機械工作実習

科目基礎情報

学校 一関工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 機械工作実習
科目番号 0003 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 未来創造工学科(機械・知能系) 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:機械実習1・機械実習2,著者:松澤・吉田ほか,発行:実教出版
担当教員 中嶋 剛,村上 明

到達目標

①旋盤作業によるネジ軸加工ができ,CNCプログラムについても理解できる.
②立てフライス盤によるエンドミル加工ができ,NCプログラムについても理解できる.
③ガス切断および突合せ溶接ができ,その他の各種溶接法についても理解できる.
④鍛造造形,熱処理,鋳造造形ができ,塑性加工や射出成型についても理解できる.

教育目標】D

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
旋盤作業ができる.目標とする寸法にネジ軸加工ができると共に,CNC旋盤におけるプログラム作成手順がわかる.ネジ軸加工ができると共に,CNC旋盤におけるプログラムの概略がわかる.ネジ軸加工ができない.CNC旋盤におけるプログラムの概略を理解できない.
フライス盤作業ができる.エンドミル加工・NCフライス盤による溝加工において,目標とする形状に製品を仕上げることができる.エンドミル加工・NCフライス盤による溝加工に関して,フライス盤の基本的な操作ができる.エンドミル加工・NCフライス盤による溝加工ができない.
溶接作業ができる.突合せ溶接において,良好な溶接ができると共に,TIG溶接やMAG溶接などがわかる.突合せ溶接作業ができると共に,TIG溶接やMAG溶接などの概略がわかる.突合せ溶接作業ができない.TIG溶接やMAG溶接の概略がわからない.
鋳造・鍛造作業ができる.鋳造・鍛造による製品の出来栄えに及ぼす影響因子を理解した上で,基本的な作業ができる.鋳造・鍛造に関して,基本的な作業ができる.鋳造・鍛造に関して,基本的な作業ができない.

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
ものづくり実験実習Mで習得した基礎的な加工技術を基に,より高度な加工技術や自動化技術に関するスキルを習得する.
授業の進め方・方法:
4つのテーマ(旋盤作業,フライス盤作業,溶接作業,鋳造・鍛造作業)を各6週で行います.
各テーマにおいて6週目の実習が終わりましたら,翌週の次のテーマの実習の前に報告書を提出してもらいます.
注意点:
(1)事故防止のため,保護具・実習作業服は正しく着用すること.
(2)担当者の説明をよく聞き,指示に従って安全に実習を行うこと.
(3)報告書は指定された期限までに必ず提出すること.

【事前学習】
各テーマに対応する教科書の部分を事前に読んで,理解しておくこと.

