情報工学基礎実習Ⅰ

科目基礎情報

学校 一関工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 情報工学基礎実習Ⅰ
科目番号 0010 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 未来創造工学科(情報・ソフトウェア系) 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 これ1冊でできる!ラズベリー・パイ 超入門 改訂第5版 福田 和宏著 ソーテック社
担当教員 小池 敦,佐藤 建,水津 俊介,千田 栄幸,早川 知道

到達目標

(1) 組み込み機器上で動作するプログラムを作成し動かすことができる
(2) 組み込み機器にハードウェアを接続し、プログラムから制御することができる
(3) ネットワーク機器の基本的な設定を行うことができる

【教育目標】C, D

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
組み込み機器上で動作するプログラムを作成し動かすことができる組み込み機器の特性を理解した上で効率的なプログラムを作成できる組み込み機器上で自ら作成したプログラムを実行できる組み込み機器上でプログラムを実行できない
組み込み機器にハードウェアを接続し、プログラムから制御することができる組み込み機器のアーキテクチャを理解した上でハードウェアを制御するプログラムを作成できるハードウェアの基本的な制御を行うプログラムを作成できるハードウェアの基本的な制御を行うプログラムを作成できない
ネットワーク機器の基本的な設定を行うことができるネットワークの仕組みを理解した上でセキュアなネットワークを構築できるセキュアなネットワーク構築のための標準的なネットワーク機器設定を行えるネットワーク機器の設定が行えない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
すべてのモノがインターネット上で接続されるIoT社会で必要とされる実践力を身に着ける。
そのために組み込み機器やネットワーク機器の適切な制御方法を学ぶ。
授業の進め方・方法:
グループでの実習を基本とするが、必要に応じて講義を行う。
教科書で扱わない内容については、別途資料を配布する。
適宜レポート課題を出すので、期日までに提出すること。
注意点:
【事前学習】
授業で扱う内容について教科書の記載を確認すること。また、前回の授業で扱った内容について復習し、用語の意味を再確認しておくこと。

【評価方法・評価基準】
課題(80%)、発表(20%)で評価する。詳細は第1回目の授業で告知する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業の概要説明、部材確認、ラズパイ設定と起動 ラズパイに対する適切な設定と起動ができるようになる。
2週 レポートの書き方 理科系のレポートを書く際の基本事項として、レポートの構成や「事実と意見の分離」等の原則を理解する。
3週 Linuxの基礎 基本的なLinuxコマンドやエディタの使用方法を習得し、ネットワーク設定、ディスプレイ設定、ソフトウェアインストール等を行えるようになる。
4週 ラズパイによるサーバー構築 ラズパイ上にWebサーバーやファイルサーバーを構築できるようになる。
5週 ラズパイ上でのプログラミング(Scratch, Python) ラズパイ上でScratchやPythonによるプログラミングができるようになる。
6週 ラズパイによる周辺機器制御(原理、LED) ブレッドボードを活用し、ラズパイとLEDを接続し、LEDの制御ができるようになる。
7週 周辺機器からの割り込み制御(スイッチ) プログラム上で周辺機器からの割り込みを制御できるようになる。
8週 I2Cデバイス制御 プログラム上でI2Cデバイスの制御ができるようになる。
2ndQ
9週 ラズパイによるWebプログラミング ラズパイ上のプログラムからWebサービスにアクセスできるようになる。
10週 ネットワークの基礎 TCP/IPの概要を理解した上で、Linux上の基本的なネットワークコマンドを使えるようになる。
11週 スイッチングハブ VLANについて理解し、セキュリティを考慮したスイッチングハブの設定ができるようになる。
12週 L3スイッチ パケットフィルタの原理を理解し、セキュリティを考慮したL3スイッチの設定ができるようになる。
13週 ルータ1 ネットワークのルーティングについて理解し、セキュリティを考慮したルータの設定ができるようになる。
14週 ルータ2 VPNについて理解し、ルータを用いてセキュアなVPNを構築できる。
15週 無線LAN 無線LANのセキュリティリスクを理解し、適切なアクセスポイントの設定ができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。2
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。2
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。2
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。2
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。2
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。2
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。2
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3
専門的能力分野別の専門工学情報系分野プログラミング要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを設計できる。3
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを設計することができる。3
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを実装することができる。3
要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを実装できる。3
計算機工学ハードウェア記述言語など標準的な手法を用いてハードウェアの設計、検証を行うことができる。4
要求仕様に従って、標準的なプログラマブルデバイスやマイコンを用いたシステムを構成することができる。4
コンピュータシステムシステム設計には、要求される機能をハードウェアとソフトウェアでどのように実現するかなどの要求の振り分けやシステム構成の決定が含まれることを説明できる。3
ユーザの要求に従ってシステム設計を行うプロセスを説明することができる。3
プロジェクト管理の必要性について説明できる。3
WBSやPERT図など、プロジェクト管理手法の少なくとも一つについて説明できる。3
ER図やDFD、待ち行列モデルなど、ビジネスフロー分析手法の少なくとも一つについて説明できる。3
システムプログラムコンパイラの役割と仕組みについて説明できる。4

評価割合

課題発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力300000030
専門的能力3010000040
分野横断的能力2010000030