材料工学Ⅱ

科目基礎情報

学校 一関工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 材料工学Ⅱ
科目番号 0022 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 未来創造工学科(機械・知能系) 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:材料学,著者:久保井・樫原,発行:コロナ社
担当教員 村上 明

到達目標

①炭素鋼の状態図を理解できる.
②炭素鋼の熱処理方法と,それによる組織および性質の違いを説明できる.
③金属材料・セラミックス材料・複合材料の機械的性質の評価方法や,評価結果の表し方・読み取り方を理解できる.

【教育目標】C,D
【学習・教育到達目標】C-2,D-1

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)未到達レベルの目安(不可)
炭素鋼の組織と熱処理がわかる.炭素鋼の組織と熱処理との関連性がわかる.炭素鋼の組織と熱処理がわかる.炭素鋼の組織,熱処理がわからない.
機械材料の種類と性質がわかる.機械材料単体の種類と性質に加えて,複合材料や複合則がわかる.機械材料の種類と性質がわかる.機械材料の種類と性質がわからない.
クリープや疲労がわかる.クリープや疲労を理解し,寿命を予測できる.クリープや疲労の概略がわかる.クリープや疲労がわからない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
3年の「材料工学Ⅰ」で学んだ基礎知識を基にして,機械や構造物を構成する実用材料の種類や機械的性質,および熱処理による性質の変化などを金属組織的な視点から学ぶ.
授業の進め方・方法:
授業は座学が中心で,教科書の中から機械材料に関連した重要事項を選び,補足資料を適宜使用して進める.
注意点:
【事前学習】
教科書の各授業内容に対応する部分を事前に読んで,理解しておくこと.

【評価方法・評価基準】
中間試験と期末試験の平均点で評価を行い,60点以上を単位修得とする.自学自習をして自己学習レポート(自学自習課題)を提出すること.自己学習レポートの未提出が4分の1を超える場合や,内容が不十分な場合は低点となる.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業
必履修

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 炭素鋼の製法 炭素鋼の製法がわかる.
2週 炭素鋼の基礎 炭素鋼の基本的な組織がわかる.
3週 炭素鋼の熱処理と組織 炭素鋼の熱処理と,それによる組織の違いがわかる.
4週 炭素鋼の熱処理と組織 炭素鋼の熱処理と,それによる組織の違いがわかる.
5週 炭素鋼の組織と性質 炭素鋼の組織と性質の違いがわかる.
6週 時効硬化 時効の方法,硬化のメカニズムがわかる.
7週 表面硬化処理 表面硬化処理の種類と硬化のメカニズムがわかる.
8週 中間試験
2ndQ
9週 機械材料の種類と性質 鉄鋼材料や非鉄金属材料の種類・性質・用途などがわかる.
10週 機械材料の種類と性質 鉄鋼材料や非鉄金属材料の種類・性質・用途などがわかる.
11週 機械材料の種類と性質 鉄鋼材料や非鉄金属材料の種類・性質・用途などがわかる.
12週 クリープ
クリープひずみの予測法がわかる.
13週 脆性材料
複合材料
脆性材料の機械的性質の評価方法がわかる.
複合材料の弾性率の複合則がわかる.
14週 金属疲労 耐久限度線図がわかる.
15週 期末試験
16週 まとめ 学習内容を振り返り,応用について考えることができる.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野材料引張試験の方法を理解し、応力-ひずみ線図を説明できる。4
硬さの表し方および硬さ試験の原理を説明できる。4
脆性および靱性の意味を理解し、衝撃試験による粘り強さの試験方法を説明できる。4
疲労の意味を理解し、疲労試験とS-N曲線を説明できる。4
機械的性質と温度の関係およびクリープ現象を説明できる。4
鉄鋼の製法を説明できる。4
炭素鋼の性質を理解し、分類することができる。4
Fe-C系平衡状態図の見方を説明できる。4
焼きなましの目的と操作を説明できる。4
焼きならしの目的と操作を説明できる。4
焼入れの目的と操作を説明できる。4
焼戻しの目的と操作を説明できる。4

評価割合

中間試験期末試験合計
総合評価割合5050100
炭素鋼の製法,基礎20020
炭素鋼の熱処理,組織,性質20020
時効硬化,表面硬化処理10010
機械材料の種類と性質03030
クリープ~金属疲労02020