材料力学Ⅰ

科目基礎情報

学校 一関工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 材料力学Ⅰ
科目番号 0006 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 未来創造工学科(機械・知能系) 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 材料力学(改訂版) 中島正貴著 コロナ社 ¥2700
担当教員 中嶋 剛

到達目標

・応力とひずみの概念を理解する。
・簡単な不静定問題および熱応力問題を解くことができる。
・組合せ応力を理解し,モールの応力円を用いて2軸応力問題を解くことができる。

【教育目標】D

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1力(荷重)と応力、伸びとひずみの違いを理解し、説明することができる。応力やひずみを求める公式を知っている。応力やひずみの概念を理解しておらず、問題を解くことができない。
評価項目2熱応力や引張圧縮の不静定問題を解くことができる。熱応力を求める公式を知っている。引張圧縮の不静定問題を解くための初期条件を正しく式に表すことができる。熱応力や引張圧縮の不静定問題を解くことができない。
評価項目3モールの応力円を理解しており、2軸応力状態での任意面に生じる応力を求めることができる。さらに、任意面および共役面に生じる応力から、主応力を求めることができる。モールの応力円を理解しており、2軸応力状態での任意面に生じる応力を求めることができる。しかしながら、任意面および共役面に生じる応力から、主応力を求めることはできない。モールの応力円を理解していない。2軸応力状態での任意面に生じる応力を求めることができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
材料力学は機械や構造物を設計する際に必要不可欠な知識で,ものづくりの根幹を成す基礎的科目である。材料力学Ⅰでは,材料力学を初めて学ぶ学生も無理なく理解できる問題から始め,応用問題にも対処できる実力を身に付けることを目標とする。
授業の進め方・方法:
教員が教科書の内容を説明し,公式を導出したり,実際に問題を解いてみせる。材料力学は難解なので,教科書を独学で理解するのは難しい。教員はできるだけ分かり易く,時には教科書に載っている解き方より理解しやすい解き方を提示するので,学生は1回1回の授業を集中して受けてほしい。自宅では,授業の復習はもちろん,教科書の例題・演習問題を自主的に解いてほしい。
注意点:
<事前学習>・「授業項目」に対応する教科書の内容を事前に読んでおくこと。
      ・前回の授業資料を復習しておくこと。
<履修上の留意点>・公式はしっかり暗記する。
・教科書の説明は難解であることも多い。教員の説明を良く聞き,そのうえで問題を自分で解いてみることをお薦めする。
         ・課題未提出回数が総数の4分の1を超える場合は低点とする。
<成績の評価>中間試験および期末試験それぞれ50%で評価する。総合成績60点以上を単位修得とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス
単位の換算
MやGといった接頭辞の意味を理解する。
単位の換算ができる。
2週 応力 応力の概念を理解し,荷重(あるいは力)と応力の違いを説明できる。
3週 ひずみ ひずみの概念を理解し,伸び(あるいは縮み)とひずみの違いを説明できる。
4週 フックの法則とポアソン比 フックの法則,縦弾性係数,ポアソン比を説明できる。
5週 せん断および引張試験 せん断の場合の応力を求めることができる。典型的な応力-ひずみ曲線の特徴を説明できる。
6週 せん断および引張試験
許容応力
せん断の場合の応力を求めることができる。典型的な応力-ひずみ曲線の特徴を説明できる。許容応力を説明できる。
7週 応力集中 応力集中,応力集中係数について説明できる。
8週 中間試験
4thQ
9週 試験の解説
簡単な不静定問題
簡単な不静定問題について,変形条件を考慮して式を立てることができる。
10週 熱応力1 熱応力問題を解くことができる。
11週 熱応力2 熱応力問題を解くことができる。
12週 組合せ応力 2軸応力状態のときに生じるひずみを求めることができる。
13週 モールの応力円1 2軸応力状態のとき,与えられた主応力から任意面に生じる応力を求めることができる。
14週 モールの応力円2 2軸応力状態のとき,与えられた主応力から任意面に生じる応力を求めることができる。
15週 期末試験
16週 試験の解説
まとめ
これまでの学習内容を振り返る。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学荷重が作用した時の材料の変形を説明できる。4
応力とひずみを説明できる。4
フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。4
許容応力と安全率を説明できる。4
両端固定棒や組合せ棒などの不静定問題について、応力を計算できる。4
線膨張係数の意味を理解し、熱応力を計算できる。4
引張荷重や圧縮荷重が作用する棒の応力や変形を計算できる。4
ねじりを受ける丸棒のせん断ひずみとせん断応力を計算できる。4
丸棒および中空丸棒について、断面二次極モーメントと極断面係数を計算できる。4
軸のねじり剛性の意味を理解し、軸のねじれ角を計算できる。4

評価割合

試験合計
総合評価割合100100
基礎的能力5050
専門的能力5050
分野横断的能力00