微分積分ⅠB

科目基礎情報

学校 一関工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 微分積分ⅠB
科目番号 0027 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 未来創造工学科(一般科目) 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 4
教科書/教材 教科書:新微分積分Ⅰ,著者:高遠節夫ほか6名,発行:大日本図書/問題集:新微分積分Ⅰ問題集,著者:高遠節夫ほか6名,発行:大日本図書
担当教員 高橋 知邦,松尾 幸二,中川 勝國

到達目標

①様々な微分の応用問題が解ける.
②不定積分・定積分の定義を理解し,関連する問題が解ける.
③微分積分学の基本定理を理解し,定積分の計算ができる.
④積分に関する公式を用いて,不定積分・定積分の計算ができる.


【教育目標】C

【キーワード】不定形の極限(ロピタルの定理),高次導関数,媒介変数表示,平均値の定理,不定積分,定積分,微分積分学の基本定理,置換積分法,部分積分法,分数関数・無理関数・三角関数の積分

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
①様々な微分の応用問題が解ける.微分の応用に関する基本問題と発展的問題が解ける.微分の応用に関する基本問題が解ける.微分の応用に関する基本問題が解けない.
②不定積分・定積分の定義を理解し,関連する問題が解ける.不定積分・定積分の定義に関する基本問題と発展的な問題が解ける.不定積分・定積分の定義に関する基本的な問題が解ける.不定積分・定積分の定義に関する基本的な問題が解けない.
③微分積分学の基本定理を理解し,定積分の計算ができる.微分積分学の基本定理を用いた基本問題と発展的な問題が解ける.微分積分学の基本定理を用いた基本問題が解ける.微分積分学の基本定理を用いた基本問題が解けない.
④積分に関する公式を用いて,不定積分・定積分の計算ができる.積分に関する公式を用いて,不定積分・定積分に関する基本問題と発展的問題が解ける.積分に関する公式を用いて,不定積分・定積分に関する基本問題が解ける.積分に関する公式を用いて,不定積分・定積分に関する基本問題が解けない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
微分法の応用として,ロピタルの定理や第2次導関数を用いて,グラフの凹凸,漸近線等を調べる.区分求積法により定積分を定義し,微分法の逆演算である不定積分との関係(微分積分学の基本定理)を学び,定積分の値を不定積分を用いて求める.基本的な公式や置換積分法・部分積分法を用いた計算問題を解きながら積分法に愛する理解を深め,専門科目への応用のための基礎を固める.
授業の進め方・方法:
授業は教科書に沿って行われるが,必要に応じて問題集やプリントなどで演習問題を補充し理解を深めるようにする.
注意点:
後半の積分は計算力がとくに必要になるので十分に注意する.

【事前学習】
理解の早道は予習・復習をよく行うことに尽きる.微分積分ⅠAの内容の理解も重要なので,十分復習することを勧める.

【評価方法・評価基準】
試験結果(中間試験47.5%、期末試験47.5%,CBT5%)で評価する.詳細は第1回目の授業で告知する.関数の導関数,第2次導関数を用いてグラフの概形を描く力,いろいろな関数の不定積分,定積分を求められる計算力,応用力のみにつき具合で評価する.総合成績60点以上を単位修得とする.60点未満の場合は,再試験を1回に限り実施する.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 不定形の極限
高次導関数
ロピタルの定理を用いて不定形の極限を求めることができる.
高次導関数を求めることができる.
2週 曲線の凹凸
媒介変数表示と微分法
関数のグラフの凹凸や変曲点を調べ,その概形を描くことができる.
媒介変数表示された関数の導関数を求めることができる.
3週 速度と加速度
平均値の定理
運動の速度や加速度を求めることができる.
平均値の定理を理解できる.
コーシーの平均値の定理からロピタルの定理の証明を理解できる.
4週 不定積分とその性質 簡単な関数の不定積分を求めることができる.
5週 定積分の定義とその性質 区分求積法による定積分の定義や性質を理解し,定義により簡単な関数の定積分の値を求めることができる.
6週 微分積分学の基本定理
定積分の計算
定積分が不定積分を用いて計算できることを理解できる.
簡単な図形の面積を定積分で求めることができる.
7週 中間試験
8週 いろいろな不定積分の公式 不定積分の公式を用いて,いろいろな定積分の値を求めることができる.
4thQ
9週 置換積分法 置換積分法を用いて,不定積分・定積分を求めることができる.
10週 部分積分法 部分積分法を用いて,不定積分・定積分を求めることができる.
11週 いろいろな関数の積分(分数関数) 分数関数を部分分数分解できる.また,それにより分数関数の不定積分を求めることができる.
12週 いろいろな関数の積分(無理関数) 平方根の中が2次関数であるような無理関数の不定積分を求めることができる.
13週 いろいろな関数の積部(三角関数) 三角関数の諸公式を用いて,三角関数で表された関数の不定積分や定積分の値を求めることができる.
14週 演習 いろいろな関数の不定積分・定積分に関する問題を解く.
15週 期末試験
16週 まとめ 後期の内容を理解することができる.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。2
因数定理等を利用して、4次までの簡単な整式の因数分解ができる。2
分数式の加減乗除の計算ができる。2
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。2
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。2
複素数の相等を理解し、その加減乗除の計算ができる。2
解の公式等を利用して、2次方程式を解くことができる。2
因数定理等を利用して、基本的な高次方程式を解くことができる。2
簡単な連立方程式を解くことができる。2
無理方程式・分数方程式を解くことができる。2
1次不等式や2次不等式を解くことができる。2
恒等式と方程式の違いを区別できる。2
2次関数の性質を理解し、グラフをかくことができ、最大値・最小値を求めることができる。2
分数関数や無理関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。2
簡単な場合について、関数の逆関数を求め、そのグラフをかくことができる。2
累乗根の意味を理解し、指数法則を拡張し、計算に利用することができる。2
指数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。2
指数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。2
対数の意味を理解し、対数を利用した計算ができる。2
対数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。2
対数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。2
角を弧度法で表現することができる。2
三角関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。2
加法定理および加法定理から導出される公式等を使うことができる。2
三角関数を含む簡単な方程式を解くことができる。2
三角比を理解し、簡単な場合について、三角比を求めることができる。2
一般角の三角関数の値を求めることができる。2
2点間の距離を求めることができる。2
内分点の座標を求めることができる。2
2つの直線の平行・垂直条件を利用して、直線の方程式を求めることができる。2
簡単な場合について、円の方程式を求めることができる。2
放物線、楕円、双曲線の図形的な性質の違いを区別できる。2
簡単な場合について、不等式の表す領域を求めたり領域を不等式で表すことができる。2
2次の導関数を利用して、グラフの凹凸を調べることができる。2
関数の媒介変数表示を理解し、媒介変数を利用して、その導関数を求めることができる。2
不定積分の定義を理解し、簡単な不定積分を求めることができる。2
置換積分および部分積分を用いて、不定積分や定積分を求めることができる。2
定積分の定義と微積分の基本定理を理解し、簡単な定積分を求めることができる。2
分数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分を求めることができる。2

評価割合

後期中間試験後期期末試験合計
総合評価割合5050100
様々な微分の応用30030
不定積分・定積分の定義20020
微分積分学の基本定理,定積分の性質02020
様々な関数の不定積分・定積分03030