情報処理実習Ⅰ

科目基礎情報

学校 一関工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 情報処理実習Ⅰ
科目番号 0055 科目区分 専門 / 選択
授業形態 実習 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 未来創造工学科(情報・ソフトウェア系) 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 Pythonで動かして学ぶ!あたらしい機械学習の教科書 伊藤真 著 翔泳社
担当教員 小池 敦,佐藤 建

到達目標

(1) ライブラリを活用してデータセットに対して基本的な解析を行い,可視化することができる
(2) 教師あり機械学習の原理を理解し,基本的な手法を実装することができる
(3) ライブラリを適用して,高度な機械学習手法をデータセットに適用できる

【教育目標】C, D, E

【キーワード】統計,回帰,分類,機械学習,深層学習

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
ライブラリを活用してデータセットに対して基本的な解析を行い,可視化することができるデータ解析ライブラリの高度な機能を自ら調査して活用することで高度なデータ解析を行えるデータ解析ライブラリの機能を活用して基本的なデータ解析を行うことができるデータ解析ライブラリの機能を活用して基本的なデータ解析を行うことができない
教師あり機械学習の原理を理解し,基本的な手法を実装することができる高度な教師あり機械学習手法を自ら実装することができる基本的な教師あり機械学習手法を理解し,実装できる基本的な教師あり機械学習手法を理解できない
ライブラリを適用して,高度な機械学習手法をデータセットに適用できるデータセットに応じて適切な機械学習手法を選択し,適用できるライブラリを用いて代表的な機械学習手法をデータセットに適用できる代表的な機械学習手法をデータセットに適用できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
Pythonを用いてデータセットに対する様々なデータ解析手法を学ぶ.
まず,データ解析を行うための様々なライブラリの使い方を学んだのち,基礎的な教師あり機械学習の原理と実装方法を学ぶ.
その後,ライブラリを活用して高精度な機械学習手法をデータセットに適用する方法を学ぶ.
授業の進め方・方法:
プログラミングの実習をメインとするが,必要に応じて講義を行う.
実習はGoogle Colaboratoryを活用し,ブラウザ上でPythonを動かす.
実習は教科書をベースとするが,他の内容も扱う.その際は別途教材を提供する.

数回実習課題を出すので,期日までに提出すること.
注意点:
教材へのアクセスのために一関高専のGoogleアカウントにログインする必要があるため,事前にログインできるようにしておくこと.

【事前学習】
授業で扱う内容について教科書の記載を確認すること.また,前回の授業で扱った内容について復習し,用語の意味を再確認しておくこと.

【評価方法・評価基準】
課題(100%)で評価する.詳細は第1回目の授業で告知する.
統計と機械学習の基本的事項についての理解度とこれらについての論理的な説明能力を評価する.
総合成績60点以上を単位修得とする.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業の概要説明,Google Colaboratoryの使い方,Markdownの基本的な使い方 Google Colaboratoryを活用して,Pythonプログラムを動かしたり,Markdownでコメントを書いたりできる
2週 機械学習の概要(講義) 機械学習に関する基本的な用語を理解できる
3週 NumPyの基礎 数値計算ライブラリであるNumPyの基本的な使い方を理解できる
4週 データ解析・機械学習に必要な基本数学 データ解析・機械学習で必要となるベクトル演算,行列演算について,NumPyを使用して計算できるようになる
5週 データセットの扱い方とデータ解析の基礎 Pandasを用いてデータセットに対して基本的な処理を行い,matplotlibを活用して可視化できるようになる
6週 データセットに対する統計処理 データセットに対して仮説検定等の統計処理を行えるようになる
7週 総合実習(1) タイタニックデータの概要把握 機械学習手法の評価によく使用されるタイタニックの乗船者名簿データに対して基本的なデータ解析を行うことで,実データに対するデータ解析手順を理解する
8週 教師あり機械学習の基礎(講義) 教師あり機械学習の回帰と分類について原理と代表的な計算方法を理解できる
2ndQ
9週 線形回帰の実装 線形回帰を実装し,いくつかの改良手法を適用する
10週 決定木の実装 分類問題に対する基本的な手法である決定木を実装し,いくつかの改良手法を適用する
11週 分類問題のためのライブラリ ライブラリを活用して分類問題に対する代表的な手法であるランダムフォレストをデータセットに適用する
12週 総合実習(2) タイタニック号の生存予測モデル タイタニック号の乗客データ(生存情報含む)を用いて各乗客に対してその乗客が生存するかどうかを予測するモデルを生成することで,実データに対する機械学習手法の適用手順を理解する
13週 深層学習の基礎 深層学習の原理と深層学習ライブラリPyTorchの基本的な使い方を学ぶ
14週 転移学習の基礎 転移学習を使用して,学習済みの高性能ニューラルネットワークを活用した高度な画像分類を行えるようになる
15週 総合実習(3) Kaggleへの課題投稿 機械学習コンペティション「Kaggle」に登録し,機械学習の課題にチャレンジする
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野プログラミング要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを設計できる。4
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを設計することができる。4
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを実装することができる。4
要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを実装できる。4
ソフトウェアソフトウェアを中心としたシステム開発のプロセスを説明できる。4
ソースプログラムを解析することにより、計算量等のさまざまな観点から評価できる。4
同じ問題を解決する複数のプログラムを計算量等の観点から比較できる。4

評価割合

課題発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力300000030
専門的能力500000050
分野横断的能力200000020