到達目標
日本の古典文学作品の読解と、それらがどのように「古典」になり読まれていったのかを、それぞれの時代の社会との繋がりから理解することができる。また、今の自身の生活との繋がりについて自ら考えることができるようになる。
教育目標B 学習・教育到達目標B-2
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 『源氏物語』『枕草子』を中心とした平安文学作品について歴史的背景を踏まえて正確に読解できる | 『源氏物語』『枕草子』を中心とした平安文学作品について歴史的背景を踏まえて一通り理解できる | 『源氏物語』『枕草子』を中心とした平安文学作品について、歴史的背景を踏まえて理解できない |
評価項目2 | 『源氏物語』『枕草子』が享受された歴史を正確に理解し、両者の歴史の違いを正確に理解できる | 『源氏物語』『枕草子』が享受された歴史を理解し、両者の歴史の違いを一通り理解できる | 『源氏物語』『枕草子』が享受された歴史や、両者の歴史の違いを理解できない |
評価項目3 | 授業の内容を踏まえ、自らの疑問や着眼点について調査し、根拠を持って自らの考えを論述できる | 授業の内容を踏まえ、自らの疑問や着眼点について自らの考えを論述できる | 授業の内容を踏まえ、自らの疑問や着眼点について自らの考えを論述することができない |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
日本の代表的古典と言われる『源氏物語』『枕草子』を中心に平安文学作品を読解する。加えて、約1000年の歴史の中それらがどのように享受され、「古典」として評価されるようになったのかを、文化的・歴史的な背景を踏まえた上で理解、考察し、記述する。
私たちが日本の古典の双璧として理解している『源氏物語』と『枕草子』の読まれてきた歴史がいかに異なるのかを理解し、自ら疑問を持ち考察が出来るようにする。
授業の進め方・方法:
講義形式で、配布された資料を読み、理解し、考察する。『源氏物語』『枕草子』の読解に関わる課題、『源氏物語』『枕草子』の享受の歴史に関する課題でぞれぞれ1回ずつレポートを作成し、学習する。
注意点:
評価方法・評価基準:2回のレポートの内容で評価する。作品や歴史的背景への正確な理解が示されていることに加え、自らの意見が明確に論述されていることを評価基準とする。また、授業ごとにコメントペーパーを課す。授業に主体的に参加し、自ら感じたこと、疑問に思ったことを記述できていることを評価する。
事前学習:自分の興味のある事柄について、書物やインターネットなどで調べてみる。また、事前にプリントを配布するので、授業前に目を通し、興味のある事柄や疑問のあるところをチェックしておく。
持参するもの:プリントを配布するので各自保管しておくこと。また、古語辞典や国語便覧などを持参することが望ましい。(電子辞書も可。出版社不問。中学で使用したものでも構わない。)
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
「古典」とは何かを考える |
授業の目標と学習の仕方を理解することができる
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2週 |
『源氏物語』『枕草子』の背景 |
『源氏物語』『枕草子』が編まれた時代背景を理解することができる
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3週 |
『源氏物語』を読む1 |
日本文学における物語の歴史と、『源氏物語』の概要を理解することができる
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4週 |
『源氏物語』を読む2 |
『源氏物語』の冒頭を読解することができる
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5週 |
『源氏物語』を読む3 |
『源氏物語』春秋争いの記事を理解することが出来る
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6週 |
『枕草子』を読む1 |
日本文学における随筆の歴史と、『枕草子』の概要が理解できる
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7週 |
『枕草子』を読む2 |
『枕草子』初段を読解することができる
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8週 |
『枕草子』を読む3 |
『枕草子』日記的章段とその虚構を理解することができる
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4thQ |
9週 |
平安文学の享受について |
文学の享受の形のひとつとして注釈や翻訳、パロディなど様々な形があることを理解できる
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10週 |
『源氏物語』の享受史1 |
『源氏物語』が中世において武士たちを中心にどのように読まれたのかを理解できる
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11週 |
『源氏物語』の享受史2 |
『源氏物語』と異なる、中世までの『枕草子』が読まれてきた歴史を理解できる
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12週 |
『枕草子』の享受史1 |
『枕草子』の時代背景、作者、内容について理解することができる
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13週 |
『源氏物語』『枕草子』の江戸時代 |
江戸時代におけるそれぞれの作品の享受の広がりを理解できる
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14週 |
『枕草子』の享受史2 |
『枕草子』の江戸時代における享受について、具体的な作品を読んで理解できる
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15週 |
まとめ |
授業の内容を総括し学習内容を理解できる
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 人文・社会科学 | 国語 | 国語 | 論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。 | 3 | |
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。 | 3 | |
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。 | 3 | |
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。 | 3 | |
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。 | 3 | |
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。 | 3 | |
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。 | 3 | |
実用的な文章(手紙・メール)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。 | 3 | |
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。 | 3 | |
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。 | 3 | |
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。 | 3 | |
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。 | 3 | |
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。 | 3 | |
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。 | 3 | |
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。 | 3 | |
評価割合
| レポート | 課題 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | 発表 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 20 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 80 | 20 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |