日本語Ⅰ

科目基礎情報

学校 一関工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 日本語Ⅰ
科目番号 0087 科目区分 一般 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 未来創造工学科(一般科目) 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 網野善彦『日本社会再考』 村上陽一郎『日本近代科学史』
担当教員 平野 一成

到達目標

【教育目標】A. 日本は海に囲まれています。海から日本社会を見直し、いまも広く世に通用している日本史像、日本社会のイメージの偏りあるいは誤りの根を知り、これを正していこうとする歴史家の著書と日本近代科学史に関する科学史家の著書を教科書として読み通す。B. 教科書の文章を正確に音読できるようになる。 C. 教科書の文章が音読されたとき、それを聴いて理解できる。D. 自分の設定したテーマに沿って日本語でプレゼンテーションできる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)未到達レベルの目安(不可)
評価項目1 日本語の書籍の文章を正確に音読することができる文章に含まれる漢字や漢字熟語、固有名詞を正確に読み、発語できる。文章に含まれる固有名詞や難しい漢字熟語を除く漢字を正確に音読み訓読みし、発語できる。文章に含まれる漢字の正確な音読み訓読みができない。
評価項目2 日本語の書籍の文章の音読を聴いてその文章の意味が理解できる音読された漢字熟語や固有名詞を含む言葉を正確に聴きとり、文章全体の意味を理解できる。音読された言葉の6割くらいを聴き取り理解して、文章の主旨がだいたいわかる。音読された言葉の3割くらいは聴きとれるが、文章の主旨が良く分からない。
評価項目3 日本語でテーマを設定し、日本語でプレゼンテーションすることができる日本語でプレゼンテーション用のスライドを作成し、テーマにそったわかりやすいスピーチができるスライド作成はできるが、スピーチの日本語表現が適当でないところがありわかりにくい日本語でプレゼンテーション用のスライドを作成したり、人前で話をしたりすることができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
教科書とした網野善彦著『日本の歴史をよみなおす』は、これまで常識とされて、いまも広く世に通用している日本史像、日本社会のイメージの大きな偏り、あるいは明白な誤りの根はまことに深いものがあり、これを正すことはわれわれが現代を誤りなく生きるためには急務であると考えて刊行された書物で、これと村上陽一郎著『日本近代科学史』をあわせ読むことで、あらためて日本の社会のあり方について常識に安易に従うのでなく、自分の頭で考え直し、歴史と科学を学ぶ意義を著者とともに考えながら、現代の日本につながる日本人の考え方、日本の社会や経済、日本人の生活様式のありようを見ていきます。
授業の進め方・方法:
教科書の音読で授業を進めます。また教科書の文章に使われている言葉の意味を考えます。さらに書かれている内容についてそれぞれ自分の考えを述べ、議論します。教科書だけでなく、新聞や雑誌、リーフレットなどのさまざまな日本語の文章を利用し、日本の政治、経済そして文化の現状を見ていきます。
注意点:
【事前学習】授業で次の授業までに読んできてもらいたい部分を指定します。その部分は次の授業までに必ず目を通し、音読しておくこと。また日頃より日本語の全国紙や地方紙、テレビやラジオのニュースなどに親しみ、日本の政治、経済、文化の動向に関心を払っていてください。
【評価方法・評価基準】試験100%で評価する。詳細は第1回の授業で告知する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 海と海民 海に囲まれた日本とそこに生きた海民のことを知る
2週 百姓は農民か 百姓と呼ばれた人々の本当の姿を知る
3週 北国の社会 古い時代の東北地方にあった蝦夷社会を知る
4週 日本海 日本海を知る
5週 海上交通 古い時代の海上交通の様子を知る
6週 瀬戸内海 瀬戸内海を知る
7週 鎌倉幕府 鎌倉幕府を知る
8週 中間試験
2ndQ
9週 太平洋の海上交通 古い時代の関東地方の人々の暮らしを知る
10週 紀伊半島 伊勢神宮と熊野社を知る
11週 西海 古い時代の九州地方の人々の暮らしを知る
12週 海民と百姓 海民と百姓の関係を知る
13週 女性の役割 海民社会における女性の役割を知る
14週 廻船と廻船人 鎌倉時代の水上交通を知る
15週 期末試験
16週 「水の都」平泉 平泉の繁栄を知る
後期
3rdQ
1週 西欧の科学・技術 科学と哲学の関係を知る
2週 日本における「哲学」 近代科学を知る
3週 自然観としての易 最初の外来文化・易を知る
4週 技術と職人 外来技術を定着させた職人の役割を知る
5週 鉄砲の伝来 鉄砲伝播の背景と影響を知る
6週 キリシタン科学 キリスト教とともに伝えられた宇宙論を知る
7週 中間試験
8週 オランダ科学(蘭学) オランダから伝えられた天文学と医学の影響を知る
4thQ
9週 幕末期の西欧科学 軍事技術科した洋学を知る
10週 明治期以後の生物進化論 ダーウィニズムの影響を知る
11週 富国強兵 日本の産業革命を知る
12週 プレゼンテーション① プレゼンのテーマを話し合って決める
13週 プレゼンテーション② プレゼンのキャプションを書く
14週 プレゼンテーション③ プレゼン用のスライドを作成する
15週 期末試験
16週 プレゼンテーション④ プレゼンを人前で発表する

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

中間試験期末試験合計
総合評価割合5050100
総合評価割合5050100