概要:
化学の基礎的部分(物質の構造、性質、変化や反応)を取り上げ、観察や実験を通して理解を深める。
化学・生物系の実験で使用する様々な実験器具の操作法について学ぶ。
化学工学・生物工学の基礎的部分も実験を通して理解する。
授業の進め方・方法:
ガイダンスおよび講義は教室で行う。それ以外の実験は実験室で実施する。
ガイダンス、講義および実験の内容は、1週目の授業で配布するテキストに従って行う。
実験の場合、実験室の決められた席に着き、教員の指示に従って行うこと。
注意点:
第1回目のガイダンスにおいて、本実験における注意点を説明する。
器具や薬品の安全管理には特に気を付けること。危険を伴う実験もあるので、担当者の指示に従うこと。
【事前学習】
テキストを配布するので、実験内容を必ず予習し、実験ノートに整理すること。
参考書を調べ、実験の基本操作、器具の使い方、安全に対する配慮などを予習しておくこと。
【評価方法・評価基準】
実験ノートおよび報告書(80%)、態度(20%)で評価する。
各実験が終了後、実験ノートに基づいて報告書を作成し、提出すること。
総合成績50点以上を単位修得とする。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
ガイダンス1 ものづくり実験実習Cの概要説明・安全教育 |
授業の概要を理解できる。 実験中の安全について理解できる。
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2週 |
ガイダンス2 実験ノートの使い方、器具の使用方法 |
実験ノートの使い方を理解できる。 基本的な器具の使用方法を理解できる。
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3週 |
テーマ1 化学実験基礎 [A]沈殿反応とろ過 |
鉄リン酸塩の沈殿を生成させ、ろ過により溶液から分離させる操作を行い、その内容を理解できる。
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4週 |
テーマ1 化学実験基礎 [B]電池 |
電池について実験操作を行い、その内容を理解できる。
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5週 |
講義:報告書の書き方 |
報告書の書き方について理解できる。
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6週 |
テーマ1 化学実験基礎 [C]ナイロン66の合成 |
ナイロン66の合成について実験操作を行い、その内容を理解できる。
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7週 |
テーマ2 化学工学基礎 [D]燃料の合成 |
固形燃料(固形ロウソク)を合成し、製造工程が理解できる。
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8週 |
テーマ2 化学工学基礎 [E]蒸留 |
蒸留について実験操作を行い、理解することができる。
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4thQ |
9週 |
テーマ3 生物工学基礎 [F]カタラーゼのはたらき |
カタラーゼのはたらきについて実験操作を行い、その内容を理解できる。
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10週 |
テーマ3生物工学基礎 [G]ブロッコリーのDNAの抽出 |
ブロッコリーのDNAの抽出について実験操作を行い、その内容を理解できる。
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11週 |
テーマ4 分析化学基礎 [H]定性分析(炎色反応・沈殿反応) |
炎色反応および沈殿反応について実験操作を行い、その内容を理解できる。
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12週 |
講義:実験レポートの書き方、ビュレット、ホールピペット、メスフラスコの使い方 |
実験レポートの書き方について理解できる。ビュレット、ホールピペット、メスフラスコの使い方を理解することができる。
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13週 |
テーマ4 分析化学基礎 [I]定量分析(中和滴定) |
中和滴定について実験操作を行い、その内容を理解できる。
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14週 |
実験レポートの作成
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定量分析の実験内容について実験レポートを作成することができる。
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15週 |
まとめ |
ものづくり実験実習C全体について振り返り、その内容をまとめることができる。
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 化学 | 化学 | 中和反応を化学反応式で表すことができる。 | 2 | |
中和滴定の計算ができる。 | 3 | |
イオン化傾向について説明できる。 | 2 | |
金属の反応性についてイオン化傾向に基づき説明できる。 | 2 | |
化学実験 | 化学実験 | 実験器具(電子天秤やガラス器具など)を目的と精度に応じて選択し正しく使うことができる。 | 3 | |
試薬(粉体及び液体)の取扱いができる。 | 3 | |
整理整頓により実験環境を適切に保ち、手順に従って安全に実験ができる。(物理実験と共通) | 3 | |
事故への対処の方法(薬品の付着、引火、火傷、切り傷など)を説明できる。 | 3 | |
実験条件やデータなどを正確に記録できる。(物理実験と共通) | 3 | |
実験結果を表やグラフなどに見やすく整理できる。 | 3 | |
適切な有効数字及び単位を用いて物理量を表すことができる。(物理実験と共通) | 3 | |
観察・実験結果を座学などで学んだ内容と関連付けて説明できる。(物理実験と共通) | 3 | |
工学基礎 | 工学実験技術 | 工学実験技術 | 目的に応じて適切な実験手法を選択し、実験手順や実験装置・測定器等の使用方法を理解した上で、安全に実験を行うことができる。 | 2 | |
必要に応じて適切な文献や資料を収集し、実験結果について説明でき、定量的・論理的な考察を行い、報告書を作成することができる。 | 2 | 後3,後4,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13 |
個人あるいはチームとして活動する際、自らの役割を認識して実験・実習を実施することができる。 | 2 | 後4,後6,後9,後11,後13 |
専門的能力 | 分野別の工学実験・実習能力 | 化学・生物系分野(実験・実習能力) | 化学・生物系分野(実験・実習能力) | 使用する試薬の危険性を理解し、適切に取り扱うことができる。 | 3 | |
実験廃液の分類方法を理解し、適切に処理できる。 | 3 | |
安全を意識して実験に取り組み、災害時の対応について説明できる。 | 3 | |
実験の目的・理論・操作方法を説明できる。 | 3 | |
実験データを正しく取り扱うことができる。 | 3 | |
適切な構成と文章でレポートを作成できる。 | 2 | |
適切な実験装置を組み立て、合成反応ができる。 | 2 | |
物質の単離又は精製ができる。 | 2 | |
適切な方法を用いて定性及び定量分析ができる。 | 2 | |
各種の機器・装置を用いて、物質(材料)の構造解析、試料観察、物性測定、定量分析、定性分析等を行うことができる。 | 2 | |
適切な方法や溶媒を用いて、生物試料から目的の生体物質を抽出し、ろ過や遠心分離等の簡単な精製ができる。 | 3 | |
酵素の活性を定量的又は定性的に調べることができる。 | 2 | |