電気電子計測

科目基礎情報

学校 一関工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 電気電子計測
科目番号 0061 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 未来創造工学科(電気・電子系) 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:坂巻 佳壽美、大内 繁男、”知っておきたい計測器の基本 テスター、オシロ、ネットアナ、スペアナ、ロジアナの原理と使いこなし”,オーム社/教材:電子テキスト(Moodleで配布)
担当教員 川上 雅士

到達目標

①計測方法を分類でき、各種計測法の原理を説明できる。
②データを統計処理できる。
③SI単位系や、計測標準とトレーサビリティの関係について説明できる。
【教育目標】D  【学習・教育到達目標】D-1

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
計測方法を分類でき、各種計測法の原理を説明できる。計測方法を分類でき、ロジックアナライザ、スペクトラムアナライザ、ネットワークアナライザを含むその各種計測法の原理を説明できる。計測方法を分類でき、各種計測法の原理を説明できる。計測方法を分類でき、各種計測法の原理を説明できない。
データを統計処理できる。データを統計処理でき,その結果を考察することができる。データを統計処理できる。データを統計処理できない。
SI単位系における基本単位と組立単位について説明できる。SI単位系における基本単位と組立単位について詳しく説明できる。SI単位系における基本単位と組立単位について説明できる。SI単位系における基本単位と組立単位について説明できない。
計測標準とトレーサビリティの関係について説明できる。計測標準とトレーサビリティの関係について詳しく説明できる。計測標準とトレーサビリティの関係について説明できる。計測標準とトレーサビリティの関係について説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
「計測工学」は「測る」手法・アルゴリズムを考察する学問である。各種計測器はその具体的な実装結果である。
電気電子計測では、計測工学の基礎及び電気工学・電子工学の分野に関連してこれまでに開発されてきた計測手法や装置の原理を学ぶ。
授業の進め方・方法:
・講義はMoodle上の電子テキストに沿って行う。
・本科目は、オムニバス的に講義する。
注意点:
【事前学習】
授業項目に該当する電子テキスト及び教科書の内容を読み予習すること。また、これまで電気・電子系で学習してきた科目、特に応用数学Ⅱ(確率統計)の知識があることを前提に講義するので、必要に応じて当該科目を復習すること。
【評価方法・評価基準】
レポート未提出が必要数の4分の1を超える場合は不合格点とする。
評価はレポート(100%)とし、60点以上を単位修得とする。60点未満の場合は再試験を実施し60点以上で評価60点の単位修得とする。
詳細は第1回授業で告知する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンスと計測の定義、SI単位系 SI単位系における基本単位と組立単位について説明できる。
2週 標準とトレーサビリティー、計測機器の基本的機能、測定法 計測標準とトレーサビリティの関係について説明できる。
3週 不確かさ(定義と統計の復習) 不確かさの概念について説明できる。
4週 不確かさ(統計の復習と仮説検定)と回帰曲線(最小二乗法) 仮説検定について説明できる。計測値から回帰曲線を求めることができる。
5週 ノイズとSN比 ノイズを大まかに分類できる。SN比を計算できる。
6週 アナログ指示計器1(アナログ指示計器の基礎、電流計) アナログ指示計器について、その動作原理を理解し、電圧・電流測定に使用する方法を説明できる。分流器を用いた電流の測定範囲の拡大手法について説明できる。
7週 アナログ指示計器2(電圧計、電力計、抵抗計) 倍率器を用いた電圧の測定範囲の拡大手法について説明できる。ブリッジ回路を用いたインピーダンスの測定原理を説明できる。有効電力、無効電力、力率の測定原理とその方法を説明できる。電力量の測定原理を説明できる
8週 デジタル表示計器1(デジタル表示計器の基礎) A/D変換を用いたディジタル計器の原理について説明できる。
4thQ
9週 デジタル表示計器2(電圧計、電流計、抵抗計) 2線式(二端子法)と4線式(四端子法)の抵抗計測を説明できる。
10週 デジタル表示計器3(デジタルマルチメータ、ユニバーサルカウンタ) ノーマルモードとコモンモードを説明できる。
11週 オシロスコープ オシロスコープの動作原理を説明できる。
12週 ロジックアナライザ ロジックアナライザの動作原理を説明できる。
13週 スペクトラムアナライザ スペクトラムアナライザの動作原理を説明できる。
14週 ネットワークアナライザ ネットワークアナライザの動作原理を説明できる。
15週 まとめ
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野計測計測方法の分類(偏位法/零位法、直接測定/間接測定、アナログ計測/ディジタル計測)を説明できる。4
精度と誤差を理解し、有効数字・誤差の伝搬を考慮した計測値の処理が行える。4
SI単位系における基本単位と組立単位について説明できる。4
計測標準とトレーサビリティの関係について説明できる。4
指示計器について、その動作原理を理解し、電圧・電流測定に使用する方法を説明できる。4
倍率器・分流器を用いた電圧・電流の測定範囲の拡大手法について説明できる。4
A/D変換を用いたディジタル計器の原理について説明できる。4
ブリッジ回路を用いたインピーダンスの測定原理を説明できる。4
有効電力、無効電力、力率の測定原理とその方法を説明できる。4
電力量の測定原理を説明できる。4
オシロスコープの動作原理を説明できる。4

評価割合

課題合計
総合評価割合100100
基礎的能力5050
専門的能力5050
分野横断的能力00