情報数学

科目基礎情報

学校 一関工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 情報数学
科目番号 0008 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 未来創造工学科(情報・ソフトウェア系) 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 イラストで学ぶ 離散数学 伊藤大雄 著 講談社
担当教員 小池 敦

到達目標

(1) 整数論と代数学の基礎的事項を理解できる
(2) 集合、論理学の基礎的事項を理解できる
(3) 写像の基礎的な性質を理解できる

【教育目標】D

【キーワード】整数論,集合,論理学,写像,計算の複雑さ

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
整数論と代数学の基本事項を理解できる基本概念を理解し、新たな問題に活用できる基本概念を理解し、説明できる基本概念を理解できない
集合、論理学の基本的な性質を理解できる基本概念を理解し、新たな問題に活用できる基本概念を理解し、説明できる基本概念を理解できない
写像の基本的な性質を理解できる基本概念を理解し、新たな問題に活用できる基本概念を理解し、説明できる基本概念を理解できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
情報科学における様々な議論の基礎となる離散数学の用語と概念を学ぶ。
整数論、集合、論理学、写像の基礎的な内容を理解し、それらについて論理的な議論ができるようになることを目標とする。
授業の進め方・方法:
基本的には教科書に沿って進めるが、一部順番を変更する。
初等整数論と計算の複雑さの一部は教科書で扱っていない内容のため、別途資料を配布する。

教科書の一部についてのみ講義を行い、残りの項目は自習とする。
指定された内容を事前学習し、授業後、演習課題を提出すること。
注意点:
【事前学習】
授業で扱う内容について教科書の記載を確認すること。また、前回の授業で扱った内容について復習し、用語の意味を再確認しておくこと。

【評価方法・評価基準】
中間・期末試験(70%)、授業中課題(30%)で評価する。詳細は第1回目の授業で告知する。
離散数学の基本的事項についての理解度とこれらについての論理的な説明能力を評価する。

指定した内容に対して自学自習をしてレポートを提出すること。自己学習レポートの未提出が、4分の1を超える場合は不合格点とする。
総合成績60点以上を単位修得とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 初等整数論 (1):ユークリッド互除法 ユークリッド互除法の原理を理解し、活用できる
2週 初等整数論 (2):一次不定方程式の整数解 一次不定方程式の整数解を求めることができる
3週 初等整数論 (3):合同式・フェルマーの小定理 フェルマーの小定理の式の意味と証明を理解できる
4週 集合論 (1):集合に関する基本的な用語 集合に関する基本的な用語を理解できる
5週 集合論 (2):ド・モルガンの法則と包除原理 ド・モルガンの法則と包除原理の意味を理解できる
6週 集合論 (3):適合率と再現率 適合率と再現率について理解し、データに対して適用できる
7週 論理学 (1):論理演算、含意、推論 論理演算の基本事項を理解できる
8週 論理学 (2):必要条件と十分条件 必要条件と十分条件について理解し、活用できる
4thQ
9週 論理学 (3):全称記号と存在記号 全称記号と存在記号について理解し、活用できる
10週 写像 (1):単射と全射、合成写像 写像に関する基本的な定義と性質を理解する
11週 写像 (2):鳩の巣原理 鳩の巣原理について理解し、活用できる
12週 帰納法 帰納法を用いた証明を行うことができる
13週 計算の複雑さ (1):ランダウの記号・アルゴリズムの計算量 ランダウの記号の定義と性質を理解し、活用できる
14週 計算の複雑さ (2):問題の難しさ(クラスPとクラスNP) クラスP、クラスNP、NP完全などの用語を理解する
15週 講義のまとめ これまでの講義内容に関する演習とその解説を行う
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野情報数学・情報理論集合に関する基本的な概念を理解し、集合演算を実行できる。4
集合の間の関係(関数)に関する基本的な概念を説明できる。4
ブール代数に関する基本的な概念を説明できる。4
論理代数と述語論理に関する基本的な概念を説明できる。4
離散数学に関する知識をアルゴリズムの設計、解析に利用することができる。2

評価割合

総合課題課題合計
総合評価割合7030100
基礎的能力403070
専門的能力30030