電気情報工学基礎実験Ⅰ

科目基礎情報

学校 一関工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 電気情報工学基礎実験Ⅰ
科目番号 0005 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 未来創造工学科(電気・電子系) 対象学年 2
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 教材:電気情報工学基礎実験Ⅰ実験書 / 参考書:田中謙一郎,”初めて学ぶ人のための電気の理論",オーム社
担当教員 秋田 敏宏,河原田 至

到達目標

① 電気情報工学における基礎事項に関する実験内容を理解できる.
② 実験装置の使用方法を理解し,共同実験者と協力しながら安全に実験を行うことができる.
③ レポートの作成方法を理解できる.

【教育目標】 C

【キーワード】 実験実習,計測技術,電気回路,電気磁気学

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
電気情報工学における基礎事項に関する実験内容を理解できる.それぞれの実験の目的や原理を理解して実験に積極的に取り組みことができる.それぞれの実験の目的や原理を理解して実験に取り組みことができる.それぞれの実験の目的や原理が理解しできず,実験に取り組みことができない.
実験装置の使用方法を理解し,共同実験者と協力しながら安全に実験を行うことができる.実験装置の使用方法を十分に理解し,共同実験者と協力しながら安全に配慮して実験を行うことができる.実験装置の使用方法を理解し,安全に配慮して実験を行うことができる.実験装置の使用方法を理解できない.または,安全に配慮して実験を行うことができない.
レポートの作成方法を理解できる.実験データの整理をすることができ,そのデータから読み取れる内容と理論を関連付けて説明することができる.実験データの整理をすることができ,そのデータから読み取れる内容を説明することができる.実験データの整理をすることができず,そのデータから読み取れる内容を説明することができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 電気情報工学の基礎である電気回路と電気磁気学に関する基礎事項を実験を通して理解することが目的である.また,実験は安全に細心の注意を払うことが求められ,安全に関する意識を持ちながら実験を行い,実験により得られたデータの取り扱い方,レポートの書き方を習得することが目的である.
授業の進め方・方法:
・ 実験は,全10班編成となります.その班単位で各実験項目について実験を行います.
・ 3週目までは,全体共通で行います.この3週で実験データの整理やレポートの作成法について習得します.4週目以降の5テーマについては,班ごとに順番に実験を行います.
・ 各実験とも,1回目は予習レポートの確認および実験,2回目は実験レポート添削および次回実験の予習レポート作成となります.
注意点:
・ 実験は,実験指導者からの指示に従い,安全に細心の注意を払いながら班メンバー全員で協力して行うこと.
・ 班別各実験テーマにおいて,1回目の実験開始前までに予習レポートを作成し,担当教員に提出すること.
・ 班別各実験テーマにおいて,2回目の実験開始前までに実験レポートを作成し,担当教員に提出すること. 

【事前学習】
・ 各実験の前に予習レポートの作成を通じて,実験内容の理解に努める.
・ 2回目の実験前までに実験データを整理して,レポートを作成する.

【評価方法・評価基準】
 予習レポート,実験レポートの内容および提出状況と実験に取り組む姿勢を評価する.実験レポートが一つでも未提出がある場合には,評価を60点未満とする.詳細は,第1回目の授業で告知する.レポートの内容に関する評価は,実験内容の理解の程度と実験結果の整理とその結果に関する理解の程度を評価する.総合成績60点以上を単位修得とする.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 実験の概要と実験実習の心得を理解できる.
2週 【計測技術】オシロスコープによる波形観測 オシロスコープの基本的な使い方が理解でき,振幅や周期・位相などの諸量を測定できる.実験データの整理ができる.
3週 【計測技術】オシロスコープによる波形観測 キャパシタンスCを含む回路の電圧波形・電流波形の特徴を理解できる.レポートの作成方法について理解できる.
4週 【電気磁気学①】コイルが作る磁界 ガウスメータの使用方法を理解し,磁束密度を測定できる.
5週 【電気磁気学①】コイルが作る磁界 右ねじの法則を理解し,コイルが作る磁界の強さと分布を理解できる.
6週 【電気磁気学②】電磁誘導による電気の発生 磁石の速度変化やコイルの巻数変化による誘導起電力の測定ができる.
7週 【電気磁気学②】電磁誘導による電気の発生 電磁誘導を理解し,磁束の変化と電場の発生との関係を理解できる.
8週 レポート作成指導・予備実験日 指摘事項に基づいてレポートの修正ができる.
2ndQ
9週 【電気回路①】中抵抗測定法 ホイートストンブリッジ法や電圧降下法による中抵抗の測定方法を理解でき,未知抵抗を測定することができる.
10週 【電気回路①】中抵抗測定法 ホイートストンブリッジ回路を理解し,未知抵抗の測定方法を理解できる.指示計器の内部抵抗の影響について理解することができる.
11週 【電気回路②】抵抗の直並列回路 テスタの基本的な使い方が理解でき,抵抗の直並列回路における直流電圧および直流電流を測定できる.
12週 【電気回路②】抵抗の直並列回路 キルヒホッフの法則を理解し,抵抗の直並列回路における電圧・電流の関係を理解できる.
13週 【電気回路③】分流器・倍率器 指示計器の使い方を理解でき,分流器・倍率器に関する直流電圧および直流電流の計測ができる.
14週 【電気回路③】分流器・倍率器 分圧の法則および分流の法則を理解し,分流器・倍率器の役割と計測器での利用法を理解できる.
15週 レポート作成指導・予備実験日・まとめ 指摘事項に基づいてレポートの修正ができる.実験内容を確認し,電気回路や電気磁気学の理論とのつながりを意識できる.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理実験物理実験電磁気に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野計測指示計器について、その動作原理を理解し、電圧・電流測定に使用する方法を説明できる。4
倍率器・分流器を用いた電圧・電流の測定範囲の拡大手法について説明できる。4
分野別の工学実験・実習能力電気・電子系分野【実験・実習能力】電気・電子系【実験実習】電圧・電流・電力などの電気諸量の測定が実践できる。4
抵抗・インピーダンスの測定が実践できる。4
オシロスコープを用いて実際の波形観測が実施できる。4
電気・電子系の実験を安全に行うための基本知識を習得する。4
キルヒホッフの法則を適用し、実験結果を考察できる。4
分流・分圧の関係を適用し、実験結果を考察できる。4
ブリッジ回路の平衡条件を適用し、実験結果を考察できる。4
重ねの理を適用し、実験結果を考察できる。4

評価割合

予習レポート実験態度実験レポート提出状況合計
総合評価割合10126018100
基礎的能力00000
専門的能力10126018100
分野横断的能力00000