材料工学Ⅰ

科目基礎情報

学校 一関工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 材料工学Ⅰ
科目番号 0004 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 未来創造工学科(機械・知能系) 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:材料学,著者:久保井・樫原,発行:コロナ社
担当教員 村上 明

到達目標

①機械材料の種類や性質の概要を理解できる.
②材料試験法の概要と評価結果の整理の仕方を理解できる.
③金属材料の結晶構造を理解できる.
④結晶面や方位のミラー指数やミラー・ブラヴェ指数による表し方を理解できる.
⑤材料の変形メカニズムを理解できる.
⑥金属材料の代表的な平衡状態図を理解できる.

【教育目標】D

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
機械材料の種類や性質の概要がわかる.機械材料の種類や性質の概要がわかる.機械材料の種類がわかる.機械材料の種類がわからない.
材料試験法がわかる.材料試験法の概要と評価結果の整理の仕方がわかる.材料試験法の概要がわかる.材料試験法の概要がわからない.
結晶構造がわかる.結晶構造を理解し,ミラー指数やミラー・ブラヴェ指数により結晶面や方位を表すことができる.結晶構造がわかる.結晶構造がわからない.
原子レベルの欠陥と変形のメカニズムがわかる.材料に含まれる原子レベルの欠陥と変形メカニズムとの関連性がわかる.材料に含まれる原子レベルの欠陥がわかる.材料に含まれる原子レベルの欠陥がわからない.
平衡状態図がわかる.平衡状態図の見方を理解し,相の量比を計算できる.平衡状態図の見方がわかる.平衡状態図の見方がわからない.

学科の到達目標項目との関係

 教育目標 D 説明 閉じる

教育方法等

概要:
機械材料に関して,種類・材料試験法・結晶構造・変形のメカニズム・平衡状態図などの基礎を学ぶ.
授業の進め方・方法:
授業は座学が中心で,教科書の中から重要事項を選び,補足資料を使用して進める.
注意点:
【事前学習】
各回の授業内容に関係する教科書の部分を事前に読んで,理解しておくこと.

【評価方法・評価基準】
中間試験と期末試験の平均点で評価を行う(中間試験と期末試験の平均点が50点以上であれば,単位修得となる).

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 機械材料の種類と性質 機械材料の種類と性質の概要を理解できる.
2週 材料の試験および検査法 材料試験法の概要を理解できる.
3週 材料の試験および検査法 評価結果の整理の仕方がわかる.
4週 結晶構造 体心立方格子構造(bcc)と面心立方格子構造(fcc)を理解し,それらに含まれる原子の体積率を計算できる.
5週 結晶構造
結晶面および方位
稠密六方格子(hcp)を理解し,それに含まれる原子の体積率を計算できる.
ミラー指数により方位を表示できる.
6週 結晶面および方位 ミラー指数により結晶面を表示できる.
7週 結晶面および方位 ミラー・ブラヴェ指数により結晶面および方位を表示できる.
8週 中間試験
4thQ
9週 固溶体,転位と変形 固溶体や転位などの原子レベルの欠陥,すべり変形や双晶変形を理解できる.
10週 固溶体,転位と変形 固溶体や転位などの原子レベルの欠陥,すべり変形や双晶変形を理解できる.
11週 平衡状態図 Fe-C系状態図の基本的な見方を理解できる.
12週 回復および再結晶 回復-再結晶による組織や性質の変化を理解できる.
13週 平衡状態図 全率固溶型状態図を理解し,相の量比を計算できる.
14週 平衡状態図 共晶型状態図を理解し,相の量比を計算できる.
15週 期末試験
16週 試験の解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野材料機械材料に求められる性質を説明できる。4後1,後2,後3
金属材料、非金属材料、複合材料、機能性材料の性質と用途を説明できる。4後1,後2,後3
金属と合金の結晶構造を説明できる。4後4,後5,後6,後7,後11
金属と合金の状態変化および凝固過程を説明できる。4後11,後13,後14
合金の状態図の見方を説明できる。4後11,後13,後14
塑性変形の起り方を説明できる。4後9,後10
加工硬化と再結晶がどのような現象であるか説明できる。4後9,後10,後12

評価割合

中間試験期末試験合計
総合評価割合5050100
機械材料の種類と性質10010
材料の試験および検査法10010
結晶構造15015
結晶面および方位15015
固溶体,転位と変形01515
回復および再結晶01515
平衡状態図02020