到達目標
(1) 整数論と代数学の基礎的事項を理解できる
(2) 集合、論理学の基礎的事項を理解できる
(3) 写像の基礎的な性質を理解できる
【教育目標】D
【キーワード】整数論,集合,論理学,写像,計算の複雑さ
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
整数論と代数学の基本事項を理解できる | 基本概念を理解し、新たな問題に活用できる | 基本概念を理解し、説明できる | 基本概念を理解できない |
集合、論理学の基本的な性質を理解できる | 基本概念を理解し、新たな問題に活用できる | 基本概念を理解し、説明できる | 基本概念を理解できない |
写像の基本的な性質を理解できる | 基本概念を理解し、新たな問題に活用できる | 基本概念を理解し、説明できる | 基本概念を理解できない |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
情報科学における様々な議論の基礎となる離散数学の用語と概念を学ぶ。
整数論、集合、論理学、写像の基礎的な内容を理解し、それらについて論理的な議論ができるようになることを目標とする。
授業の進め方・方法:
基本的には教科書に沿って進めるが、一部順番を変更する。
初等整数論と計算の複雑さの一部は教科書で扱っていない内容のため、別途資料を配布する。
教科書の一部についてのみ講義を行い、残りの項目は自習とする。
指定された内容と演習課題について事前学習し、授業の前に提出すること。
授業において、演習課題の解説を行う。
注意点:
【事前学習】
授業で扱う内容について教科書の記載を確認すること。また、前回の授業で扱った内容について復習し、用語の意味を再確認しておくこと。
【評価方法・評価基準】
総合課題(70%)、授業中課題(30%)で評価する。詳細は第1回目の授業で告知する。
離散数学の基本的事項についての理解度とこれらについての論理的な説明能力を評価する。
総合課題については期末にレポート課題として実施するので期日までに提出すること。
指定した内容に対して自学自習をしてレポートを提出すること。自己学習レポートの未提出が、4分の1を超える場合は不合格点とする。
総合成績60点以上を単位修得とする。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
初等整数論 (1):ユークリッド互除法 |
ユークリッド互除法の原理を理解し、活用できる
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2週 |
初等整数論 (2):一次不定方程式の整数解 |
一次不定方程式の整数解を求めることができる
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3週 |
初等整数論 (3):合同式・フェルマーの小定理 |
フェルマーの小定理の式の意味と証明を理解できる
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4週 |
集合論 (1):集合に関する基本的な用語 |
集合に関する基本的な用語を理解できる
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5週 |
集合論 (2):ド・モルガンの法則と包除原理 |
ド・モルガンの法則と包除原理の意味を理解できる
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6週 |
集合論 (3):適合率と再現率 |
適合率と再現率について理解し、データに対して適用できる
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7週 |
論理学 (1):論理演算、含意、推論 |
論理演算の基本事項を理解できる
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8週 |
論理学 (2):必要条件と十分条件 |
必要条件と十分条件について理解し、活用できる
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4thQ |
9週 |
論理学 (3):全称記号と存在記号 |
全称記号と存在記号について理解し、活用できる
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10週 |
写像 (1):単射と全射、合成写像 |
写像に関する基本的な定義と性質を理解する
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11週 |
写像 (2):鳩の巣原理 |
鳩の巣原理について理解し、活用できる
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12週 |
帰納法 |
帰納法を用いた証明を行うことができる
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13週 |
計算の複雑さ (1):ランダウの記号・アルゴリズムの計算量 |
ランダウの記号の定義と性質を理解し、活用できる
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14週 |
計算の複雑さ (2):問題の難しさ(クラスPとクラスNP) |
クラスP、クラスNP、NP完全などの用語を理解する
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15週 |
講義のまとめ |
これまでの講義内容に関する演習とその解説を行う
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 情報系分野 | 情報数学・情報理論 | 集合に関する基本的な概念を理解し、集合演算を実行できる。 | 4 | |
集合の間の関係(関数)に関する基本的な概念を説明できる。 | 4 | |
ブール代数に関する基本的な概念を説明できる。 | 4 | |
論理代数と述語論理に関する基本的な概念を説明できる。 | 4 | |
離散数学に関する知識をアルゴリズムの設計、解析に利用することができる。 | 2 | |
評価割合
| 総合課題 | 課題 | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 30 | 100 |
基礎的能力 | 40 | 30 | 70 |
専門的能力 | 30 | 0 | 30 |