に関する基本問題が解ける.関数の増減に関する基本問題が解けない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
数列とその和,漸化式と数学的帰納法について概念を理解し、計算できるようにする.
関数の極限の概念を導入し,それをもとに微分係数や導関数を定義する.基本的な計算や簡単な応用問題を解きながら微分法に対する理解を深め,専門科目への応用のための基礎を固める.
授業の進め方・方法:
授業内容は教科書に沿って行われるが,必要に応じて問題集やプリントなどで演習問題を補充し理解を深めるようにする.
注意点:
1~3週の授業は「新基礎数学 改訂版」(大日本図書)の最後の単元である数列について学ぶ.

【事前学習】
理解の早道は予習・復習をよく行うことに尽きる.特に,1年生で習ったこと(基礎数学Ⅰ,基礎数学Ⅱ)の理解が重要なので,十分復習することを勧める.

【評価方法・評価基準】
試験点(中間50%,期末50%)で評価する.詳細は第1回目の授業で告知する.数列とその和,関数の極限,導関数など基本的な概念の理解および計算力,応用力の身につき具合で評価する.総合成績60点以上を単位修得とする.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 等差数列・等比数列 等差数列・等比数列の一般項や和を求めることができる.
2週 いろいろな数列の和 総和の記号の性質を理解し,いろいろな数列の和を求めることができる.
3週 漸化式と数学的帰納法 漸化式から数列の一般項を求めることができる.
数学的帰納法を用いて自然数に関する命題の証明ができる.
4週 関数とその性質
基本的な関数の性質を理解できる.
5週 関数の極限
微分係数と導関数
関数の極限の性質を理解できる.
微分係数や導関数を定義により求めることができる.
6週 導関数の性質 基本的な公式,関数の積・商に関する導関数の公式等を用いてやや複雑な関数の導関数を求めることができれる.
7週 中間課題
8週 三角関数の導関数
指数関数・対数関数の導関数
三角関数・指数関数についての極限値を求めることができる.
三角関数や指数関数・対数関数を含む関数の微分ができる.
2ndQ
9週 合成関数の導関数 合成関数の微分法を用いて複雑な関数の導関数を求めることができる.
10週 対数の性質を用いた微分法 対数の性質を用いてある種の関数の導関数を求めることができる.
11週 逆三角関数とその導関数 三角関数の逆関数である逆三角関数を理解し,その導関数を求めることができる.
12週 関数の増減
接線と法線
関数の連続性について理解できる.
曲線の接線と法線を求めることができる.
13週 関数の増減,極大・極小
関数の最大・最小
関数の極値やグラフの概形を求めることができる.
関数の最大値・最小値を求めることができる.
14週 演習 いろいろな関数の導関数を求め,また,関数の増減やグラフの概形を求めることができる.
15週 期末課題
16週 まとめ 前期の内容を理解することができる.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。2
因数定理等を利用して、4次までの簡単な整式の因数分解ができる。2
分数式の加減乗除の計算ができる。2
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。2
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。2
複素数の相等を理解し、その加減乗除の計算ができる。2
解の公式等を利用して、2次方程式を解くことができる。2
因数定理等を利用して、基本的な高次方程式を解くことができる。2
簡単な連立方程式を解くことができる。2
無理方程式・分数方程式を解くことができる。2
1次不等式や2次不等式を解くことができる。2
恒等式と方程式の違いを区別できる。2
2次関数の性質を理解し、グラフをかくことができ、最大値・最小値を求めることができる。2
分数関数や無理関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。2
簡単な場合について、関数の逆関数を求め、そのグラフをかくことができる。2
累乗根の意味を理解し、指数法則を拡張し、計算に利用することができる。2
指数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。2
指数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。2
対数の意味を理解し、対数を利用した計算ができる。2
対数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。2
対数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。2
角を弧度法で表現することができる。2
三角関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。2
加法定理および加法定理から導出される公式等を使うことができる。2
三角関数を含む簡単な方程式を解くことができる。2
三角比を理解し、簡単な場合について、三角比を求めることができる。2
一般角の三角関数の値を求めることができる。2
2点間の距離を求めることができる。2
内分点の座標を求めることができる。2
2つの直線の平行・垂直条件を利用して、直線の方程式を求めることができる。2
簡単な場合について、円の方程式を求めることができる。2
放物線、楕円、双曲線の図形的な性質の違いを区別できる。2
簡単な場合について、不等式の表す領域を求めたり領域を不等式で表すことができる。2
等差数列・等比数列の一般項やその和を求めることができる。2
総和記号を用いた簡単な数列の和を求めることができる。2
簡単な場合について、関数の極限を求めることができる。2
微分係数の意味や、導関数の定義を理解し、導関数を求めることができる。2
積・商の導関数の公式を用いて、導関数を求めることがができる。2
合成関数の導関数を求めることができる。2
三角関数・指数関数・対数関数の導関数を求めることができる。2
逆三角関数を理解し、逆三角関数の導関数を求めることができる。2
関数の増減表を書いて、極値を求め、グラフの概形をかくことができる。2
極値を利用して、関数の最大値・最小値を求めることができる。2
簡単な場合について、関数の接線の方程式を求めることができる。2

評価割合

前期中間課題前期期末課題合計
総合評価割合5050100
数列とその和25025
関数の極限,微分係数,導関数とその性質25025
いろいろな関数の導関数02525
導関数とその応用02525