画像処理

科目基礎情報

学校 一関工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 画像処理
科目番号 0051 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 未来創造工学科(情報・ソフトウェア系) 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 【教科書】使用しない
担当教員 小嶋 和徳,眞田 尚久,プリマ・オキ・ディッキ アルディアンシャー,亀田 昌志

到達目標

①画像処理の基礎技術に関する知識を習得する
②基礎的な画像処理アルゴリズムを使ったプログラムを作成できる
【教育目標】D
【学習・教育到達目標】D-1
【キーワード】画像処理、アルゴリズム、データ構造、プログラミング

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
①画像処理の基礎技術に関する知識を習得する授業で紹介した基本的な画像処理の知識やテクニックを理解し、与えられた問題に対する解決法を自ら提案することができる。授業で紹介した基本的な画像処理の知識やテクニックを理解することができる。授業で紹介した基本的な画像処理の知識やテクニックを理解することができない。
②基礎的な画像処理アルゴリズムを使ったプログラムを作成できる基礎的な画像処理アルゴリズムを理解し、与えら得た問題に関する適切なソリューションを自ら構築し、解決法として提供することができる。基礎的な画像処理アルゴリズムを理解し、与えら得た問題に関する適切なソリューションを提供することができる。基礎的な画像処理アルゴリズムを理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
コンピュータの処理能力の向上と情報化社会の発展とともに,画像処理技術は産業や医療,その他多くの分野で急速に発展している.本授業では,デジタル画像処理の基本アルゴリズムを学び,それらのアルゴリズムをコンピュータ上で実装し理解を深める.
授業の進め方・方法:
4人のオムニバス形式で実施.資料は,各教員がハンドアウト(配布資料)等を用意.講義とプログラミング演習
(C言語による)の併用.成績は,各教員から提示される課題の内容を評価し,総合的に判定.
注意点:
基本的なプログラミング能力、開発環境の使い方などは、本授業ではサポートできないため、これまでのプログラミング関連の授業をよく復習しておくこと。
【事前学習】C言語を用いて各種画像処理アルゴリズムを解説するのでそれを理解できること.また,そのため事前学習として4年生までのプログラミング関連分野の授業内容を配布資料などにより理解しておくこと
【評価方法・評価基準】課題(100%)で評価する。詳細は第1回目の授業で告知する。課題等を課すので自学自習をしてレポート等を提出すること。レポート等の未提出が,必要な自己学習時間数相当分の4分の1以上の場合には低点とする。デジタル画像の仕組みを理解し,さまざまな画像処理アルゴリズムの理解の程度を評価する。総合成績60点以上を単位修得とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス,画像,色調変換 授業の進め方を理解し,画像および表色系の知識を理解できる.
2週 画像処理プログラミングの準備 画像の読み込みおよび書き出しのプログラムを理解し,一例として色調を変換するプログラムを作成することができる
3週 拡大・縮小,回転 画像の拡大・縮小,回転の仕組みを理解し,プログラムを作成することができる.
4週 ヒストグラム,ヒストグラム平滑化 画像のヒストグラムおよびヒストグラムを利用した画像処理のアルゴリズムを理解し,プログラムを作成することができる。
5週 ノイズ除去,鮮鋭化 画像のノイズを除去し,鮮鋭化するアルゴリズムを理解し,プログラムを作成することができる.
6週 2値化,階調変換,ディザ 画像の2値化,階調変換,ディザ法のアルゴリズムを理解し,プログラムを作成することができる.
7週 線形フィルタとたたみ込み演算 信号処理の線形システムにおけるフィルタの意味を理解し,実際の処理となるたたみ込み演算を行うことができる.
8週 画像処理におけるフィルタ処理 2次元信号に対するたたみ込み演算の方法を理解し,画像処理のためのフィルタのプログラムを作成することができる.
4thQ
9週 標本化と量子化 標本化と量子化の意味を正しく理解できるとともに,画像に対する線形量子化のプログラムを作成することができる.
10週 画像処理応用1:表色系を利用した擬似的解像度の向上 第1週で習得した表色系の原理を利用して,衛星画像の解像度を向上させるための方法を理解し,プログラムを作成することができる.
11週 画像処理応用2:画像の幾何学的変換(補正) 複数の制御点(control point)を介して第3週で習得したアフィン変換式を重回帰分析で求める方法を理解できる.さらに変換精度を高めるために,制御点の選別方法や高次アフィン式への発展について論じ,これらの内容を対話的に評価する方法を解説した後,実際に画像の幾何学的変換プログラムの作成を行う.
12週 画像処理応用3:画像ラベリング 第6週で習得した2値化画像処理の発展である画像ラベリングについて理解し,4連結または8連結による再帰的ラベリングプログラムを作成することができる.
13週 画像認識の基礎 パターン認識の仕組みを理解できる.
14週 ニューラルネットワークの基礎 脳の視覚情報処理のメカニズムとニューラルネットワークの関係を理解できる.
15週 ニューラルネットワークの実装 ニューラルネットワークの基本構造を理解し,プログラムを作成することができる.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題相互評価態度ポートフォリオ合計
総合評価割合0100000100
画像処理に関する基礎知識00000
画像処理アルゴリズムの実装に関する能力0100000100