計算機アーキテクチャー

科目基礎情報

学校 一関工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 計算機アーキテクチャー
科目番号 0023 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 未来創造工学科(情報・ソフトウェア系) 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:論理回路入門第3版,著者:浜辺隆二,発行:森北出版
担当教員 阿部 林治

到達目標

①コンピュータの歴史がわかる。
②コンピュータの基本構成とデータの内部表現がわかる。
③与えられた条件から、真理値表・状態遷移表を作ることができる。
④真理値表、カルノー図から論理式を求めることができる。
⑤論理式から回路図を作ることができる。
⑥フリップフロップを用いた順序回路を設計することができる。

【教育目標】 C, D
【学習・教育到達目標】 C, D

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
①コンピュータの歴史がわかる。コンピュータの歴史を説明できる。コンピュータの歴史を知っている。コンピュータの歴史に関する知識がない。
②コンピュータの基本構成とデータの内部表現がわかる。コンピュータの基本構成とデータの内部表現について、特徴を示して説明できる。コンピュータの基本構成とデータの内部表現について知っている。コンピュータの基本構成とデータの内部表現について理解できない。
③与えられた条件から、真理値表・状態遷移表を作ることができる。問題を理解し、真理値表・状態遷移表を作ることができる。真理値表・状態遷移表を理解できる。真理値表・状態遷移表を理解できない。
④真理値表、カルノー図から論理式を求めることができる。真理値表、カルノー図から簡単化された論理式を求めることができる。真理値表、カルノー図から論理式を求めることができる。真理値表、カルノー図から論理式を求めることができない。
⑤論理式から回路図を作ることができる。論理式から回路図、回路図から論理式を求めることができる。論理演算、論理回路を理解できる。論理演算、論理回路を理解できない。
⑥フリップフロップを用いた順序回路を設計することができる。各フリップフロップの動作を理解し、順序回路を設計することができる。各フリップフロップの動作と、順序回路の動作が理解できる。各フリップフロップの動作と、順序回路の動作が理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 コンピュータの基本構成と各回路の役割を把握する。さらに、デジタル回路の設計を目指して、基本的なデジタル回路設計法の理解を深める。
授業の進め方・方法:
 講義は、教科書、プリントに沿って行い、定期的に課題の提出を求める。さらに講義内容の理解を深めるためにPCや論理ICなど実際のハードウェアにも触れ機会を設ける。
注意点:
 課題は期限厳守で提出すること。

【事前学習 】
 「授業内容」 に対する教科書の内容を事前に読んでおくこと。また、前回授業部分を復習しておくこと。

【評価方法・基準 】
 試験結果(80%)、課題(20%)で評価する。詳細は第1回目の授業で告知する。コンピュータシステムに関する知識と、基本的なデジタル回路設計法に関する理解の程度を評価する。
 自学自習をしてレポートを提出すること。自己学習レポートの未提出が、4分の1を超える場合は不合格点とする。総合成績60点以上を単位修得とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業
必履修

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 導入+コンピュータの歴史 コンピュータの歴史がわかる。
2週 コンピュータの基本構成 コンピュータの基本構成が理解できる。
3週 実際のハードウェア(PC分解) 基本構成と実際のハードウェア(PC)との関連付けができる。
4週 データ表現 基数変換ができる。整数の内部表現や補数を用いた演算について理解できる。
5週 浮動小数点表現と符号体系 IE3準拠による表現方法やBCD符号、グレイ符号、パリティチェック内容が理解できる。
6週 論理関数+基本論理演算 基本的な論理回路、およびブール代数が理解できる。また、ブール代数、およびカルノー図による論理式の簡単化ができる。
7週 実際のハードウェア(論理IC) 論理関数と実際のハードウェア(論理IC)との関連付けができる。
8週 完全系、標準形と真理値表 完全系による展開、標準形と真理値表との対応について理解できる。
4thQ
9週 後期中間試験
10週 後期中間試験・解説、組合せ回路(1) 授業前半で扱った内容について振り返り、理解が足りなかった内容について十分理解が出来る。加算器が理解できる。
11週 組合せ回路(2) エンコーダやマルチプレクサなどが理解できる。
12週 順序回路(1) フリップフロップ(SR-FF,T-FF,D-FF,JK-FF)を用いた順序回路が理解できる。
13週 実際のハードウェア(FFの構成) FFの真理値表と実際のハードウェア(FF用IC)との関連付けができる。
14週 順序回路(2) 状態遷移表や状態遷移図が作成でき、カウンタなどのデジタル回路の設計方法が理解できる。
15週 期末試験
16週 試験の解説とまとめ 授業で扱った内容について振り返り、理解が足りなかった内容について十分理解が出来る。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野プログラミング主要な言語処理プロセッサの種類と特徴を説明できる。4
ソフトウェア開発に利用する標準的なツールの種類と機能を説明できる。4
計算機工学コンピュータを構成する基本的な要素の役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。4
プロセッサを実現するために考案された主要な技術を説明できる。4
メモリシステムを実現するために考案された主要な技術を説明できる。4
入出力を実現するために考案された主要な技術を説明できる。4
コンピュータアーキテクチャにおけるトレードオフについて説明できる。4

評価割合

中間試験期末試験課題合計
総合評価割合404020100
基礎的能力25251060
応用的能力15151040