分析化学

科目基礎情報

学校 一関工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 分析化学
科目番号 0002 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 未来創造工学科(化学・バイオ系) 対象学年 2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:新版分析化学実験(本水昌ニ 他、東京教学社)、化学(竹内敬人 他、東京書籍 )、参考書:クリスチャン 分析化学I、II(原口紘旡、丸善)
担当教員 照井 教文

到達目標

化学・バイオ系専門分野の基礎的な理解に必要な以下の内容を目標とする。
① 分析化学の概念や分析化学実験について理解することができる。
② 数値や濃度の計算方法、測定データの取扱について理解することができる。
③ 溶液および溶液の性質、その分析化学的応用について理解することができる。
【教育目標】C、D

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
分析化学の概念の理解分析化学の概念や分析化学実験について理解し、説明することができる。分析化学の概念や分析化学実験について理解することができる。分析化学の概念や分析化学実験について理解することができない。
測定データの取り扱い数値や濃度の計算方法、測定データの取扱について理解し、応用することができる。数値や濃度の計算方法、測定データの取扱について理解することができる。数値や濃度の計算方法、測定データの取扱について理解することができない。
分析化学に必要な溶液の性質の理解溶液および溶液の性質について理解し、分析化学的に応用することができる。溶液および溶液の性質について理解することができる。溶液および溶液の性質について理解することができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
化学・バイオ系専門分野の基礎的な理解に必要な分析化学の概念、数値や濃度の計算方法、分析データの取り扱いを学習する。
さらに化学分析法で用いる溶液および溶液内の性質とその分析化学的応用について学習する。
授業の進め方・方法:
教科書の内容を中心に、スライドなどを用いて行う。
詳細は第1回目のガイダンスで説明する。
注意点:
【事前学習】
「授業項目」に対応する教科書の内容を事前に読んでおくこと。また、授業後に復習を行うこと。
第1学年で学修した「化学IA・B」および「ものづくり実験実習C」の内容を復習しておくこと
【評価方法・評価基準】
試験(100%)で評価する。60点以上を単位修得とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 分析化学とは? 分析化学の概念について理解できる。
2週 分析化学実験の進め方1 分析化学実験で行う系統分析法および各種滴定法について、原理および計算方法を理解することができる。
3週 分析化学実験の進め方2 分析化学実験で行う系統分析法および各種滴定法について、原理および計算方法を理解することができる。
4週 分析化学実験の進め方3 分析化学実験で行う系統分析法および各種滴定法について、原理および計算方法を理解することができる。
5週 数値とデータの取り扱い1 単位系や数値の計算方法について理解し、それぞれの計算ができる。
6週 数値とデータの取り扱い2 単位系や数値の計算方法について理解し、それぞれの計算ができる。
7週 数値とデータの取り扱い3 精度、確度、標準偏差などの意味と計算法について理解できる。
8週 数値とデータの取り扱い4 精度、確度、標準偏差などの意味と計算法について理解できる。
2ndQ
9週 溶液の性質:溶解のしくみと溶媒抽出 極性分子および非極性分子の溶解のしくみおよび溶媒抽出について理解できる。
10週 溶液の性質:固体の溶解度、再結晶 溶解平衡および固体の溶解度について理解し、再結晶に関する計算をすることができる。
11週 溶液の性質:気体の溶解度 気体の溶解度について理解し、計算することができる。
12週 希薄溶液の性質:沸点上昇と凝固点降下 蒸気圧降下、沸点上昇および凝固点降下のしくみについて理解することができる。
13週 分子量測定:浸透圧の応用 浸透圧について理解し、分子量を求める計算をすることができる。
14週 コロイドの性質と応用 コロイドの性質と応用について理解することができる。
15週 まとめ 授業全体について振り返り、その内容をまとめることができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野分析化学いくつかの代表的な陽イオンや陰イオンの定性分析のための化学反応について理解できる。4
電離平衡と活量について理解し、物質量に関する計算ができる。4
溶解度・溶解度積について理解し必要な計算ができる。4
沈殿による物質の分離方法について理解し、化学量論から沈殿量の計算ができる。4
強酸、強塩基および弱酸、弱塩基についての各種平衡について説明できる。4
強酸、強塩基、弱酸、弱塩基、弱酸の塩、弱塩基の塩のpHの計算ができる。4
緩衝溶液とpHの関係について説明できる。4
錯体の生成について説明できる。4
陽イオンや陰イオンの関係した化学反応について理解し、溶液中の物質の濃度計算(定量計算)ができる。4
中和滴定についての原理を理解し、酸及び塩基濃度の計算ができる。4
酸化還元滴定についての原理を理解し、酸化剤及び還元剤の濃度計算ができる。4
キレート滴定についての原理を理解し、金属イオンの濃度計算ができる。4

評価割合

評価試験合計
総合評価割合100100
基礎的・専門的能力100100