高電圧工学

科目基礎情報

学校 一関工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 高電圧工学
科目番号 0024 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 未来創造工学科(電気・電子系) 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 高電圧パルスパワー工学, 著者:高木浩一他, 発行:理工図書
担当教員 高木 浩一

到達目標

①電界と各種電極間の電界について説明・計算することができる。
②気体の絶縁破壊機構である, タウンゼント理論とストリーマ理論に関する現象について説明・計算することができる。
③液体, 固体誘電体の放電現象, 電気伝導, 絶縁破壊機構について説明することができる。
【教育目標】 D   【学習・教育到達目標】 D-1

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 電界と各種電極間の電界について説明・計算することができる。電界について十分理解し, 各種電極配置下における電界分布について十分説明でき,代表的な電極配置で計算することができる。電界について理解し, 各種電極配置下における電界分布についてその概要を説明できる。電界についておよび各種電極配置下における電界分布について説明できない。
評価項目2 気体の絶縁破壊機構である, タウンゼント理論とストリーマ理論に関する現象について説明・計算することができる。気体の絶縁破壊機構である, タウンゼント理論とストリーマ理論に関する現象について十分説明することができ,絶縁破壊電圧など代表的な条件で計算することができる。気体の絶縁破壊機構である, タウンゼント理論とストリーマ理論に関する現象について概要を説明することができる。気体の絶縁破壊機構である, タウンゼント理論とストリーマ理論に関する現象について説明することができない。
評価項目3 液体, 固体誘電体の放電現象, 電気伝導, 絶縁破壊機構について説明することができる。液体, 固体誘電体の放電現象, 電気伝導, 絶縁破壊機構について十分説明することができる。液体, 固体誘電体の放電現象, 電気伝導, 絶縁破壊機構について概要を説明することができる。液体, 固体誘電体の放電現象, 電気伝導, 絶縁破壊機構について説明することができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
高電圧下での種々の誘電体の放電現象について学ぶ。予備知識として, 電界の概念について復習する。次に気体および荷電粒子の性質や挙動について学習する。気体中での放電の基礎理論である,タウンゼント理論およびストリーマ理論を習得する。次に、プラズマの性質や定常放電について、さらに,液体, 固体の放電現象について学ぶ。最後に、電力輸送などの電力機器と高電圧現象の関りについて学ぶ。
授業の進め方・方法:
下欄「授業内容」に対する教科書の内容を事前に読んでおくこと。授業は, 教科書を中心とした講義により進める。
注意点:
授業毎の自学自習課題および中間試験と期末試験で評価する。詳細は第1回目の授業で告知する。
60点以上を単位取得とする。
授業毎の自学自習課題の未提出が、全体の課題数の4分の1を越える場合は評価を60点未満とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業
必履修

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 電界の基本的概念と各種電極間の電界分布 電界について説明することができる。代表的な電極配置における電界の分布を計算することができる。
2週 気体の性質(衝突断面積, 平均自由行程,ボルツマン分布など) 気体の性質について説明することができる。衝突断面積, 平均自由行程,ボルツマン分布について説明することができる。
3週 荷電粒子の性質 荷電粒子の電界中の振る舞いについて説明することができる。
4週 放電開始理論, タウンゼント理論 放電開始理論, タウンゼント理論について説明することができる。
5週 パッシェンの法則,ストリーマ理論 パッシェンの法則、ストリーマ理論について説明することができる。
6週 定常プラズマの性質(デバイ長、プラズマ振動、旋回運動) 定常プラズマの性質(デバイ長、プラズマ振動、旋回運動)を説明することができる。
7週 定常気体放電;コロナ・グロー・アーク放電とその性質 コロナ・グロー・アーク放電とその性質について説明することができる。
8週 これまでのまとめ これまで学んできた7週までの概要を説明および諸法則を導き出することができる。
2ndQ
9週 総合演習1 これまで学んできた7週までの事例演習に的確に解答することができる。
10週 高電圧の発生 高電圧の発生について説明することができる。
11週 液体, 固体の電気伝導と絶縁破壊 液体, 固体の電気伝導と絶縁破壊について説明することができる。
12週 複合誘電体の電界と放電現象 複合誘電体の電界と放電現象について説明することができる。
13週 電力機器の絶縁 電力機器の絶縁を説明することができる。
14週 総合演習2 これまで学んできた13週までの事例演習に的確に解答することができる。
15週 まとめ これまで学んできた13週までの概要を説明および諸法則を導き出することができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験自己学習課題合計
総合評価割合8020100
基礎的能力000
専門的能力8020100