【評価方法・評価基準】
取り組み(20%),製品の出来栄え(40%),報告書(40%)で評価する.
(1)機械加工に関する基本的な作業や現象を理解して考察する能力,(2)事故防止のための安全作業に関する理解の程度を評価する.総合成績50点以上を単位修得とする.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 切削工具の説明,ネジ軸加工の説明,ネジ軸加工 旋盤によるネジ軸加工ができる.
2週 切削工具の説明,ネジ軸加工の説明,ネジ軸加工 旋盤によるネジ軸加工ができる.
3週 切削工具の説明,ネジ軸加工の説明,ネジ軸加工 旋盤によるネジ軸加工ができる.
4週 切削工具の説明,ネジ軸加工の説明,ネジ軸加工 旋盤によるネジ軸加工ができる.
5週 CNC旋盤の説明,CNC旋盤によるプログラミングと加工
CNC旋盤におけるプログラムの作成手順を理解できる.
6週 CNC旋盤の説明,CNC旋盤によるプログラミングと加工 CNC旋盤におけるプログラムの作成手順を理解できる.
7週 立てフライス盤による加工 立てフライス盤によるエンドミル加工ができる.
8週 報告書作成のための準備 必要に応じて適切な文献や資料を収集できる.
2ndQ
9週 立てフライス盤による加工 立てフライス盤によるエンドミル加工ができる.
10週 NCフライス盤による加工 NCプログラムを理解できる.
11週 NCフライス盤による加工 NCフライス盤の基本操作ができる.
12週 NCフライス盤による加工 NCフライス盤による溝加工ができる.
13週 平面研削加工の説明 平面研削加工を理解できる.
14週 報告書作成 目的・内容・結果・考察などを的確に記載した報告書を作成できる.
15週 まとめ 実習を振り返り,応用について考えることができる.
16週
後期
3rdQ
1週 溶接の概要説明、ガス切断 溶接の概要を理解できる.
ガス切断ができる.
2週 ガス溶接(突き合わせ溶接) 突き合わせ溶接ができる.
3週 TIG溶接の説明 TIG溶接を理解できる.
4週 MAG溶接の説明 MAG溶接を理解できる.
5週 溶接部の評価(引張試験) 溶接強度を理解できる.
6週 レーザ加工の説明および切断加工 レーザ加工を理解できる.
7週 塑性加工(鍛造、プレス)の概要説明 塑性加工を理解できる.
8週 報告書作成のための準備 必要に応じて適切な文献や資料を収集できる.
4thQ
9週 ポンチ製作 鍛造造形ができる.
10週 ポンチの熱処理(焼入れ、焼戻し) 熱処理ができる.
11週 鋳造における概要説明および諸注意 鋳造造形を理解できる.
12週 鋳造造形および溶解鋳込み 鋳造造形ができる.
13週 射出成型機における成型加工 射出成型を理解できる.
14週 報告書作成 目的・内容・結果・考察などを的確に記載した報告書を作成できる.
15週 まとめ 実習を振り返り,応用について考えることができる.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術工学実験技術実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。2前1,前2,前3,前4,前7,前9,前13,後1,後2,後3,後4,後5,後9,後10,後12
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。2前8,前14,前15,後8,後14,後15
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3前1,前2,前3,前4,前7,前9,前13,後1,後2,後3,後4,後5,後9,後10,後12
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3前1,前2,前3,前4,前7,前9,前13,後1,後2,後3,後4,後5,後9,後10,後12
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3前1,前2,前3,前4,前7,前9,前13,後1,後2,後3,後4,後5,後9,後10,後12
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3前8,前14,前15,後8,後14,後15
専門的能力分野別の工学実験・実習能力機械系分野(実験・実習能力)機械系分野(実験・実習能力)ノギスの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。4前1,前2,前3,前4,前7,前9
マイクロメータの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。4前1,前2,前3,前4
ダイヤルゲージ、ハイトゲージ、デプスゲージなどの使い方を理解し、計測できる。4前1,前2,前3,前4
けがき工具を用いてけがき線をかくことができる。4
やすりを用いて平面仕上げができる。4
ねじ立て工具を用いてねじを切ることができる。4
アーク溶接の原理を理解し、アーク溶接機、アーク溶接器具、アーク溶接棒の扱い方を理解し、実践できる。4後1,後3,後4
アーク溶接の基本作業ができる。4後1,後3,後4
旋盤主要部の構造と機能を説明できる。4前1,前2,前3,前4
旋盤の基本操作を習得し、外丸削り、端面削り、段付削り、ねじ切り、テ―パ削り、穴あけ、中ぐりなどの作業ができる。4前1,前2,前3,前4
フライス盤主要部の構造と機能を説明できる。4前7,前9
フライス盤の基本操作を習得し、平面削りや側面削りなどの作業ができる。4前7,前9
ボール盤の基本操作を習得し、穴あけなどの作業ができる。4前9
NC工作機械の特徴と種類、制御の原理、NCの方式、プログラミングの流れを説明できる。4前5,前6,前10,前11,前12
少なくとも一つのNC工作機械について、各部の名称と機能、作業の基本的な流れと操作を理解し、プログラミングと基本作業ができる。4前5,前6,前10,前11,前12
実験の内容をレポートにまとめることができ、口頭でも説明できる。4

評価割合

取り組み製品の出来栄え報告書合計
総合評価割合204040100
旋盤作業5101025
フライス盤作業5101025
溶接作業5101025
鍛造・鋳造作業5101025